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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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154:政治に「ビジョン」は無用!

2009/07/01 (Wed) 20:01

今日は、エッセイを書きます。

「ビジョン」という言葉につきまして。


よくテレビ等

政治家は日本の将来のビジョンを示せ!

というような批評をなさる方がいます。


私、常々思うのですが、

「ビジョンを示せ」と言われてピンと来る人って、世の中にどれくらいいらっしゃるでしょうかね?

少なくとも私はピンと来ません。


仮に、私が
「ビジョンを示せ」
と言われたら、

そもそもビジョンという言葉の意味が分からないから、示しようがありません。

と答えるでしょう。


ビジョンとは日本語で「将来像」のことだよ

と言われても、やはり、いまいちピンと来ません


はて、どうしましょう?


ということで、
↓こんな言葉に置き換えることを考えてみました。

大目標

これなら、かなり分かりやすいのではないでしょうか。


国政が目指すべき大目標は ―― すでに2、3度このブログでも書きましたが ――
100年後、1000年後においても、国民の生活を維持向上し続けること
とすれば、いかがでしょう?

↑この「大目標」であれば、反対する国民の方というのはなかなかいないと思います、きっと…



恐らく、
「ビジョン」という言葉、全ての日本人にとって共通の明確な定義というものが存在しません

たぶん、
その定義を問われれば、10人いれば、10人ともが別々の定義を答えるのではないでしょうか。


そんな曖昧模糊な、はっきりしない「ビジョン」という舶来モノの概念
政治家に示せなんて言った時点で、政治家の皆さんも困ってしまうでしょう。

恐らく、それをなんとか示そうと思って、本を何冊も書く羽目になるのではないでしょうか?

そして、
本を書いても、読者はどんなに頑張っても100万人には届かないでしょう。
つまり、全人口の1%以下の人にしか伝わる機会がないことになります。


一方、

誰にでもはっきりと分かる「大目標」という概念であれば、

短い言葉であっという間に表現し尽くしてしまえるので、非常に伝わり易くなろうかと思うのです。


ということで、

国政が目指すべき「大目標」と、その大目標の下位概念である「中目標」、「手段」を書き示したものを
こっそり作ってみました↓




↑これを「ビジョン」と呼ぶのなら、そうかも知れないですね。

でも、
上で完全否定した手前、どうしても「ビジョン」という言葉は使いたくなかったですので、

代わりに「ぴちょんくん」(空調メーカーのダイキンのキャラクター)をあしらってみました(笑)
「大目標」、「中目標」、「手段」のどこにも、「政府の財政再建」なんて入り込む隙がないですね^^


さて、ちょっとだけ補足しておきますと、

とにもかくにも「国民生活の維持向上」のための「物々交換」さえうまく行けば、何でも良いわけです。

社会主義でも資本主義でも、なんでも良いです。

(私は、社会主義と資本主義の良いとこ取りの、政府はしっかりカネを出すが、努力や競争もしっかりさせるという「第三の道」路線が最適だと思いますが。)

さらには、
そもそもおカネを媒介にして経済を回す「貨幣価値経済」ですらなくても良いわけです。

おカネというのは、前々回も述べましたように、
中国では3000年前の商の紂王より前の時代には存在すらしなかったわけですから、貨幣価値経済が都合が悪いというのなら、物々交換経済に戻したって良いわけです。

物々交換経済にすれば、おカネが存在しなくなるので、
財政再建論者の皆さんが忌み嫌う「国の借金」だって存在しなくなります

どうしても、国の借金に存在して欲しくないというのであれば、
それはそれで一興でありましょう。

ジャン・ジャック・ルソーじゃないですが、
自然に帰れ!
てなもんです。


いずれにせよ、国政が目指すべきは、

ただただ、

(1)国民生活に必要な物の供給が途絶えないよう、他国に対する「物々交換能力」を保持し続けるために、ひたすら技術を磨き続けることと、

(2)社会保障を充実させて、国民が安心して日々生活を送り、仕事にも集中して打ち込むことができる環境を整えること、

この2点だけ押さえていれば、間違いはないように思います。


逆に、
国政が目指すべき「ビジョン」を「財政再建」としてしまうと、お先真っ暗です。


これは、例えるなら、

明智光秀が京の都近郊の桂川を渡り切った地点で、

「敵は本能寺にあり」という「目標」を、
なにを勘違いしたのか「敵は本願寺にあり」と間違えてしまうようなものです。

本願寺に行っても、肝心の「大目標」である信長はいないわけですから…


財政再建を「目標」にすると、国として必要な技術は磨かれるどころか廃れて行くのみとなりましょう。

「財政再建を目標になんてしようものなら、仮に『国の借金』がなくなったところで、他国に対する『物々交換能力』も消えてなくなり、国民はどこかよその国の奴隷か、さもなくば、乞食のようになっているのがオチだろうよ。 仮に今後、またもや政府が『1にも2にも財政再建』なんて言い出そうものなら、今のうちから美味しいキムチの作り方とか、美味しくて、かつ、『安全』な餃子の作り方をマスターしておいた方が身のためか?」と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願い致しますm(_ _)m

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155:負債の増加は資産の増加

2009/07/01 (Wed) 00:30

前回からの流れで、負債と資産が一緒に膨らむという話を続けて見たいと思います。


えー、本題に入る前に…

今年度の政府の予算で、
税収より借金による収入が多い
ということを
テレビなんかで鬼の首を取ったかのごとくおっしゃっている方が少なからずいらっしゃいましたが、

税収より借金による収入が多い

ことって、一体何が問題でしょうか?

なんとなくキモチ悪い

という感覚分からないではないのですが

これによって、少なくとも政府が破綻することはあり得ません


破綻とは借金が返せなくなってカネ詰まりになることですが、

通貨発行権を持つ政府が自国建て通貨の負債でカネ詰まりになることは、太陽が西から昇っても、
ゴジラが東京湾から上がって来て、そこかしこのビルを手当たり次第に踏み潰したとしても、あり得ないです。


この「キモチ悪い」というのは単に、感情的、観念的に、気分的な問題であり、

国政というものは、そんな感情的、観念的、気分的に運営されるべきものでは絶対にあり得ません。


公共の電波を使って、この手の国家財政の話をしようとする方々は、

物事をすべからく、客観的、論理的、科学的な根拠をよくよく確かめてからなさるべきでありましょう。


そうしなければ、いたずらに多くの国民の不安を煽るばかりであり、
これは公共の福祉に反します。

憲法で保障されている「自由」というのは、あくまでも公共の福祉に反しない限りにおいて保証されているということをくれぐれも忘れてはならないと思うのですが、いかがでありましょうや?

ちなみに、
私、「国債を刷れ!」の執筆は6ヶ月まるごとかかりましたが、
それで手にした収入は目下のところ、時給に換算すれば200円程度です。

たぶん、この10倍や100倍もらっているような「専門家」の方の多くが、
アイスランド政府が黒字で金持ちだったにも関わらず、国家経済が破綻したことについて、いまだに見事に無視し続けて「日本は国の借金がGDP比で先進国最悪で破綻しそうだー」
言いまくっていることについては、
「怒るというより笑っちゃう」
と言うほかないです。
「ええ加減、ぎょうさんカネもらってるだけの仕事しろよ! 」
とか、
「とりあえずお前ら、「資産と負債は対になっている」という、複式簿記の初歩の初歩のごくごく当たり前のことを、体感的に分かるために、簿記3級くらいとってから出直して来いや~!!!!!」
神戸の中央区で叫びたくなる、今日この頃です。


ということで、本題です。


以下に、
1980年3月(1979年度)と2009年3月(2008年度)
の、

国内主要部門の金融資産と金融負債を並べたものを示します。

(1980年3月と2009年3月を示すのは、単に、日銀資金循環統計で手に入る
 最も古いデータと、最も新しいデータであるからに過ぎません。念のため)









はい、

金融資産も、負債も、両方とも見事に4倍くらい伸びていますね~


前回の記事でかなり詳しく書きましたが、


マネーの「タネ」である

日銀によるベースマネー供給+政府の国債発行&財政出動

民間銀行による信用創造

の結果、

負債たるマネーが増えそのマネーがグルグル回りながら民間部門の金融資産が増えていく訳ですから、

くどいようで恐縮でありますが、国の借金、国債発行が増えるのは、経済の発展のためにはごくごく当たり前に必要なわけです。


これは、信用創造の仕組みを全く理解しなくとも

借方項目(左側)を書いたときは絶対に貸方項目(右側)も
貸方項目を書いたときは、必ず借方項目も書かないと、帳簿は付けられないという
複式簿記
の仕組みが分かれば、素直に納得が行くものと思います。


国の借金が大変だ教の信者の皆さんには、

是非、弥生会計とか勘定奉行とかいった会計ソフト

「政府と民間を連結した国全体の帳簿」を付ける作業をやってみていただきたいと思います。


この会計ソフトというのは良く出来ていまして

借方項目(左)か貸方項目(右)のどちらか一方だけに数字を打ち込んでも、ソフトの方から入力を拒絶されます。

つまり、
「国の借金」という政府の貸方項目(負債側)だけしか見ていないような皆さんには、

「国の借金」が民間にとっては借方項目(資産側)であるのを「入力」しないので、

会計ソフトのほうから拒絶されてしまうことになります。


これで3度くらい入力拒否'をくらったら、嫌が応でも「国の借金は民間の資産」というのが体の感覚で、骨の髄の髄液から分かるようになります♪


そして、
↑上のグラフの数値をまとめたを↓下に示してみます。




金融機関は、見事に、資産と負債がほぼ同じくらい、2000兆円ずつくらい増えています。金融機関というのは、このように、資産と負債を両建てで増やすことで、マネーを増やすわけです。


で、
非金融企業も、資産と負債が両方500兆円前後で、トントンですね。

さて、大きな偏りがあるのが、

家計(個人)と政府です。


企業部門(金融+非金融)が、ほぼ両建てで資産と負債を増やし、つまりマネーを増やす中、
政府が借金を大きく伸ばし、その反対側で家計は資産を大きく伸ばしています。

金融純資産の増減に注目すると、

家計がおカネを吸い上げている間、政府がおカネを吐き出しているのが良く分かります。


また、
4部門全体では、純資産は19年間で216兆円増となっていますが、これは、海外から吸い上げたものになります。
(概念的には、これは、対外純資産の増加と同じです)


ということで、前回のおさらいでした。

政府が国債発行+財政出動
→金融機関が信用創造でマネーを増やす
→家計の貯蓄が増える

というのが見事に上記のグラフで出ているわけです。


それと、いつもの、

民間の黒字 = 政府の赤字 + 経常黒字

と言うヤツも、

民間の純資産増加 = 政府の純負債増加 + 対外純資産の増加

という形で改めて確認しましたね~~

「ていうか、よくよく見ると、1980年から今年までで、金融機関の負債が2000兆以上増えてるじゃん!!! 『国の借金大変だ教の宣教師』たちは、『国の借金1000兆円だー。国はもう破綻するー。きゃー』だけじゃなくて、『金融機関の借金がこの20年くらいで2000兆円増えちゃってるよー。うぎゃー』も言っとったらんかいや、こらー!」と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願い致しますm(_ _)m

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