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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
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242:比較・日中の景気対策

2009/03/31 (Tue) 15:43
とりあえず、
これを見ているだけで元気になりそうな、「政府の成長戦略原案」の骨子です
(日経新聞 09年3月28日朝刊の1面)




一番下のは麻生さんの趣味(アニメ)かな?と思いますが、新たな輸出産業を育てたいという意図は面白いですね(このコンテンツ輸出のためにアジア中東向けの高速通信回線を国費で借り上げるなどする「シルクロード構想」なるものがあるそうです)。

私がよく引き合いにだす、オバマさんの
「(アメリカの競争力を高めるための)教育、技術、エネルギー的独立への投資」
というような考え方は、

そっくりそのまま日本の競争力を高めるためにも当てはまると思います。
更に言えば、これをやるにはアメリカよりも日本の方がずっと有利な立場にあると思われます。

なお、
この3つの投資は、
将来における生産性の向上を通じて、将来のインフレ圧力を抑制する、という観点からも非常に有用なアイデアです。


ここでもう一つ、上記の日経の表で、

耕作放棄地10万ヘクタールを再生

というのがありました。

日本の場合は、エネルギー的独立には、人間のエネルギーつまり食料供給の外国依存を抑制するという考えも重要で意義のあることですね^^



さて、
上記の表では、技術投資や、エネルギー的独立(石油依存からの脱却)につながる投資が多く含まれている点が非常に心強いですね。

「低酸素革命」では、太陽発電、ハイブリッド車の普及促進など、単に環境に良いから、というだけでなく、石油への依存を低下させる狙いもある、というアピールをもっとしても良いと思います。

なお、太陽発電、ハイブリッド車については、上記日経新聞3面で
(景気対策のメニューがいろいろある中で)
今後の課題は、各方面からの要求制作・事業を効果の高いものに絞り込むことだ。

実現が有力視されているのは、
太陽光発電や次世代自動車への支援など環境対策で需要創出効果が高い政策だ。

数年先まで需要を確保することで、メーカーが安定供給体制を整えコストダウンにつなげることを目指している

つまり、景気対策と、将来への投資(国際競争力の確保)という一石二鳥を狙っているわけですね。

これに関連して
昨日のNHKのクローズアップ現代。

ゲスト出演者(というか解説者)の方(昨日は野菜炒めを作りながらチラ見だったので、どなたかはわかりませんです^^;)が、
自動車に関して、日本政府は世界的に環境規制を強めるように各国に働きかけるべきです。
これは、環境にとっても良いし、技術力のある日本の競争力を高めることにもなります
のようなことをおっしゃっていました。

これは、すばらしいアイデアですね。

これだと、景気対策、技術投資の効果を更に高めるための外交努力、というのもありですね。
目からウロコでした^^。

なお、家庭向け太陽発電の補助については、以下のように、自治体によっては10年ちょっとで投資を回収できるくらいの、補助(266万円のうち103万円くらいの補助)が受けられるケースもあるとのことです。
(日経09年3月26日3面)




さて、中国の景気対策の中身について、最近目に付いたものだけピックアップしてみます
中国、40万店の小売網
年内に整備
農村の消費促進

農村部では食品や雑貨、生活用品などを総合的に取り扱う小売店が不足しており、
既存の約26万店に加え、年内に15万店を増設する。

中国政府は中央・地方の財政支出と国営企業などの拠出金を原資に、農家店1店舗当たり4千-6千元の補助金を支給。

商務省は着存分の26万店だけで、消費支出が中国全体の1%近く…増えたと試算

商務相は「中国の潜在的な消費は8億人を超える人口を抱えた農村にある。今後の約5年間で、全村にこう売り販売網を普及させる」と強調した。
(日経09年3月26日1面)

中国、家電購入の補助拡大
消費刺激策、農村に照準
TCLなど増産に動く

消費刺激策の柱は農民がカラーテレビや冷蔵庫、洗濯機、携帯電話を購入する際に政府が販売価格の13%を補助するという枠組み。…2月から全国に拡大。対象商品も3月からパソコンが加わった。

ハイアール集団は…家電製品の売り上げが急伸し、パソコンも「策に円比2倍の約400万台」の販売を見込む。

先行導入されたテレビや洗濯機では、導入1年で延べ350万人が補助金制度を利用した。家電大手のTCL集団は1月までに対象のカラーテレビを60万台販売」し、家電の販売数量は前年比4割増

(日経09年3月25日7面)

ちなみに、上記記事で、携帯電話についても補助金(13%)が出るとのことで、これについては日本企業も恩恵に預かれそうです
第3世代携帯 中国大手3社、6兆円投資
世界最大市場 インフラを整備

総投資額29兆円
日本勢、受注目指す

3Gは既に日本で普及が進み、中国通信3社と日本通信大手の連携強化が進む見込み。
中国移動はソフトバンクと携帯電話向けソフト開発で提携しており…
中国電信はKDDIが使う「CDMA2000」、
中国聯通はNTTドコモが使う「W-CDMA」を採用。
中国電信はKDDIと、中国聯通はNTTドコモと連携を強化する方針…
(日経09年3月30日1面)

以上だけをみると、

日本では、
先端技術の開発を促進するような形での景気対策に焦点が当てられており、

中国では、
すでにコモディティー化(ありふれたもの)の製品の購入を促進するような景気対策、とにかく需要促進、に目が行っているような感じですね。


上記だけで断言するつもりはありませんが、

日本の技術力に関する競争優位は当面続きそうですね


ただ、
日経ビジネス09.03.16号では、

日本の製造業の競争力を支えて来た、

金型、鋳物、鍛造、金属プレス、電気めっき、などなどの中小企業が

今回の不況で一層追い詰められてしまっている内容の記事が載っていました:
トヨタショック モノ作り危機
現場力死守、最後の戦い

基盤産業を破壊する津波

足元から崩れる「下請けピラミッド」
1990年創業のインクスはITを活用して金型設計・製造期間を劇的に短縮し…大手にのし上がった。携帯電話の試作金型では世界トップだ。2006年には24時間無人で稼動する「ゼロ工場」を長野県で完成させ、低コスト生産体制も整えてきた。最近ではトヨタ自動車やホンダなど自動車大手からも相次ぎ大口受注を獲得していた。

有力金型メーカーである並木金型の…会長は「職人頼みだった金型の世界に、インクスは新風を吹き込んだ。大不況になっても、インクスだけは生き残ると思っていたのだが…」
という、そのインクスは
「昨年9月以降、仕事が半分になり、さすがに対処できなくなった」(社長談)とのことで、今年の2月25日、民事再生法の適用を申請した
のでした。


そして、記事には次のような記述も:
自動車や家電など、日本の製造業大手が世界で飛躍したのは、日本の金型産業が底力を発揮していたからだ。日本の金型技術はそれこそ「モノ作り大国」の金看板だった。

昨年の第4四半期時点で、内閣府の需給ギャップの試算では需要が20兆円くらい不足しているとのことでした。

上記のように供給力は有り余っているわけですし、この状態を放っておいては、
上記のような日本のモノ作りの基盤である下請け中小企業群はかなり深刻なダメージを受けてしまうことになります。

とりあえず政府の経済対策の方向性は良いように思われますので、
あとは出来るだけ大規模な追加経済対策を出来るだけ早く実施していただくことを望みたいところです。

なお、上記日経ビジネス記事の後半では、個別企業の生き残りのための創意工夫についての内容もあります。

個別企業の創意工夫や努力については重要ですし、
実際に取り組んでいる皆さんには頭が下がります。
 
ただ、国の借金が問題だという誤った前提のために仮に政府が財政出動をケチることで需要不足が補いきれず、
日本の製造業を下支えする現場が崩壊してしまっては、
日本全体の競争力が殺がれかねません。

そのためには個別企業の努力とは別にマクロの政策が必要不可欠であると考えます。

たとえば、
今や世界に冠たる日本の自動車産業は1950年代、税制上の優遇や、自動車のほぼ全面的な輸入禁止措置というかなりの保護政策の中で育ちました。

また、米国の軍需産業は世界で突出していますが、これもレーガン時代に政府がガンガンカネをつぎ込ん
できたことが大きい要因と考えられます。

ただ、政府が保護とか助成すると言っても、一社だけにやらせるのではなくて、複数の企業に競争させるわけですから、保護の中にも一定の競争があるわけです。

最適解は、過度な保護や、過度の自由競争ではなく、
適度な保護と適度な自由というところにあると言えるでしょう。

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243:続・北へのミサイルへの対応

2009/03/30 (Mon) 14:08
またまた、経済から離れて…


前回、北朝鮮の「人工衛星」ことミサイルについて、
技術的に可能であれば打ち落としてびびらせるのが得策か
と書きましたが、
技術的には弾道ミサイルを打ち落とすのはなかなか難しいようです。


↓この技術的な話はネットゲリラさんで興味深いお話が書いてあります
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2009/03/post_693d.html#more

・どこが標的か、かなり絞り込んでいないと、迎撃は難しい

・そもそも、この騒ぎで儲かるのは誰か(そう言えばイージス艦ってどこから買ったのでしたっけ)?

というような内容です。


ところで、
上記、ネットゲリラさん記事の中で登場する「軍学者」兵頭二十八さんの
逆説・北朝鮮に学ぼう!
という面白い本があります。

この本の中で、私が一番「ハッ」としたのは、

・北朝鮮はこれまで一度もアメリカ人を標的にしたテロを実施したことがない。
・というのは、北朝鮮の要人は、アメリカの強力な諜報網が自国内にもしっかり張り巡らされて
 いることを理解しているため、「アメリカ人を標的にしたテロ」については口にすることすら
 しない(⇒後々のことを考え、アメリカを決定的に敵に回さないことを計算に入れているため)。

というような内容の記述でした…



さて、本題に戻ります。

ただ、
ミサイルの迎撃が技術的には非常に難しいとは言え、
今回は一応、北朝鮮側でコースは発表してくれている(?)ので、
迎撃するためのの準備も、それなりにはできるわけですね。


下図は日経新聞09年3月27日夕刊の2面に掲載されていた
「北朝鮮ミサイルへの迎撃対応」の図です。



その日経夕刊2面の記事によれば、
今回の日本政府による「破壊命令」は、あくまでも
「飛翔体が我が国に飛来することが確認される場合」を想定。

ミサイルが日本のはるか上空を通過し、日本の領土・領海への落下物が無い場合は迎撃の対象外。

とのこと。

「迎撃」の対象として主に想定されているのは、上図の「1段目落下?」のようですね。


ところで、この騒ぎで「儲かる」はずの米国ですが、

ギブス大統領報道官は
発射は挑発的で、国連安全保障理事会決議に違反している」
(上記日経記事)

ブレア国家情報長官は
北朝鮮がミサイルを発射した場合は
「国際的な非難だけでなく、さらに悪い事態を招く恐れがある」
と警告した
(同日経記事)

と、本音はともかく、公式にはかなり強行姿勢を示しています。



しかし、
せっかく「テロ支援国家リスト」から外してもらった北朝鮮が、
なぜ、このような米国の「公式」な反対を押し切ってまで打ち上げようとしているのか、
という疑問は残ります。


と思っていたら、韓国・中央日報の記事
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=112510&servcode=500§code=500
ブレア長官は
「北朝鮮が打ち上げようとしているのは、
 宇宙発射体(a space-launch vehicle)」
と答えた。

また
「私は北朝鮮が宇宙発射を行うと発表したのを信じようとしている。
 私が間違っているかもしれないが、それが私の判断だ」
と付け加えた。



ブレア長官はこの日
「(宇宙発射体の)技術は大陸間弾道ミサイル(ICBM)と区分できず、
 3段階の衛星発射体が成功すれば、アラスカ州とハワイはもちろん米本土一部まで到達できる」
と指摘し

「宇宙発射体も米本土への軍事的脅威になる」
という認識を明らかにした。



韓半島周辺諸国の耳目が集中する敏感な時点に、
米情報機関の首長が北朝鮮の主張を一部認めるかのようなコメントをしたという点から

「韓米間に微細な隔たりが露出されたもの」

という見方も出ている。

のように、
このブレアさん、「さらに悪い事態を招く恐れがある」という強行発言とは裏腹に、
微妙な含みを持たせているとのこと。



さて、
上記のネタを総合すると、こんなシナリオも考えられるかもしれません。

1.北朝鮮が予告どおりのコースで、「人工衛星」を発射


2.自衛隊、「人工衛星」ロケットの第1段切り離し部分の迎撃に見事に成功
  ⇒何兆円もかかったミサイル防衛システムの評価が高まる
   ⇒今後もアメリカが「儲かる」下地になる(?)(→これはあくまで「妄想」です。念のため…)

  (また、あくまでも「落下物」の迎撃なら、『迎撃なら報復』としている北朝鮮も
   「報復」の大儀名分(?)がないので、「報復」しようが無い) 


3.ハワイよりもずっと手前で「人工衛星」落下
  ⇒これで、
   北朝鮮のロケット技術が、米国に対する軍事的脅威ではないと証明される。
   (ちなみにこれは、兵頭さんの「逆説・北朝鮮に学ぼう! 」的発想です。)


4.米海軍が「人工衛星」を回収し、ミサイルではなくあくまでも「人工衛星だった」と確認
  ⇒これで、
   アメリカも北朝鮮に対する公式な強行姿勢を、公式に軟化させる口実ができる…



さて、

このシナリオだと、日本は振り回されるだけで損チンじゃないか、

とも思われますが、

でも、何だかんだ言って損だけではないのではないかと、私は見ています。


というのは、2008年の防衛白書によると、
 昨年度の空自機による緊急発進(スクランブル)回数は307回であり、増加傾向1にある。

 本年2月9日には、ロシア空軍のTu-95による伊豆諸島南部孀婦(そうふ)岩付近の領空侵犯が発生し、
 空自の戦闘機などが緊急発進して対処した。



つまり、

空の脅威は、北からのミサイルだけではないからです。

なんと、一昨年は空自のスクランブルが300回を超えていたとのこと。

そして、上記の記事の「本年」は去年のことですが、
いまだにロシアの空軍機が伊豆にまで出張ってきているというのは、全くもってケシカランとは思いませんか?

日本の漁船がちょっとが「領海侵犯」したからと言って、
有無を言わさず漁師の方がロシア海軍に射殺されてしまった事件は記憶に新しいですが、
こいつら、平気でこんな無神経なこと(空軍機による領空侵犯)をしてやがったとは。

とにかく、今回のミサイル迎撃に対する日本政府のかなり本気な対応は、
北朝鮮以外から来る「飛行物体」にもそれ相応の脅威を与えることになるでしょう。

戦闘機を打ち落とすのは、弾道ミサイルを打ち落とすよりも、ずっと楽なはずですからね^^

ついでに、某国の原子力潜水艦が領海侵犯したり、某国の測量船が津軽海峡のど真ん中で平然と測量活動をしたりするのを防ぐためにも、「人工衛星の落下物」の迎撃には是非とも成功して欲しい!と思われた方は、↓こちらのリンクのクリックを

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244:通貨の量と「信認」の考察【4】

2009/03/28 (Sat) 23:35

80年から95年にかけて対円の通貨価値が1/4.6に落ちてしまったイタリア。
(なお、以下のイタリアとの財政赤字比較は、かなりの部分が「国債を刷れ!」第5章の最後の節の焼き直しです)

この時期のイタリアでは政府の財政赤字がGDP比で10%を超える期間が10年以上ほぼ連続していました(下図)。


出典:IMF


なお、日本で
国の借金が大変だ!、財政赤字が大変だ!
と言われるようになった90年代後半、
財政赤字はGDP比最大で8%程度、
イタリアに比べれば、赤字の規模も赤字がGDP比3%台に落ちるまでの期間もずーっと小さいものでした(上図)。


そして、
こんな大規模の赤字が長期間続いても、
イタリアはどんどん政府の支出を増加させました(下図)。


出典:政府支出:OECD、債務/GDP比:IMF

にもかかわらず、
公的債務/GDP比はイタリアは最大でも120%程度でその後減少に転じたのです(上図)

それに対し、

イタリアよりもずっと規模も小さく期間も短い財政赤字でしかなかった日本は、
赤字になったとたんすぐに財政規模を縮小に向かわせました。

しかし、公的債務/GDP比は190%くらいになっています(下図)。


出典:政府支出:内閣府「国民経済計算」、債務/GDP比:IMF


公的債務/GDP比について、イタリアの方が小さくなっているのは、一つは乗数効果(政府の支出以上に名目GDPが増加する)で説明ができます。

別の説明のしかたをすると、

イタリアでは、政府支出の大幅増加させました。これは大きなインフレ圧力です。


これに対し、日本の90年代は政府支出は抑制しました(横ばいののち、減少させた)。政府支出はGDPの1/4を占める大きな「買い手」ですから、政府支出の抑制はその大きな買い手による買い控えですから、大きなデフレ圧力です。

インフレでは、お金の価値が小さくなるので、過去にした借金の大きさは相対的に小さくなります。
逆にデフレでは、お金の価値が大きくなるので、過去の借金の大きさは相対的に大きくなります。

ということで、債務/GDP比はイタリアでは小さ目に、日本では大きめになってしまってるわけです。

(なお、90年から2007年にかけての日本のインフレ率と名目GDP成長率は堂々の世界最低です!)



さて、イタリアが大きな赤字を続けていた85年から95年にかけては、
日本の実質平均所得増加率は+19%
対して、イタリアは+7%で、なんとかプラスを保ちました。

しかし、
イタリアよりもずっと小さい赤字なのに日本が政府支出を絞った95年から05年にかけては
日本の実質平均所得増加率は-10%
イタリアは+13%
でした。
なんと、日本では政府支出を絞った期間は国民の実質所得は大幅に減っているのです!
(実質平均所得はOECD)

為替レートを落としても、実質所得の増加(インフレによる水増しの影響を除いた所得の増加)を取った方が国民が幸せでしょうか?

それとも「通貨の信認」をやたらと気にして、財政出動を減らし、通貨供給量もあまり増やさず実質所得を10%も減らされる方が国民は幸せでしょうか?

実質所得が減るということは、実際にモノやサービスを買うための所得が減ったということです。しかも10%も!!(また、国税局のデータを見ても給与所得総額は97年以降下がり続けています)


大赤字を続けたイタリアの債務/GDP比が日本よりもずっとマシであり続けているという事実、
大赤字を続けたイタリアの国民の実質所得が、為替レートの大幅下落にも関わらず増え続けたという事実

については、

もっと、大きな関心を寄せるべきではないでしょうか、と思う今日この頃であります。
(為替安になっても、消費者物価がそれほど上がらないということの原理の説明は
 既に【1】で書きました通りです)


もう一度「国債を刷れ!」に書いてあることのおさらいですが、

政府の赤字は国民にとっての黒字です。
そして、政府の赤字が減ること、支出が減ることは、国民にとっての黒字が減ること、収入が減ることです。

また、
政府の借金の増加は国民にとっての資産の増加です。
そして、政府の借金の減少は国民にとって資産の減少です。


#追記
【3】と【4】で長くなり、結論があやふやでした。整理しますと、

【3】のまとめ:
M2が今後10年間で今の2.28倍になっても(ということは、M2を増やすためのカウンターパートとして一般政府の負債を今後10年で2.28倍くらいにしても)、対米ドルでの「信認」は保たれそうだ(かなり単純化した強引な仮定の下での試算、目安として)

【4】のまとめ:
仮に、通貨の価値が大きく下がった(為替レートが大きく下落した)としても、政府がしっかり財政を拡大(大幅赤字を続けながら、政府支出規模をどんどん拡大)すれば、インフレの影響を考慮しても国民の所得は増えていた(実質所得が増えている)イタリアのような事例もある


そもそも財政赤字ってなんで気にしないといけないの?政府の財政赤字は国民にとっての財政黒字じゃないの。80年代のイタリアは90年代以降の日本よりずっと大きな赤字を続けたのに、全然破綻してないし、むしろ債務/GDP比はずっと日本よりマシじゃないの。「通貨の信認」や「プライマリーバランス」とやらをやたらと気にして国民の実質所得を減らすようなケッタイな政府よりも、財政赤字にかまわず一貫して政府支出を増やして却って財政健全化の目処をつけ、かつ、国民の実質平均所得をしっかり増やしたイタリアのような政策を取る政府を選びたい!と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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245:通貨の量と「信認」の考察【3】

2009/03/28 (Sat) 23:19
さて、
【2】http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/13527269.html
からの続きです

仮に
「M2の量だけで、為替レートが決まる」(仮定[1])
という仮定をして、(←かなり強引な仮定ですが!)

その仮定の中で、適度な対米ドルレートになるには、今後、どれくらいM2を増やすのがちょうどいいかを計算してみたいと思います。

この仮定では、
とりあえず【1】

対米ドルでM2の増加量による円高ドル安圧力以上に円高ドル安になっている
⇒日本円は米ドルに対して何かしらの有利な要因がある

としていた「有利な要因」を考慮に入れないで、どれくらいお金を増やせるかを
見積もる、という点で、
余裕のある控え目な見積もり、になると考えられます。


過去10年に米ドルのM2は1.9倍増えています。

これからの10年も同じくらいの割合で米ドルが増えるとします(仮定[2])。

ということは、
仮定[1]により、為替レートが変わらない日本のM2の増加外率は米ドルと同じ1.9倍

これが、1ドル約100円となるM2の増加倍率となります。

ここで、心地よい円ドルレートを120円くらいとします。

120円にするための日本円の通貨供給量の増加倍率は、

1.9倍×120/100=2.28倍

と見積もることができまる(あくまでも仮定[1]が強引な仮定なので、この見積もりも強引です!)。

ここで、

M2を2.28倍にしても良いということは、そのまま国の借金を2.28倍にしても良いと考えます(仮定[3])

⇒M2は現金+預金の量の目安です。

 現金は日銀のバランスシートでは負債(実質は返済義務がないので純資産ですが形式は負債)、

 日銀以外のバランスシートでは資産、

 預金は金融機関にとっての負債、

 金融機関以外にとっては資産。

 国の借金は、国にとっては負債、民間にとっては資産です。

 よって、
 M2=現金+預金が増えれば、
 国全体(=政府+民間)の資産と負債が両方膨らむということになりますので、
 仮定[3]はそれほど無理な仮定とはいえません!


なお、M2は09年2月現在で740兆円くらいですが、
08年12月末時点での郵貯その他の預金まで含めた、現金+預金は

約1,190兆円となっています。

(資金循環統計08年10-12月期(速報値)の「金融機関(日銀含む)の現金+流動性預金+定期性預金+譲渡性預金」で計算)。


そして、いまの一般政府(中央+地方+社会保障基金)の借金の合計が
だいたい975兆円くらい(資金循環統計08年10-12月期(速報値)の「一般政府」の負債の総計)
なので、

今後10年で

975兆円×2.28倍=2,223兆円

まで増やせる、つまり、現在より1,248兆円、今後10年間で増やしても為替は大丈夫、といえるかも知れません。

ということは、1年あたり平均125兆円、国の借金を増やしても良いということになります(あくまでも上記の仮定では)。


2007年以前の
一般政府の借金の1年当たり増加幅は最大で64兆円でした(日銀「資金循環統計」)
ということは、一年当たり、この倍借金を増やしても、為替は問題ないということになります(もちろん、上記仮定[1]~[3]という強引な設定での話です^^。)

また、
一般政府の財政赤字は最大で39兆円でした(IMFデータベース)

ここで目安として、財政赤字の金額も倍までは行けるとして

39×2=78兆円

までは為替は問題ないということになります。

となると、この上記の強引な仮定の上で、かつ、米ドルとのレートだけを気にする場合、
財政赤字は、過去最大よりもさらに39兆円多くなっても良いということになります。

ということは、追加経済対策で真水で毎年平均40兆円くらいを今後10年間やっても良いことになりますね。


なお、
本日の日経朝刊3面では、

09年度の追加経済対策の財政支出を与党内では10-20兆円で検討中とのこと。
中には中川秀直さんのように30-40兆円の超大型対策が必要
とおっしゃっている方もいるとのことです。

内閣府発表の需給ギャップがGDP比マイナス4.1%、ということは、GDPが500兆円くらいなので、需要不足が約20兆円くらいということになります。

とりあえず追加支出は20‐30兆円くらいは希望したいところです。


ところで、09年の財政赤字がどれくらいになるのか、ちょっと分からないですが、「追加」がなければ仮に25兆円くらいと見積もると、上記の追加をすると55‐65兆円ということになりますね。

となると、GDP比11‐13%くらいということになりましょうか。さて、これは大きいか、小さいか?

80年代イタリアと比べてみましょう↓。


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246:続々・政府紙幣【2】

2009/03/27 (Fri) 13:30


さて、政府紙幣については、東京では残念ながら放映されてない「たかじんのそこまで言って委員会」という番組で紹介されていました
YouTubeのリンクはこちら)↓
http://www.youtube.com/view_play_list?p=F41DD7855F105103


↑この中で出てくるいくつかの否定的見解について、反論を試みたいと思います:


・政府が信用できないから、政府発行紙幣はダメ(でも、日銀券は普通にOK)

 ⇒日銀の出資証券(株式のようなもの)の55%は政府が保有しております。
  50%超の「株式」を保有されているということは、いわば日銀は政府の子会社です。

  ついでに言えば、日銀の「出資証券」はジャスダックに上場されています
  ⇒現在の株価はこちら

  そして、直近の日銀のバランスシートを見てみると(下図)、



 日銀の総資産(124兆円)の半分以上は国債(64兆円)で占められています。

 そして、
 国債をいわば信用力の担保として、日銀券(発行銀行券76兆円)が存在しているわけです。

 ということは、

 政府を信用できない=国債を信用できない=日銀を信用できない=日銀券を信用できない

 と言っていることと同じことになりますね。

 「政府が信用できないから、政府発行紙幣はダメ」というのは、
 かなり矛盾した見解と言えるでしょう。



・政府紙幣は「円天」と同じ(司会者の辛坊さんの発言)

 ⇒まあ、これは要するに政府が信用できないというのを別の表現で言っているだけですので、
  反論は上記と同じです。

  そんなに政府が信用できないなら、海外に亡命するほかないのではないでしょうか?

  この方は他にも、「国の借金はいずれ返さなければならない」

  とも発言されていました。

  本ブログの読者の皆様にはすでに「耳にタコができたよ」とお叱りを受けかねないのですが
  念のためもう一度、G7各国の借金がどんどん増えていく
  IMFデータベースから作成のグラフをご覧下さい!
  


  
  また、ユーロ圏での財政規律
  「財政赤字はGDP比3%以内(注:現在は特別措置で緩められています)」
   ⇒「つまり、財政赤字を許容している」
    ⇒「つまり、ユーロ圏の各国政府は、
      借金の絶対額を減らそうなどとこれっぽっちも考えていない

  というような話も繰り返ししましたとおりであります。

  政府は信用できない⇒じゃあ、海外に亡命するか
  ⇒でも、その海外のどの政府も借金は増えて行っている
   (国の借金は返さなければならないと言っていない)
  ⇒わあ、じゃあ、どこの政府も破綻しちゃうのかな

  ということで、辛坊さんにとっては、
  まともな亡命先は一国たりとも存在しないことになりそうです。

  いや、
  外国からのカジノ客が落としていくお金を用いて無税で国家を運営している
  モナコがあった!

辛坊さん、あなたはそんなに政府発行紙幣も信用できない、政府を信用できない、というなら、政府の55%子会社である日銀が、国債を担保に発行する日銀券も全くの無価値ですから、あなたが読売テレビからもらっていらっしゃる円建ての高額報酬も無価値です。このままではあなたの生活は、「円天」が破綻したのと同じくらい確実に破綻してしまいます!ぜひ、モナコに亡命なさってください!!でも、最近の世界同時不況で金持ち外国客が来なくなって、モナコの財政も心配かもね、と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

      http://blog.with2.net/in.php?751771

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247:続々・政府紙幣【1】

2009/03/27 (Fri) 13:25
ネットゲリラさんで昨日、「国債を刷れ!」をご紹介頂きました:
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2009/03/post_7ab1.html#more

こちらのブログ、毎日10万ビューを超えるそうです(大変面白いので、私もちょくちょくチェックさせて頂いております)!

昨日、amazonでの順位が一時かなり上がっていたのは、間違いなくこちらでご紹介頂いたお陰だと思います。

ネットゲリラさん、ありがとうございました!
(24日にも「国債を刷れ!」をご紹介頂いていたのですが、気付くのが遅れました。
 すみませんです^^;)


さて、本題です:

本日は、予定を変えて、

またもや政府紙幣の話題について、です。
(ちょうどご質問があったことと、その後に思いついたこともありましたので、
 急遽変更しましたm(_ _)m )

過去の記事はこちら:


とりあえず、ご質問があった話題から:
もしも期間限定で政府紙幣を発行した場合、
その期間が終了した場合残った紙幣はどうなるかということです。
私は、最後に日銀がそれを買い取る(両替する)のだろうと思ったのですが、
やはりそうなるのでしょうか。

まず、
基本的にはそういうことになるでしょう。

両替(回収)⇒廃棄

の流れです。

なお、これについては、「通用力」のなくなった紙幣についての日銀HPの記事が非常に参考になります:
Q. これまで発行されたお札は何種類あるのですか?

A. 日本銀行は、明治18年(1885年)に第1号のお札を発行してから平成16年(2004年)11月現在まで、
  53種類のお札を発行しています。

  このうち31種類については、
  (1) 関東大震災後の焼失兌換券の整理(昭和 2年<1927年>)、
  (2) 終戦直後のインフレ進行を阻止するためのいわゆる新円切替(昭和21年<1946年>)、
  (3) 1円未満の小額通貨の整理(昭和28年<1953年>)、

  と3回にわたって回収・廃棄が行われ、現在は通用力を失っています

http://www.boj.or.jp/oshiete/money/05100004.htm

使用を禁止したいお札については、最後は「回収・廃棄」というわけです。

このお札の「使用禁止」は、当然、期限を設けないと意味がないですので、

ご質問にありました「期間限定」のお札というのをもし発行するならば、上記の「回収・廃棄」の前例に習えば良いということになるでしょう。

で、この「期間限定」にするためには、
具体的にはこんなアイデアがあるのではないでしょうか?

1.事業者が「期間限定」のお札を受け取る期限の目安を政府が策定して、しっかり広報しておく

2.銀行が「期間限定」のお札を事業者から受け取って預金としたり、
  通常のお札(=日銀券)と交換する期限を、法律等できっちり規定しておく
  (必ず、上記1.の期日よりも後、例えば、2ヶ月くらいの余裕を持たせる)

3.銀行が「期間限定」のお札を日銀に持ち込んで、
  日銀での当座預金としたり、日銀券と交換したりすることのできる期日を
  法律等できっちり規定しておく
  ⇒この期日は当然、上記2.の期日よりも後にする。
  ⇒その後、日銀は持ち込まれた「期間限定」のお札を裁断・廃棄する。

と、ざっと、こんな具合です。

さらには、

4.事業者は、1.または2.の期限後(たとえば2年間くらい限定で)でも、
  納税については、「期間限定」のお札を使用可能とする

という規定があっても良いかもしれません。


政府紙幣を発行する根拠法
「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」で、

'''第四条  貨幣の製造及び発行の権能は、政府に属する。 '''
という規定を使えば可能です。

ただ、厳密には「紙幣」ではなく、「貨幣」です。

そして、面白いのは第5条
第五条
1  貨幣の種類は、五百円、百円、五十円、十円、五円及び一円の六種類とする。

2  国家的な記念事業として閣議の決定を経て発行する貨幣の種類は、
   前項に規定する貨幣の種類のほか、一万円、五千円及び千円の三種類とする。

3  前項に規定する国家的な記念事業として発行する貨幣
(以下この項及び第十条第一項において「記念貨幣」という。)の発行枚数は、
記念貨幣ごとに政令で定める。



なお、この法律では、法律の名前にある「通貨」は、日銀券のことを指します

また、「貨幣」は「硬貨」とガチガチに規定しているわけではありませんが、

「貨幣の種類は、五百円、百円、五十円、十円、五円及び一円の六種類」

と規定していることから、基本的には「硬貨」などの補助貨幣を想定した用語になっています。

(五百円、百円、五十円、十円、五円及び一円の硬貨は、現在、政府が直接発行しています!)


そして、第5条の2項に注目すると、

「記念事業」としてなら、閣議決定で「一万円、五千円及び千円」の貨幣を発行できるわけです。



とりあえず「貨幣」が規定する範囲内で政府が直接お金を発行することは、法的に問題がないというわけです。



さて、政府紙幣については、東京では残念ながら放映されてない「たかじんのそこまで言って委員会」という番組で紹介されていました(YouTubeのリンクはこちら)↓
http://www.youtube.com/view_play_list?p=F41DD7855F105103

↑この中で出てくるいくつかの否定的見解について、反論を試みたいと思います
⇒【2】に続きます→http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/13639441.html

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248:通貨の量と「信認」の考察【2】

2009/03/26 (Thu) 08:37

さて、「通貨の信認」に関連して、
2003年度日本金融学会春季全国大会、創立60周年記念講演、バーナンキFRB議長講演
”結論(Conclusion)”から:
The Bank of Japan became fully independent only in 1998,
日銀は1998年に政府から完全な独立をしたばかりだが、

and it has guarded its independence carefully, as is appropriate.
日銀が注意深くその独立を守ってきたのは、適切であろう。

Economically, however, it is important to recognize that the role of an independent central
bank is different in inflationary and deflationary environments.
しかしながら、経済にとっては、中央銀行の独立性の果たすべき役割は、
インフレ局面とデフレ局面では異なるということを、
認識することが重要である。

In the face of inflation,
which is often associated with excessive monetization of government debt,
the virtue of an independent central bank is its ability to say “no” to the government.
インフレ局面は、
しばしば政府負債についての過剰な貨幣化(注:「国債引受け」のことを指すと思います)を連想させるが、
(インフレ局面において)中央銀行の独立性が示すべき美徳は、政府にNOと言える能力である。

With protracted deflation, however,
excessive money creation is unlikely to be the problem,
and a more cooperative stance on the part of the central bank may be called for.
しかしながら、
デフレが続いている場合には、
過剰なマネー創造(貨幣供給)が問題になるとは考え難いし、
政府とのより協力的な姿勢をとることが、中央銀行に求められるだろう。

単純に考えてみれば、

デフレ=物価の下落=同じ金額で買える物が増える=通貨の価値の上昇

ですから、デフレ局面でお金の供給をどんどん増やしても問題が生じるとは思えないですね。


この6年前の日本での講演どおりのこと、

「デフレ局面では中央銀行は全面的に政府に協力する」ということを、
バーナンキさんはやっているわけです。

下の図は、直近のアメリカの消費者物価指数の推移です。


出典:http://www.bls.gov/cpi/home.htm

「デフレが続いている」とまでは必ずしも言えないですが、一応はデフレ気味のときに、
「長期国債を半年間で3000億ドル(約30兆円)FRBが買う」
という「money creation」をやっているわけです。

でも、これが、インフレ率が年率3~4%を継続的に超えるようになって来れば、
「Say No」で独立性を発揮することになるのだと思われます(もちろん、そのときの失業率等その他の要素も加味して判断することになるでしょう)。


上記のバーナンキさんの中央銀行の独立性についての見解は、
日銀法第2条で規定されている、日銀の金融調整の目的

「物価の安定を通じて、国民経済の健全な発展に資する」

に、決して反しないと言えるでしょう。

ただ、日銀の「金融緩和」「Money Creation」が本領を発揮しようと思ったら、政府がどーんと国債を発行して、どーんと財政出動しないことには、やろうと思ってもできないですが…

日銀は、あくまでも金融調整、目標金利の維持、という名目金融緩和、「Money Creation」をやるので、政府が国債を増発して金利上昇圧力がかからない限り、「Money Creation」を発動し難いと言えます。)

(なお、目標金利は「翌日物無担保コールレート」という超短期の金利ですが、これを低く抑えようとすると、何だかんだいっても長期国債の買取は増やす方向にならざるを得ないと考えられます。)


この通貨の量と「信認」の話、次回も続けます。

「通貨の信認」はインフレになってから気にしても遅くはないのでは。そして、インフレが問題になればその時は日銀がチャゲアスじゃないけど「Say No」と言って、「通貨の信認」を保つことができるよね、と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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249:通貨の量と「信認」の考察【1】

2009/03/26 (Thu) 08:16
通貨を発行し過ぎると、通貨の価値が損なわれる

ということは、第一次世界大戦後のドイツや、現在のジンバブエのハイパーインフレをみると、直感的にはこれで良さそうな気がします(ただ、実際にはこの二つの事例には生産供給力の著しい低下、という要因もあります)。

が、

今回は、近年の先進国における

通貨の発行量の増加割合と為替レートの変化割合の関係

について、いくつかの事例を見ながら考えてみたいと思います。

図1 米国と日本


出典:通貨関係:FRB、日銀。CPI(消費者物価指数):bls.com、総務省
   円ドル相場:日銀

なお、なぜ1973年と最新のデータの比較しているかというと、私がすぐに見つけることの出来た最古の円ドルレートが日銀データベースの73年1月だったからです。


図1の一番上は、現金通貨(Currency)の流通量と、為替レートの関係。
  真ん中は、M2(現金+預金)の量と、為替レートの関係。
  一番下は、消費者物価指数(CPI)と、為替レートの関係です。
   なお、日本の09年2月のCPIは未発表なので1月の数値を代用しています。
  
現金については、米ドルの増加倍数の方が日本円の増加倍数よりも、1.3倍大きくなっています。
ということは、これだけみると日本円に対して米ドルは1.3倍安くなる圧力になるはずです。
(逆に言えば、1.3倍の円高圧力)
しかし、
実際には、為替レートは3.1倍の円高になっています。現金の増え方による圧力以上の円高になっている、というわけです。

そして、
M2についても、似たような状況です。
(ただ、日米のM2の定義は、
 米国は長期預金を含まないが日本は含む、日本は郵貯が含まれない、
 などなど違いがありますので、
 一概に比較できるものでもありません。
 しかし、
 増加倍数くらいは比較してもあまり差し支えはないかと思います。
 以下、他の国も同様の話がありますが、
 あまり気にしないで良いかと思いますので、あしからず)

ただし、
消費者物価の増加倍率を見ると、ちょっと違う見解を持つことが出来ます。

そのちょっと違う見解の説明に入る前に、確認ですが、

消費者物価については、

消費者物価が上昇する=同じ金額で買える物の量が減る=通貨の価値が下がる

と考えることができますね。

ここで、
米国の消費者物価指数(CPI)は73年から比べて5倍、つまり同じ金額の米ドルで買える物の量が1/5に減っています。日本では1/2.7です。

ということで、
'米ドルの価値の低下は日本円の価値の低下と比べて1.9倍大きくなっていると考えることが出来ます。

単純に円ドル相場でみたドルの価値の低下は、日本円に対して3.1倍であるのに比べて、CPIでみた価値の低下は1.9倍に留まっています。

⇒さて、なぜこんなことになっているかというと…

 物の売値のうち、輸入原材料コストが占める割合が元々は40%くらいだったとします。
 この場合、売値100円のものなら、輸入原材料コストが40円です。
 為替が3倍安になったとすると、輸入原材料コストが120円になり、
 80円のコスト上昇です。

 80円のコスト上昇をそのまま売値に加えて売るとすると、売値は180円。
 為替が3倍安でも、消費者物価の上昇は1.8倍に留まります。


次に、欧州です

図2 ユーロ圏と日本


出典:ユーロ通貨関係:ECB、ユーロ圏CPI:eurostat

ユーロについては、

現金の量は日本より1.5倍多く増えていますが、1.1倍の円高に留まっています。

M2の量は日本より1.7倍多く増えていますが、1.1倍の円高に留まっています。

CPIでみると、ユーロの価値の低下は日本円の1.26倍ありますが、為替レートでは、ユーロの価値は日本円に対して1.1倍の低下に留まっています。


なお、この1999年から2009年の間に、ユーロを通貨とする国が増えているので、現金やM2の増加量だけで価値の低下圧力になるとは言い切れませんね^^;


次に、80年から95年にかけてのイタリアとの比較

図3 イタリアと日本


出典:イタリアの通貨関係:Banca d'Italia、日伊CPI:IMF

イタリアについては、
99年以降のユーロ圏とは逆のパターンで、米国のパターンと似ていますね。

現金通貨流通量やM2の増加による為替レート低下圧力以上の対円のリラ安になっています。

また、CPIでみるリラの価値の低下は2.6倍で、円リラ相場の4.6倍のリラの価値の低下よりもだいぶ小さく収まっています。


とりあえず、この3つのパターンのデータだけから見た結論

(1)通貨の量(現金またはM2)の増加割合以上の通貨安になっている場合もあれば、
   逆に、通貨高になっている場合もある。

   ⇒日本円は、上の表の各期間に関しては、

    ・米ドルやイタリアリラに対して「通貨の信認」や「通貨の価値」についての
     何かしらのアドバンテージ、有利な要素がある。
 
    ・ユーロに対しては、
     日本円よりもユーロの方が何かしらのアドバンテージ、有利な要素がある。

    と考えられそうです。
    (米ドルや伊リラに対してはモノづくりの付加価値提供能力で日本円が有利、
     ユーロについては、ユーロ圏の拡大への期待感でユーロが有利、
     と言えるかもしれません)

(2)為替で見るとかなり安くなっている通貨でも、消費者物価で見るとそれほどまで価値が低下
   していないという現象が見受けられる(米ドル、イタリアリラ)。

と言ったところでしょうか。

(1)からは、経済拡大が期待できそうなら、通貨の信認は保たれそう(欧州との比較)
(2)からは、日本はもっとインフレに持っていっても大丈夫そう

とも考えられそうです。

また、改めて、図1から図3を見てみても、

日本の物価上昇率は欧米と比べてずっと低くなっているので、
もっとインフレ側に持って行き、
そして、政府による大胆な景気対策により経済拡大期待感を持たせれば、
とりあえず「通貨の信認」ということについては、心配ないと言えるように思えます。


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250:改めて「第三の道」【2】

2009/03/24 (Tue) 22:59
↓【1】からの続きです。
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/13421929.html

政府が「国の借金が全く問題ない」という前提に立って、しっかり景気対策・経済対策を立案・実施すれば、

1.今、余裕がない人々も余裕が出てくる

2.今、余裕がある人々は、更に余裕が出てくる

ということで、いわゆるWIN&WINで行けるはずです。

どの階級も恩恵を受けることにつながるはずなのです。


私が「国の借金が問題でない」という考え方を世の中に広めたいと思うのは

階級間闘争のようなことが起きないようにしたい、
日本人同士で悲劇的な対立抗争のようなものが決して起きないようにしたい、
ということも大きいのです。

もし、「国の借金が問題だ」という前提(私に言わせれば完全に間違った前提)のもとで、小出しの対策しか打てず、不景気が長期化したとすれば、そのような悲劇的対立がおきるという心配が決して杞憂とも言えなくなると思うのです。
本来問題でもなんでもない国の借金を問題にすることで、そんなことになったとすれば、あまりにも悲しすぎると思うのです…


また、
いま、既得権益を守ろうとして必死にしがみついてい人々がいて、それについて批判されているようなことがあったとしても、

仮に「国の借金は全く問題ない」ということが世の中全体の主流の考え方になり、
政府もその前提で景気対策を打ち、社会保障(医療・介護・年金・雇用保険など)を充実させることで、

経済が成長軌道に戻り、かつ、社会全体で安心感が広がれば、

既得権益にしがみついている人々もしがみつく動機付けが弱くなり、そのような問題も自然に解決できる可能性があります。


私自身、
構造改革派の皆さんが、仮に国の借金が問題でないと言う前提に立って、歳出削減をせず、むしろ増やしながら構造改革をする、と主張されるならば特に反対しようとは思いません(つまり、対立しようとは思いません)^^

あるいは、構造改革派の皆さんが、もし国の借金を問題にしていたとしても、政府紙幣を発行して財政出動する!と主張されるなら、それについてもとりあえずは異存はありません!


国の借金が問題でないという前提に立てば、いろいろな対立関係がきれいさっぱり解消されちまうのではなかろうか?と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

      http://blog.with2.net/in.php?751771

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251:改めて「第三の道」【1】

2009/03/24 (Tue) 22:58
昨日の記事「不良債権処理」で景気回復?】、書いたあとで思ったのですが、

まるで「大企業&銀行悪玉論」のようになっていたかもしれません。
すみません。本意はそういうことではありませんですm(_ _)m。

書きたいことは、あくまでも、政府の役割について、であります。

本ブログ、ならびに、私の著書「国債を刷れ!」
の中心的テーマは、あくまでも、

国の借金が大変というのはウソ

だから、

国の借金が大変という前提での政策

・歳出削減
・増税、医療保険の値上げその他社会保障負担増

は大間違い!

(増税することなく)もっと政府の支出を増やすべし!(ただし、使い方はできるだけ選びましょう

という主張です。

「不良債権処理」を推進する政策も、あくまでも「国の借金が大変だ」という前提での政策です。

なぜなら、景気対策(財政出動)をしっかりやっていれば、業績が悪くてお金を返せなくなった企業も、
全体として、お金を返せるようになって行くわけですから、不良債権がもはや不良債権でなくなるからです。

そして、景気が良ければ、大企業も無茶なコストダウン要求を下請け・孫請けにする必要がなくなりますし、銀行も貸し渋り・貸しはがしをする必要がなくなります。


また、

例えば高度な機械化により余剰人員ができてしまったとしても、
景気さえ良ければ、企業が(あるいは政府が)その余ってしまった人材を他の企業への転職を斡旋するというようなことも、比較的スムーズに行うことが可能になります。

 この場合も、突然職種が変わったことで精神的ショックを受けてしまい、最悪の場合、自ら命を絶ってしまう方も現実にいらっしゃいますので、産業医やカウンセラーによるバックアップが受けやすいような環境をしっかり整えるなど、細心の注意を払いながら万全のケア体制を整備しながら行う必要があります。

さらには、社会保障をしっかり充実しておけば、万一の時でもなんとか生活できるという安心感を持つことができるので、そのようにしておけば、職が変わることについての不安感はより一層軽減されることになると考えられます。

これも、やはり「国の借金が問題でない前提」で考える必要がありますね!


なお、国の借金が問題でないことについては、
↓こちらをご参照下さい。
「国の借金」が問題でないことの根拠(簡単にまとめると…)
「国の借金は返さなくて良い」ことの根拠


さて、
政府に関して、とりあえずお金に問題がないとします(実際は財政法第4条で赤字国債は原則発行禁止というしばりがありますが、とりあえずここではその問題は置きます)。

そして、次は、カネがあるとして、その使い道の話です。

「国債を刷れ!」p.158では、
・医療、介護、学校の耐震補強工事や腐食鉄橋の補修工事など、
 人命に直接影響するような必要性の高い支出を優先すべき…


・教育や科学技術などの「将来への投資」
 ⇒米オバマ新大統領は著書「合衆国再生」の中で
  教育・科学技術に加え「エネルギー的独立(石油依存の脱却)」
  の3つを「グローバル経済のなかでアメリカの競争力を高める投資」
  と位置づけている。

  そのような「投資」は、国全体の生産性を高めることを通じて
  将来のインフレ懸念を払拭する、極めて重要な「積み木」であると言えよう。
と書きました。

また、p.240では、次のような「第三の道」の考え方を紹介しました

英国トニー・ブレア労働党政権の政治のあり方に重要な影響を与えたとされる社会学者、
アンソニー・ギデンズは次のようなことを著書「第三の道」(p.116)で述べている。



新しい政治の第一のモットーは、「権利は必ず責任を伴う」である。

市民をはじめとする各主体に対して、弱者保護を含めて、政府は様々な責任を負っている。

しかし、

旧式の社会民主主義は、無条件に権利を要求する傾きが強かった。

個人主義が浸透するにつれて、個人の権利に義務を伴わせる必要性が高まった。

たとえば、失業手当には、積極的に職探しをする義務が伴わなければならない。

福祉制度が積極的な求職活動を妨げないようにするのは、政府の責務である。

「権利は必ず責任を伴う」というモットーは福祉の受給者だけではなく、
万人が遵守すべき倫理原則でなければならない。

福祉偏重でもなく、市場原理主義でもない。

単なる甘やかしの福祉ではなく、やる気を引き出す、生産性を高める福祉のあり方です。



以上、いろいろ書きましたが、
私が現時点で考える政府による景気対策ないし経済対策の柱は

1.人命に直接関わるような支出を増やす
2.将来の生産性を伸ばすための投資(教育投資・技術投資・やる気を引き出す「第三の道」的福祉)
  を増やす
3.景気が急速に悪化するときは、「効率が悪い」と思われるような支出(定額給付金など)
  でも迅速かつ大胆に実施する

です。

これまで本ブログでは【定額給付金を簿記3級的に考察】などの記事で、定額給付金をかなり擁護して来ましたが、別にこれが最善の財政支出のあり方、と考えているわけではありません。

ちまたで言われていた程には全くの無駄ということはない、ということを説明したかったというスタンスです。

ただ、これだけ景気が急激に冷え込んでいるときは、やる意義はあるといえるでしょう。


それと、もう一つ付け加えさせていただきますと、

私は別に

打倒ブルジョワ!プロレタリアート一党独裁!

なんて言っているわけでは決してないですよ^^。

「国の借金が全く問題ない」という前提に立てば、そんな階級間闘争のようなことは必要ないと思うのです。



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252:「不良債権処理」で景気回復?

2009/03/24 (Tue) 00:18
さて、
前回予告していましたように、今回は

自己資本比率と不良債権のお話です。


銀行のBIS規制の自己資本比率の計算式は…


です。

ここで、

自己資本 = 基本的項目(純資産)+補完的項目+準補完的項目-控除項目
(自己資本の詳細は三菱東京UFJ銀行 参照)


リスクアセット = 貸付金などのリスクのある資産(かなり複雑な算式で計算)

ここでリスクアセットについては、
詳しくは金融庁資料参照ですが、

貸し出し先別に下記のようなウェイトを乗じて計算するそうです

国:0%
事業法人:(格付に応じ) 20%~150%又は一律100%
中小企業・個人:75%
住宅ローン:35 %
株式:100%

自己資本比率は大きい方が良い数字です。

8%以上なければ国際業務から撤退しなければならず、
4%以上なければ国内では営業できなくなってしまいます。

さて、ここで、不況到来という状況を考えましょう。

銀行の保有株が下落する…分子の自己資本が減って自己資本比率低下
             (細かいことを言うと、分母のリスクアセットも同じ金額減りますが、
              自己資本比率は間違いなく低下します)

業績の悪化による格付けの低下・・・掛け算するウェイトが大きくなる⇒リスクアセット増加⇒自己資本比率が低下

不良債権(返済が不能になった、または不能になる懸念のある債権)が増加⇒引当金の増加で自己資本が減る⇒自己資本比率が低下

など、とにもかくにも、放って置けば基本的には自己資本比率が低下してしまいます。

ここで、銀行はどんな行動を取るでしょうか?

もし、
増資が可能(つまり新株を発行して買い手が付く状態)であれば、
増資により純資産を増加させて分子の自己資本を増加させる。

でも、不況でなかなか増資もねえ(新株を発行するにも費用がいるし)
ということになると、

分母であるリスクアセットを小さくして、自己資本比率を必死で上げようとします(業務停止になりたくないので)。

さて、ここで例えばどうするでしょうか?

不良債権を下手に処理すると、引当金以上の損失(一応、確率計算でこれくらい回収不能=損が出るかと見積もっていた以上の損)が出て、分子の自己資本が減って自己資本比率がさらに低下しかねない
・・・
となると・・・

じゃあ、健全だけど、お金返してもらえそうなとこから、返してもらっちゃえ(=貸しはがし)

ということをやる動機付けが出てきますね。

たとえばウェイト75%の中小企業への貸付を回収(その個々の企業の規模が小さければ、銀行としてはあとのお付き合いとかを考えなくて良いので、大企業とは違って回収の対象にしやすい相手)、

そして、
ウェイト0%、つまりリスクアセットに含まれることがない、国債を買ってしまえ!

ということになります。

その結果として、貸しはがしに遭った中小企業が倒産したとしても、銀行の自己資本比率は減りません。

なぜなら、その中小企業が倒産するまえに、貸付を全額回収しているからです。


そんなこんなで、昨日書きました

不況⇒貸し倒れ増加⇒銀行の自己資本減少⇒自己資本比率低下
⇒自己資本比率低下を抑えるため、「リスクアセット」である民間企業や個人への貸し出しを縮小(貸し渋り、貸しはがし)⇒不況促進

という構図の出来上がりと相成ります。


さて、こんな状況で「不良債権を処理しろ!」と仮に政府が音頭を取ったとしたら、

景気は良くなるでしょうか?悪くなるでしょうか?

とりあえず、
「処理」された側の企業は、従業員の大部分を解雇、ですね。

そうなると、単純に考えてその分個人消費は落ち込みます。

また、その企業も営業をしているときは、当然いろいろ経費を使っていたはずです(でなければ、経営が成り立たない!)ので、その分もお金が回らなくなる。

このように「処理」された会社が多数に上ると、当然景気悪化を加速します。
そうなると、上記のようなサイクルで、銀行はますます貸し渋り・貸しはがしを加速させ、
景気悪化はますます加速されことになります。

(ただ、幸運にも世界中が好景気で外需が旺盛であれば、景気悪化はキャンセルされますが…)


問題はそれだけに留まりません。

その「処理」された会社
または、
このような景気悪化サイクルの中で本来なら優良なのに、貸しはがしで倒産に追い込まれた会社が、

金儲けはイマイチだけど、技術はピカイチだったとしたらどうでしょう?

その技術、ノウハウがそれで断絶してしまったとしたら?

そのようなケースが多数にのぼれば、国の将来にとって多大な打撃となるでしょう。


「不良債権処理をすれば、効率の悪い企業が退場して、効率の良い企業だけが残り、社会全体の効率が上昇する」という説がありますが、

その「効率」というのが、たとえば、

単なる力関係を利用した下請け・孫請けへの厳しいコストダウン要求によって、費用を削減しただけの結果だとすれば?(最近は特に無茶なものは取り締まられるようになりましたね)

単に、人件費をカットした結果、収益性が上がっただけだったとしたら?

その厳しいコストダウン要求によって、せっかく技術を持っている会社がつぶれてしまい、技術立国を支えて来た多数の中小企業を摩滅させるだけ摩滅させているのだとすれば?

それが果たして、長期的国益にかなう事でしょうか?


以前、日経ビジネスの記事で、
大企業による厳しいコストダウン要求などにより、技術力のある中小企業がどんどん退場して行った結果、
今度は大手の製造業企業が頼るべき相手がいなくなって困り果てているケースもあった、というようなことを書いていたと記憶しています。


ちなみに、
麻生さんはホームページで、デフレ不況の中での不良債権処理について、
そこに○○○蔵という経済現場の解っていない人の、銀行の不良資産一掃策が追い打ちをかけました。
http://www.aso-taro.jp/lecture/kama/2007_3.html
と書いています。


「不良債権処理」って

その企業が本当に力のある企業かどうかではなくて、

「カネ返せねえやつは、指先一つで~、ダウンさー♪」(←クリスタルキング風に)

と言っているだけのことでしかないように思います。



逆に、不良債権処理はやらずに、景気対策してればどうだったでしょう?

技術力のある会社は、景気回復に伴いすぐに息を吹き返したでしょう。

そして、滞っていたお金の返済も、スムーズに行えるようになったでしょう。

そうなると、不良債権は不良債権でなくなるのです。

これこそが真っとうな経済対策であるように思います。間違いなく。

目下、政府はTVでCMまで打ってPRしている
中小企業緊急雇用安定助成金

○休業等
 休業手当相当額の4/5(上限あり)
 支給限度日数:3年間で300日(最初の1年間で200日分まで)
 教育訓練を行う場合は上記の金額に1人1日6,000円を加算

○出向
 出向元で負担した賃金の4/5(上限あり)
厚生労働省
のような「不良債権処理」とは全くの対極をなす雇用対策を打っています。

これは至極妥当な政策と言えると思いますが、いかがでしょうか?


#追記

今回の記事、まるで「大企業&銀行悪玉論」のようになっていたかもしれません。
すみません。本意はそういうことではありませんですm(_ _)m。
⇒補論をhttp://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/13421929.html に書きました。


さて、

「不良債権処理をして、日本の製造業を底辺で支えるような技術力があっても、金儲けの効率が悪い、借りた金返せねえ企業は有無を言わさずぶっ潰し、仮にどんな「あくどい」経営をしていても金をきっちり返す金儲け効率のいい企業だけ生き残らせれば、景気回復だ~!」と主張している学者や政治家の方々がいまだにいたら、それこそまさに「YOUはSHOCK!」、と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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253:「時価会計」の功罪

2009/03/22 (Sun) 22:38

「国債を刷れ!」、ついに沖縄県でも平積みです!(T T) 。ありがとうございます!




上図左:沖縄県の宮脇書店 南風原店

なお、上図右は東京の丸善 丸の内本店です。「国債を刷れ!」の「解説」を書いてくださった三橋さんの新刊【崩壊する世界 繁栄する日本】と隣り合わせになっております^^



さて、本題です。

日経新聞09年3月21日の1面に次のような記事がありました:
FRB議長 自己資本規制「見直しを」

FRBのバーナンキ議長は…「政策当局者は既存の自己資本ルールや会計基準を見直すべきだ」と述べ、金融機関の自己資本比率規制や時価会計ルールを再検討する必要があるとの考えを示した。

(中略)

時価会計や自己資本比率規制については、景気変動を増幅させるとして金融当局の間で見直し論議が進んでいる。

同議長の発言は、
景気拡大期には金融機関に多額の自己資本の積み増しを求め、
景気後退期には資本規制を緩める「可変的規制」が念頭にあるとみられる。

時価会計というのは

企業の財務諸表上で、資産や負債を時価が分かるものはできるだけ時価で評価して決算に反映させる会計のあり方です。


この時価会計は、ごくごく簡単に言ってしうと、

本当はヤバい会社が、実際にヤバいと判断するための材料を、早めに投資家や債権者に提供する(=適切な情報開示)
⇒投資家や債権者が安心して投資or貸し出しを行う環境を作る

という観点で、近年、導入が進んで来ました(時価評価を適用する範囲が拡大されて来ました)


これは、
景気が良いときには、個別の企業について適切な「投資情報」が得られると言えるので、ミクロの面では基本的には良いと言えそうなのですが…

世の中全体の景気が悪いとき

景気悪化⇒資産の時価が低下⇒決算数値の悪化

⇒株価下落や格付け低下により借入金の金利上昇or借金そのものが出来ない

⇒リストラ、賃金カット、コストダウン

⇒更なる景気悪化⇒更なる資産の時価が低下…


と、マクロの面では、必要以上に信用収縮を加速度的に拡大することで、
経済全体に悪影響を及ぼす側面があります。

また、
景気拡大局面では景気悪化のときとは逆に、

景気拡大⇒資産価値の上昇⇒決算数値が良くなる⇒株価上昇…

のように、バブルを助長する側面もあります。


もっと言うと、そもそも「時価」というものは目安に過ぎないと言うことをしっかり認識すべきだと考えます。

というのは、

たとえば、トヨタ自動車の株価は09/3/19終値で一株

2,965円です。

そしてこのときの時価総額
約10兆円

となっています。

しかし、仮にトヨタの株主の全員が突如「トヨタ株を売りたい!」

と思って全ての持ち株を売りにだしたら、この時価総額はいくらになるでしょうか?

極端な話、ゼロ円になります。

株主全員が投売りをしている状況では、他の投資家は「何があったんだ?」と疑心暗鬼になり、
まずトヨタ株は買いませんので、そんな場合は値段が付かなくなるからです。

もちろん、こんなことになる確率は極めて低いですが、まったくのゼロということもないわけです。

つまり、時価とか時価総額とか言ったものは、目安に過ぎません!


なんでも時価評価する、というのはこのような問題点を含んでいることに注意する必要があるのです。


さて、
「時価会計」が盛んになってきた背景には、
欧米(特に英国や米国)では製造業が衰退し、金融業が産業の中心になってきたことにあるとされています。

というのは、

製造業は機械設備など時価で評価するのは適切でない資産の割合が大きい

のですが、

金融業は総資産のうち時価評価できる資産の割合が大きい

だから、

金融業の比重が大きいからには、時価評価の範囲を拡大すべし

といった具合です。

日本の会計基準でも、この数年で時価評価される範囲がどんどん拡大しては来ているのですが、
欧米で採用されているものに比べると、その範囲は小さく抑えられてきていました。

とは言え、

「国際標準に合わせないと、海外の投資家が安心して日本に投資できない」というような理由で、

日本の会計基準も「国際標準」に整合するように段階的に変更されていくことになっているようです。

(「国際標準」については、↓こちらに簡単にまとめてくれている資料がありますので、
 ご参考まで
 ⇒富士通総研http://jp.fujitsu.com/about/journal/consult/accountant/serise01/001.shtml

でも、
どちらかというと製造業が強い日本の会計基準を、
金融業が強い欧米流にどうしてても合わせて行かなければならないかどうか
その辺りは私は疑問があります。

それに、

個人の預貯金の保有量が世界最大であり、かつ、17年連続対外純資産世界最大である日本が、なぜわざわざ海外からの投資に依存しなければならないのか

という問題もあります。


なんでもかんでも国際標準にしてしまえ、という話には、思わず

「欧米か?」

ツッコミを入れたくなりますね^^。


さて、冒頭の記事では
事前配布された講演テキストによると、議長は時価会計見直しに関連して、
米財務会計基準審議会(FASB)が指針を示していることについて
「喜ばしいことだ」と指摘した

ともありました。

現在「デフレ不況」である米国では

バーナンキさんが2003年に来日した際に示した日本のデフレを終わらせるための処方箋
日本におけるデフレを収束させるための、
一つの可能性のあるアプローチとしては、
通貨当局財政当局が…
より大規模な共同行動を取ることである。

具体的には、
日銀が、現在よりももっと政府債務(国債)の購入(引受け)
を増やすのと連動して、政府は減税または財政出動をすることが望ましい。

見事に実施中です。
(この「処方箋」は「国債を刷れ!」の中でも繰り返し引用しました。)

つまり、
米政府による積極財政とFRBによる3,000億ドル(約30兆円)の国債買い入れ表明

ですが、

これに加えて、
上記の時価会計見直しや自己資本規制の見直し

のような対策もどんどん実行されて行くというのは、日本を含む世界経済にとって非常に好ましいことではなかろうかと思われます。

それにしても、
金融立国の国の中央銀行のトップであるバーナンキさんが
時価会計の見直しを提言するというのは、

弁護士出身のオバマ大統領が著書『合衆国再生』で
「この国で弁護士の数が減り、技術者の数が増えることを願っている。」

と語っているのと同じくらい、興味深いことのように思われます。

なお、自己資本規制については、
不況⇒貸し倒れ増加⇒銀行の自己資本減少⇒自己資本比率低下
⇒自己資本比率低下を抑えるため、「リスクアセット」である民間企業や個人への貸し出しを縮小(貸し渋り、貸しはがし)⇒不況促進

と言う構図があります。銀行の自己資本については、また後日「不良債権処理」と絡めて書いてみたいと思います。

最後に、ちょっと付け足しですが

景気後退期には資本規制を緩める「可変的規制」が念頭

というバーナンキさんの柔軟な発想は面白いですね。このような「第三の道」的な思考の巡らせ方は、私は個人的に大好きです^^。

日本は国際標準に無理に合わせるのではなくて、日本の国力を最大限に引き出す日本独自の対策を打つことによってこそ、最大限に世界に貢献すべし!と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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254:北からの「ミサイル」への対応

2009/03/21 (Sat) 11:50
今回は経済ネタではなく、完全に政治ネタです。


北朝鮮の「人工衛星」打ち上げについて、

・日米韓が反発

・日本政府は
 「政府は日本の領空に飛来するなら、
  導入済みのミサイル防衛(MD)システムの迎撃対象になるとの見解を示している。
  麻生太郎首相も『日本に直接被害が及ぶ可能性があるなら自衛隊法上は対応できる』
  と強調する。」日経ネット09/03/09
 と強気な姿勢

・対して北朝鮮は
 「北朝鮮軍、ミサイル『迎撃なら報復』 日米韓に警告」
  日経ネット09/03/09

とのこと。

ここで、気になるのは、北朝鮮の狙いはどこにあるかですね。

その「狙い」については、
・「人工衛星を打ち上げたぞ」ということで、北朝鮮国内の士気を挙げたり国威を発揚したり、
 とにかく、「核実験成功(?)」に引き続き、国内向け宣伝として有効

・韓国や日本に対する「脅し」により立場を強めるため

・仮に打ち落とされたとしても…
  実は人工衛星ではなかったとしても、国内ではバレない
  かつ、
  北朝鮮にとっては「外国に不当に攻撃された」として、国外の脅威を強調し、
  国内の団結を強化できる

などなど、考えられるかも知れません。

そして、仮に打ち落としがあった場合は、日本に対しては
・そんな「不当」な攻撃をした日本とは「拉致」のことについては今後「話し合い」に一切応じない  

という口実に使う線が濃厚です。


これは、日本にとって「害」、北朝鮮にとっては「利」になってしまう恐れがあります。

しかし、
この「人工衛星」が領空侵犯をしても見逃すことがあっても、日本がなめられて、今後の日本の国益にとって著しい不利をもたらしてしまうこともあり得ます。

以前(2001年)、九州南西海域工作船事件において、海上保安庁の艦船と派手な銃撃戦の末、「不審船」が自沈した事件がありました。

(当初は国籍不明のため「不審船」、その後は国籍が判明したので「工作船」と呼び方が正式に変更されています:海上保安庁

そして、
この「自沈」以降、目立った不審船・工作船の侵入はないようです。

これまで確認された不審船は21件。

最後は「自沈」以降では一件のみで、これも領海内への進入ではなくあくまでも排他的経済水域内でかつ、
「海上保安庁巡視船、海上自衛隊が視認するも、日本に接近せず。」
Off Shore Dream

とのこと。

「自沈」以降は、やはり日本側の対応が強化されたため、近づかなくなったように思われます。

それにしても、

この「自沈」した不審船(工作船)、
ロケットランチャーを持っていたのはニュースで知っていましたが

地対空ミサイル

まで積んでいたそうです。(海上保安庁)

さて、この事件後、海上保安庁では、

この工作船が積んでいた兵器の最大射程距離(5km)の圏外(つまり安全圏)から有効に攻撃するための装備をするなどして対応しているとのことです(下図。出典:海上保安庁)。
http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/books/report2006/images/045-07.jpg
ちなみに、海上保安庁の艦船の装備は

20mmとか40mmの機関砲で、
私のようなシロウトには工作船のロケットランチャーや地対空ミサイルに比べると随分「貧弱」なように思えてしまうのですが、

実は、以下のようなハイテク機能を備えたスグレモノなのだそうです:

射撃管制機能(FCS)
 Firing Control System:遠距離の精密射撃を行うため弾丸が飛翔する大気の状態(気温、気圧、湿度)による弾道の変化及びその他射撃に必要なデータを精密に演算し、正確な射撃計算をするシステムのことです。

目標追尾型遠隔操縦機能(RFS)
 Remote Firing System:最大対処距離をFCSよりも短く限定し、簡易な射撃計算を実施するシステムです。

これにより、工作船が全く手を出せない場所からでも、海上保安庁は的確に「攻撃」(最初は威嚇射撃)が可能となるようですね。

これだと、工作船側もびびって、「いっちょ日本に領海侵犯したろか」なんて思わなくなりますよね。

このような対策を打ったことで、不審船・工作船の侵入もぴたっと収まったのではないでしょうか?

そのように考えると、

やはり、領空侵犯があった場合には技術的に可能であれば打ち落としてびびらせる方が得策か

とも思われます。

しかし、
ただ打ち落とすだけでは、

「拉致被害者は返さない」

と相手方が態度を硬化させる口実を与えることになってしまいますので、

あくまでも、

我々は、これはあなた方の「人工衛星」と認識して打ち落としたわけでは決してありません。国籍不明の未確認飛行物体が、我が国の領空を侵犯し、何度も警告したにも関わらず進路を変更しなかったので、やむを得ず撃墜しました

と、建前論を貫くのが良策でしょう。

相手があくまでもミサイルを「人工衛星」という建前で来ているのですから、
こちらも、あくまでもこのような建前で突っぱねてしまいましょう。

そして、肝心なのは、拉致事件と「国籍不詳・未確認飛行物体撃墜」とは全く無関係と声高に主張することで、拉致事件の交渉から相手が降りるような状況を演出することを絶対に許さないことですね

海上保安庁もいつの間にか、こんなハイテク兵器を装備していたとは正直驚いた!と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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255:無利子国債のお話

2009/03/20 (Fri) 15:05

日経新聞の論説記事の中で
「無利子国債には既存の国債などに回っていたマネーが流れ込み、市場がゆがんで混乱が増幅する懸念がある」

と書かれていることを紹介しました。

これに対する私の見解としては、
「市場がゆがんで混乱が増幅する懸念」があるかは別にして、

国債の金利が世界最低水準=国内では世界一金余り状態

ですので、
政府は別に資金調達に困ることはないでしょうし、

'既に出来上がっているシステムをそのまま活用する方が良いということに、間違いありません。
と書きました。

さて、「市場がゆがんで」については、具体的には

1.相続財産としては土地や株が多い

2.無利子国債を買う人は土地や株を売って、その売却代金で無利子国債を買う

3.これだと、ただでさえ下落傾向の株式市場・不動産市場をさらに悪化させてしまう

4.それが資金繰りに困った企業の株や不動産の投売りにつながり、
  株と不動産の暴落させる恐れがある
というようなことのようです(というのをテレビで話している方がいらっしゃったそうです)。

なるほど、「暴落」までになるかはさておき、

持っていればいずれ相続税を課税される可能性のある土地や株を売って無利子国債を買う

ということはあり得ると思います。


単純に民間の「余剰資金」だけを国債に回してもらう、というのはなかなか難しいと言えるでしょう。


この「無利子国債」の狙い

民間の余剰資金を活用して経済を活性させること

この一言に尽きるように思います。


政府部門の支出を増やすことで経済活性化をする形になる「無利子国債」は、

この観点からも、意義がないように思います。

現在の国債金利の低さが、

民間余剰資金は金融機関に集まる⇒結局は国債の形で政府が民間余剰資金を吸い上げている

という構図を如実に物語っています

政府を介する民間余剰資金の活用というのは、既に通常の国債の発行で行われているのです!



民間の余剰資金を政府を介さずに直接市中で活用してもらおうとするのであれば、
例えば、
ある期間中に新規で土地や建物、株などを買えば相続税免除の特典を付ける
のようにすれば、

資金に余裕のある個人は現金・預金を
不動産や株に転換する強力な動機付けが生じ、
不動産価格や株式の価格が上昇に転じるきっかになるものと考えられます。

無利子国債で相続税減免をするよりも、↑こちらの方が遥かに経済効果が高くなると考えられます


更には、
消費意欲・購買意欲の弱い高齢者が、
それらの意欲の強い若い世代
現金・預金を贈与した場合に贈与税を免除する

という案も有望でしょう。

と思っていたら、

実は自民党の「無利子国債」推進派の議員連は、そういったことも含めて首相に提案しているとのことです

読売オンライン09年3月11日記事
無利子国債発行を検討…首相、与党議連の提言受けて

自民党の「政府紙幣・無利子国債(相続税減免措置付き)発行を検討する議員連盟」

の菅義偉衆院議員、田村耕太郎参院議員らは11日午前、

首相官邸に麻生首相を訪ね、

景気刺激策として、
利子が付かない代わりに相続税がかからない「無利子非課税国債」の発行などを柱とする緊急提言を提出した。

菅氏は記者団に対し、
同国債に関連して、
首相は前向きではないか。こういう時期だからありとあらゆるものを出来ることはやっていきたいとの思いのようだ」と語った。

提言では、
〈1〉政府紙幣の発行検討・金融政策の強化
〈2〉無利子非課税国債の発行
〈3〉贈与税減免による世代間の資産移転促進
――などを求めている。
(後略)

上記提言の
〈1〉政府紙幣
〈3〉贈与税減免
は諸手を挙げて賛成です。

〈2〉無利子非課税国債
については、私は反対です。

この無利子国債の代わりに、上のほうで書きました

ある期間中に新規で土地や建物、株などを買えば相続税免除の特典を付ける

をやる方が良いと勘考いたします。


無利子国債だけは是非後ろ向きに検討してください麻生総理、と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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256:個人金融資産「1500兆円」は時価評価

2009/03/19 (Thu) 16:35
#本日2本目の記事です
 ⇒1本目はこちら:http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/12944011.html


日銀「資金循環統計」08年第3四半期、つまり08年9月末についての速報値では、
個人の金融資産
1,467兆円です。(出典:http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/sj/sjexp.pdf)

08年3月末(=07年度末)の
1,490兆円 (→「国債を刷れ!」の【図表1】に出てきた数値)
と比べると23兆円減少しています。

ところで、先日「国債を刷れ!」を読んだ知人から、
「でも、個人金融資産1,490兆円とか、1,467兆円と言っても、これは最近の金融危機で価値が損なわれて、本当はもっと少ないのではないのでしょうか?」

と質問を受けました。


資金循環統計の数値は基本的には時価評価なので、
「最近の金融危機で価値が損なわれた」分も基本的には反映されています。

日銀の「資金循環統計の解説(2005年11月作成)」のp.10では、
3.計上方法の変更
(1)時価評価の対象範囲の拡大
93SNAベースでは、時価評価の対象(注6)を債券や貸出、
非公開株式にも拡大。
(注6)68SNAベースでは、株式のみを時価評価していた。
と説明されています(93SNAベースへの変更は1999年)。

なお、1999年の「時価評価の対象範囲」が拡大する前(68SNA)と拡大後(93SNA)の差異は下のグラフのようになります(上記資料の同じくp.10に記載)




ということで、
ここで改めて「国債を刷れ!」の【図表2】と同じグラフを見てみたいと思います。
(出典:日銀「資金循環統計」。GDPは内閣府「国民経済計算」)



政府の純負債が勢い良く伸びていますが、
政府以外(≒民間)の純資産は更に勢い良く伸びています。

「国債を刷れ!」では、明示的に説明しておりませんでしたが、
↑【図表2】は時価評価した上でのグラフなんだねー、
改めて日本の凄さを実感して頂きたく思います!

(「国債を刷れ!」では「個人」については株式が90年と比べて33兆円も減っているのに金融資産全体では464兆円も増えている、としか書いておらず、「時価評価」していることを臭わせる程度の弱い表現でした。すみません)

民間の純資産と政府の純負債との差額が、国全体の純資産(対外純資産に相当する概念)ですが、

これがまた、08年3月時点では282兆円だったのが、
08年9月には20兆円弱増えて300兆円になっています(上記速報値資料の「対外債権630兆円-対外債務330兆円」で計算)。

ただ、その後の急激な円高(つまり海外通貨の下落)で、対外債権が減り、よって国全体の純資産は多少目減りしているかもしれません。

が、参考までに、史上最高の円高(1ドル=79円)を記録した95年度でも、国全体の純資産は実は、目減りしていません(下図、赤点線参照)
(出典:日銀「資金循環統計」)



17年連続で「対外純資産世界最大」を続けているというのはやはり「とてつもない」ことでしょう。


なお、上記の「純資産」とは、土地や建物など有形資産は含みません。金融資産のみです。



やはり日本はすごい!!!
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257:「国債買い取り1.8兆円に増額」

2009/03/19 (Thu) 14:21
今日の日経新聞朝刊1面に

日銀の「国債買い取り1.8兆円に増額」(月額)

という記事が載っていました。

この毎月の買い取り額の変遷は、3面に図1のようなグラフが:




図1 日銀の国債買い取り額(月次ベース)





さて、これを見て私、「はてな?」と思いました。

というのは、上の図だと、06年3月に「量的緩和」が解除されたあとも、月次の国債買い取り額が減っていないからです。

さて、下の図2に日銀の「財務諸表等」を元にした日銀の国債保有残高の推移を示します:




図2 日銀の国債保有残高と「発行銀行券」残高の推移





これを見ると、

国債保有残高は04年3月に100兆円のピークを打ち、

量的緩和が解除された2006年3月以降は急速に減り、

最新のデータ(09年3月10日現在)では64兆円にまで減ってきています。


ところで、図1を見ると04年以降、月次の国債買い取り額は減っていません!

ということは、「国債買い取り額(月次)」と実際の「国債保有残高」とは無関係、ということになりますね!

また、「量的緩和」をしていた間は「国債を刷れ!」p.219の【図表69】に示したように
「国内銀行貸出約定平均金利」が低下し、「量的緩和」解除後は再び上昇に転じています(下図)。
(なお、「量的緩和」については「国債を刷れ!」p.219あたりで詳細に解説しております)



以上を整理すると、
・「国債買い取り額(月次)」を増やしたからといって、金利水準が低くなるわけではない。
・「国債保有残高」が高い水準で推移していた「量的緩和」の時期は、金利が下がっていた。

ということになります。

さて、もう一つ、国債保有残高について、日経記事(3面)では次のような内容が
内部ルール維持

日銀には保有する長期国債の残高を、
自らが発行し市中に出回る日銀券(お札)の発行残高以下に抑える
という内部ルールがある。

現在は、長期国債保有残高は44兆円で、
日銀券残高は76兆円。
約30兆円の余裕があるが、月1兆8千億円を買い続ければ単純計算では1年で約21兆円になる。

白川総裁も「数年で上限に近づく可能性が高い」とした上で「ルールを見直す考えはない」と明言した

ここで、改めて図2を見ますと、国債保有残高が100兆円になっていた04年3月は、
銀行券残高が71兆円なので

一見すると国債保有残高が銀行券残高を30兆円上回っています。

が、しかし、長期国債(日銀の財務諸表等を見ると、2年物以上のものを指すようです)はこのとき65兆円で、短期が34兆円ということで、

長期国債だけをみると日銀券ルールは守られています。


つまり、

長期国債については約30兆円の余裕しかありませんが、

・短期国債(政府短期証券、短期割引国債など)については「内部ルール」の変更がなくても、
 機動的に増やせる(ピーク時の33兆円に対して最新は20兆円で13兆円小さい)

・日銀券の発行残高を増やせば、長期国債の買取限度も増やせる
 (日銀券は1990年が大体30兆円くらいで、2009年現在が76兆円、19年間で46兆円増えています)

ということになります。


白川総裁は
今回の措置は「あくまで金融調節上の必要性に基づく」と説明、
政府の財政出動との関係を強く否定した。
(同 日経3面の記事)
とのことです。


つまり、
追加経済対策⇒国債増発をにらんで日銀が国債の受け皿になる、
という意味あいでの買い取り額増額ではなく、

あくまでも、
金融調節(資金供給を増減させて国債に限らず市場全般の金利を調整する)の一貫ですよ、
とのこと。


まあ、金融調節の名目であれ、なんであれ、

政府が国債を増発しても、

市中の金利が暴騰したりしないように、

上に書いたように「機動的」に短期国債の保有を増やしたり、日銀券を増発したりしてもらえれば、

まったく文句はありません。


実際、量的緩和の時はそれをしっかりやっていましたね^^。


と考えると、「国債を刷れ!」の第2章で「日銀がなかなか国債を買いたがらない」と日銀に対して批判的な論調で書いてしまいましたが、批判し過ぎではなかったと反省しています。スミマセン^^;。
(「問題は日銀の金融緩和が足りなかったというよりは、政府が支出を減らしていたこと」、のような話は第4章で書きましたが^^)

ただ、日銀の意図・メッセージというのは、
このように、よくよく詳しく見てみないと、なかなか正確には分からないですね。
この分かりにくさは、この危機的状況においては問題と言えそうです。


私は現在のところ日銀の政策にはかなり肯定的ですが、

いざ機動的な対応がどうしても必要な状況となれば、
やはり、政府紙幣の発行の必要性も出てくるだろうと思います。

⇒というのは、政府紙幣発行なら国債(=国の借金)を増やさないので、誰から見ても分かり易いという観点で。

ただ、やはり、「政府紙幣の発行はインフレ率3%以下の時に限る」など一定のブレーキとなる法律も規定すべきですね。



日銀の国債買い取りを増やすのでも、政府紙幣でも、どっちでも良いから、とにかく手っ取り早く追加経済対策を!
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258:米住宅着工増加8ヶ月ぶり  

2009/03/18 (Wed) 08:44

「出張」最終日、再び携帯からの投稿です。

さっきNHK BS1で米ABCのニュースを同時通訳でやってたのですが、
アメリカの2月の住宅着工件数が前月比22%増。8ヶ月ぶりに増加に転じたとのことです。
また、「この増加は市場の予想を大幅に上回るもので、それが好感されてNYダウも2.6%上昇」。

「国債を刷れ!」第3章で、この金融危機でも損した人がいればその反対側で得をした人が必ずいる、その証拠に現金+預金の量(マネーストック)は減っておらず、むしろ増えている、と書きました。またそれゆえに株が下がれば、「バーゲンセール実施中」となり、いずれ必ずお金を持っている人たちが買いに入って株価は下げ止まるとも書きました。住宅に関しても同じことが言えますね。

もちろん、今回の「増加」でそのまま一本調子で米国や世界の景気が回復、という甘い観測は禁物でしょう。

今後1年とか2年の間に多くの「マイナス」材料も出て来る中で、徐々にプラス材料が増えてきていずれプラスの材料が圧倒するようになると、いよいよ本格回復となるでしょうが、それがいつになるかは、日本の追加経済対策も非常に大きな要因ですね。大規模追加経済対策の早期実施を期待したいところであります。

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259:与謝野財相「宗旨替え」の「踏み絵」?  

2009/03/15 (Sun) 10:19


現在新幹線で移動中のため携帯にて投稿です^^

冒頭写真は昨日の日経夕刊です。

G20会合に先立った米財務長官との会談で「麻生首相の指示に基づき、日本の財政出動はGDP比2%超になる」と与謝野財務大臣が表明したというような内容でした。
さっき新幹線車内の電光掲示板でみた産経新聞ニュースによると

世界経済回復へ向けて協調することで合意。財政出動の目標明記せず。G20閉幕

とありました。ガイトナー米財務長官の事前の「財政出動拡大」の呼び掛けにしっかり「2%超」と具体的な数値を表明した意味は大きいように思います。これでアメリカに多少は恩を売れたのではないでしょうか。

さらには同掲示板で見た中日新聞ニュースでは

経済成長こそ日本の世界への貢献。追加経済対策を加速させる。与謝野財相表明

のような報道も。

与謝野さん、「宗旨替え宣言」に引き続き、しっかり「踏み絵」も踏まれたようですね

ところで、明日16日、麻生さんがリチャード・クーさんと中谷巌さんから意見聴取されるようですね。

気になるのは中谷氏。この方の「資本主義はなぜ自壊したのか」という本の中で、「通貨発行益があるのは基軸通貨の米ドルだけ。日本円にはない」とのように書いていました。はて?日銀の貸借対照表では「資金調達源」を示す貸方(右側)にある「発行銀行券」が貸方合計の半分超を占めています。その「発行銀行券」がなければ、「調達資金の運用形態」を示す借方(左側)の国債その他莫大な資産は存在し得ません。
 また、90年には30兆円代しかなかった現金流通量が現在は70から80兆円あります。もし日本円に通貨発行益がなければ90年よりも倍以上円安になるはずですが、いまは円安どころか円高です。

この方から意見を聞いて大丈夫なのかと、少々心配になるのは私だけでしょうか??

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260:Q&A【3】

2009/03/14 (Sat) 17:49
今回はQ&Aシリーズ第3回です。

Q.3

2009年(平成21年)1月の国際収支(速報値)の誤差脱漏の額が大き過ぎませんか?
経常収支赤字で外貨準備が増えているのがよく分かりません

A.3

確かに、「誤差脱漏」が大き過ぎますね。ここまで来ると「誤差」とは言えないような気もします。
とりあえず、理論上

経常収支+(資本収支+外貨準備増減)=0

という関係が成り立つはずです。

なお、資本収支と外貨準備は増加がマイナスとなり、符合が経常収支とは逆ですのでややこしいですね。

直感的には貿易黒字が増えると経常収支はプラスで、
資本収支+外貨準備もそれにつれて増えるのだけど符号はマイナス、ということですね。

この関係を左側(借方)の経常収支と、右側(貸方)「資本収支+外貨準備」という形で整理してみますと、


のようになります。

さて、財務省HPによると、
この「誤差脱漏」
実際の統計作成においては、
膨大な取引についてさまざまな報告書等を基に集計するため、
必ずしも、1つの取引に係る2つの計上資料が同一時期に入手できるとは限らないほか、
評価方法のずれ等から、
同じ取引であっても資料によっては金額が異なる場合もありえます
とあります。

この意味は、

左側の経常収支を集計するときの資料と、
右側の資本収支&外貨準備増減を集計するときの資料で、
作成時期が異なることがあること

⇒たぶん、貿易取引で売上が立った(つまり、モノを出荷した、あるいは、相手側に入荷した)時期と、決済取引(たとえば売り掛け金を現金にする取引)をする時期がズレることで、金額計上時期が、右と左でズレる、というようなことかと思います。

あとは、評価方法の違い
⇒たぶん、外貨取引の円換算の方法が、取引主体によって、期末評価法(月末レートで一括換算するなど)とか移動平均法などで異なっているなどで、右と左がズレる、ということなのかな、と思います。

上記のような理由で、ズレてしまう。そのために、どうしても誤差が生ずるということのようです。

一応、上記のような理解だと長期的には「誤差脱漏」はゼロに近くなるはずです。

さて、国際収支の月次データ(季節調整なし)の過去13年分のデータ
誤差脱漏の合計を、貸方の合計(または借方の合計)で割ってみると、

約4.7%

となりました。一応、これならまだ誤差と言えるかもしれない程度ですね。

もしも、今後、長期の誤差脱漏の合計÷長期の貸方の合計 の値がどんどん膨らんで行くならば、
統計手法そのものに問題があるということになりますが、

その場合はきっと統計手法も改良されて行くことになると思います。

一応、経常収支+(資本収支+外貨準備増減)=0
の関係を理解し易くするために、「誤差脱漏」が小さい月のデータ
右と左に分けて書いておきます




Q.4

【定額給付金を簿記3級的に考察】の記事に関するご質問です↓)

今回の仮説には定額給付金の消費が完全に国内で回っているという前提に立っていますが、
実際には消費活動が活発になれば為替レートが円高になり輸入が増えると愚考しますが、いかがでしょう

A.4

「消費活動が活発になれば為替レートが円高」
ということに関しては、若干、ステップを踏んで考える必要があろうかと思います。

財政出動(定額給付金も財政出動の一種)⇒(消費活性化)⇒国債増発⇒金利高⇒為替高(円高)

ただ、これは、日銀が何らの金融調整もしなかった場合です。

日銀が政府の財政出動と時を同じくして、金融緩和(市中の資金量を増やす)をやれば、金利上昇は避けられるため、必ずしも

財政出動で消費活性化=金利上昇=円高

という構図は成立しません

この辺り、【財政拡大とマンデル・フレミング理論】の回もご参照下さい。


そして、もう一つは、

輸入が増えることは円安圧力

ということもあります。

とりあえず、世界には日本と米国しかない場合について考えて見ます。

日本の消費増・輸入増⇒米国の供給増・輸出増⇒日本の貿易黒字減少⇒米国の貿易赤字減少
⇒円安ドル高圧力

そして、さらに進めて考えて見ますと
円安ドル高になった⇒日本の供給増・輸出増⇒アメリカの消費・輸入増⇒(中略)⇒円高ドル安圧力

ということは、日本もアメリカも同時に財政出動すれば

上記のようなプロセスを経て

為替は円高ドル安になったり円安ドル高しつつ

日米両国の消費・供給はともに増加することになります。

GDP=民間消費+民間投資+政府支出+輸出-輸入

なので、輸出と輸入が同じだけ増えてもそれだけではGDPは増加しませんが、

ここで、政府支出は増加しているはずですので、GDPが増えます
ただ、ここ↑での政府支出は公共投資などの場合です。

定額給付金は生産活動を伴わない単なるお金の移転なので、
GDPを増加させる政府支出に入りませんが、
何割かは直接的に民間消費を増加させます。また、その後間接的に民間投資をも増加させる可能性があります。

と言うわけで、輸出と輸入がキャンセルしてもGDPが増えているはず、ということになります。

ここで、政府の大盤振る舞いは将来の増税を懸念させて、あとで消費を減退させるので効果がない、という説もありますが、
長期間財政を拡大して景気がどんどん拡大していけば、景気が良くなる中でそんな心配をする人も少なくなるのではないでしょうか。

 実際、80年代イタリアでは日本の90年代よりもGDP比でずっと大きい財政赤字が続いましたが、イタリア政府は大幅赤字お構いなしで、どんどん政府支出を増加させました
 それにも関わらず、イタリアの債務/GDP比は日本よりもずっと健全ですし、実質平均可処分所得も増加しています。
 対照的に、日本ではずっと小さい財政赤字なのに歳出削減し、結果、実質平均可処分所得は減少しました)。
 このイタリアの事例は、政府の大盤振る舞いは将来の増税を懸念させて、あとで消費を減退させるので効果がないには全く当てはまらない好例でしょう。
イタリアの話は「国債を刷れ!」第5章で詳細に説明している通りです。


もちろん、ここでも重要なのは、国の借金が問題でないという大前提です。
⇒「「国の借金が全く問題ない」ということの根拠については、
【「国の借金」が問題でないことの根拠】
【「国の借金は返さなくて良い」ことの根拠】
ご参照下さい(上記タイトルをクリック)。

とにもかくにも「財政危機と考えることこそ日本の危機」という当ブログの趣旨にご賛同下さる方は、こちらのリンクのクリックを↓

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261:「世界の工場稼動6-7割」(日経新聞記事)

2009/03/13 (Fri) 12:37
本日2件目の記事です。
1件目はこちら⇒http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/12420412.html


日経新聞 09年3月13日(3面)
世界の工場稼動稼動6-7割

09年見通し 自動車・半導体など
余剰感 長引く恐れ

自動車や半導体などの工場稼働率が通常の八-九割から
2009年は通年で六-七割にまで落ち込む見通しだ。

新興国の需要増をにらんで生産能力を拡大したところを世界同時不況による需要急減に見舞われた。

日米欧などの需要低迷の長期化で世界の市場規模が不況前の2007年の水準に戻るのは2012年以降になるとの見方も出ている。

在庫調整が進んでも生産設備の余剰感が来年以降も続き、企業収益の改善への足かせになる可能性が出てきた。

つまりは、世界中で生産設備がもの凄い規模で余っているということになりますね。

つまり、生産供給力が大幅に余っている

供給>>需要(供給過剰、需要不足)


デフレ不況です。

こんなデフレ不況ときこそ、

政府支出を増加して需要を補うこと


が、有効な経済政策ということは疑う余地もありません

本日1本目の記事では米国の長期的なインフレ率の推移のグラフを掲載しましたが、

今回は、最近のものを↓(出典:Bureau of Labor Statistics


インフレ率は急激に低下しており、
需要不足が鮮明になっていると言えます!

昨日の日経夕刊1面トップ
財政出動
米「GDP比2%協調を」
G20で提案
という見出しで、記事の内容は、
G20の会合
アメリカのガイトナー財務長官
各国に「もっと政府支出を増やせ!」
呼びかけたということです。

日本国内では・・・

「国の借金が大変だ」ということで、
歳出削減を主張していた構造改革派の皆さんも、政府紙幣を発行してバラまけ!方向を転換済み

同じく「国の借金が大変だ」ということで、
増税を主張していた増税派の代表格である与謝野さんも、宗派を変えて、赤字国債容認に転換済みです。

ということは、与党内では
構造改革派、増税派、積極財政派
3派ともが、とりあえずは積極財政を主張するようになっています。

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