2009/12/29 (Tue) 17:45
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チャンネル桜【経済討論第9弾】民主党政権と経済問題Part②
↓Youtubeも上がっていましたのでご紹介致します(ただしYoutubeは2時間目までです)
本日は更新するつもりは無かったのでありますが、
今朝TBSの、みのもんたさんの番組で余りにも面白いネタがありましたので、
ご紹介というか晒しものというか…
一応、証拠写真(携帯で)は撮っているのですが肖像権とかどうたらこうたら言われたらアレですので言葉だけで紹介しますと、
「借金時計」
「日本の借金」900兆円くらい
「国民一人当たりの負担」700万円くらい
というような感じのアレが表示がされていて、
この借金の数字がチャカチャカ増えていくという、
国民の不安をいたずらに煽る、非道千万、極めて不届き破廉恥なシステムになっておりました。
さて、
順次ツッコミを入れていきましょう。
「日本の借金」って何じゃらほい?
もしかして政府の負債のことでっか????
でも、
日本語の意味に忠実に従って考えた場合、日本の借金とは、日本の国内部門全体の借金と捉えるのが筋ではありますまいか?
日本の国内部門全体の借金は900兆円どころか5000兆円弱になっちょりますが…
5000兆円なんて聞いたらあんたら腰ぬかさへんかかな、しかし。
え?
国民一人当たりの負担とな??
ようよう、TBSさんよう、日本政府に金を貸しているのは誰でっか?????
ほとんど日本国民ですがな。
大体、その負債は絶対額で減らさなあかんもんでっか?
どこの国も増えてるっちゅうねん。
1万歩くらい譲って、仮に政府の借金の絶対額を減らさなあかんとしまひょ。するとこうなりまんなあ。
国が国民から税金を取り立て、その税金でもって国民からの借金を国民に返す。
税金が国民から結局また国民に帰ってくる。
さて、そんなことして誰か得しまんのか?
え?
今はほとんど国内債務だけど、もし将来外人さんばっかりになったらどないするかって?
外人さんに借りてても日本円建てであれば円預金で返しますやろ。
日本円の現金は80兆円しかないの分かってますよな?
900兆円もの借金、存在しない現金で返すわけには行きまへんから、預金で返すほか無いですわな。
ほんなら外人さんはその返してもらった円預金どないしまんねん?
銀行に預けてますわな。
その円預金を預かった銀行は何でその預金を運用しまんねん?
は?
米国債?
サブプライムローンやと?
そんなわけあるかーい!
円建ての預金を預かって、ドル建ての資産で運用したら思いっ切り為替リスク負わなあかんやないかあい。
だから結局は日本国債買うしかおまへんやろ。
ちなみに、
日本の銀行がなんで必死になって外貨預金集めてるか分かりまっか?
預金金利よりも高い金利で運用できる外国の国債買えば、為替リスクゼロ(為替リスクは銀行ではなく預金者が負担)、貸し倒れリスクゼロで利ザヤ稼ぎ放題ですがな。
米ドル預金なら米国債、豪ドル預金なら豪国債買えばボロもうけできるわけ。
だからわては絶対銀行の外貨預金はしまへん。証券会社の外貨MMFの方が利息も良いし、いつでも解約できるし、為替差益も無税(銀行の外貨預金は課税対象)だし、断然お得でっからな。
ちょっと話それましたが、
「日本の借金」とか「国民一人当たり負担」が毎秒チャカチャカ増えているようみ見せて国民の不安をいたずらに煽るこの所業、この程度の金融の基礎知識を知っての狼藉でっか?
え?
「その外人が円を売れば」って?
それでも結局、別の人に円預金が移るだけですがな。
その証拠に、日本円の預金総額、減っちょらんがな。よう見てみい。リーマンショックの後でもへっとらんし、90年のバブル崩壊後なんてむしろガンガン増えとるがな。
そもそもちょっとくらい円が売られれば円安になって輸出産業には有利になるんとちゃいまっか?
それでも円安になるだけ。円預金の量はちいとも減りもはん。
ほんで、「国の借金大変だ大変だ」言うて、そのせいで政府の支出が増えんかったら確実にあんさんの給料も減りまっせ。
給料減るどころか、
このまま行ったらあんさんらの職場そのものが真っ先に消え失せるかもね。
だって、
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2009/12/27 (Sun) 11:49
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Ch桜、ニコニコ動画アップされています(yakinbaito様、ありがとうございます)
#前回よりは若干早口にしゃべれたかな…。もっと修行せんとあきませんね^^;
#しかし、
そもそも私のような工学部出身の人間が経済云々をしゃべっている状況そのものが異常事態です。
何せ、
元経済閣僚までもが
「家計の貯蓄率が下がると誰も国債を買わなくなる」などという、
・企業部門の存在を一切無視
(あたかも世の中は家計と政府だけで成り立っているという前提)
・誰か(家計)が貯蓄しなかったカネは他の誰か(家計以外)の貯蓄になるだけ
という、マクロ経済の原理を完全に無視したことを平気で言っている世の中でありますから…
#本当に正常なのは、私のような本来は門外漢である人間がこんな場面にしゃしゃり出てくる余地が
全く無い状態です。
さて、今日は上の動画等々でよく藤井厳喜さんや三橋さんが話している
デフレギャップ
と、ついでのその逆の
インフレギャップ
について、概念的なたとえ話をば。
とりあえずシンプルに、「日本人は米さえあれば生きていける」という状況を考えます。
今の日本の状況は、
【A】 1人あたり0.9人分しか米を作れない
【B】 1人あたり100人分米を作れる
のどちらでしょうか?
と聞かれれば、もちろん、【B】ですよね(あくまでも比喩的にですが)。
そうでなければ、今頃全員飢え死にしています。
というのは極端ですが、物不足でインフレになっているはずです。
この状況がデフレギャップのある状態です。
つまり、余剰生産能力がある状態です。
この状況では皆が皆、米作りに励む必要は無いわけです。
米作りしている人の肩を揉むとか、山へ柴刈りに、川へ洗濯に行って来るとかして、その労働の対価として米を分けてもらえば良いわけです。
→これがデフレギャップ時における失業対策となります。別に「穴を掘って埋める」でも良いわけです。
だって、米は余っているんだから。余っている米を活かさない手はありません!
なお、この状況は、お年寄りは楽隠居していられる状態でもあります。余剰生産力を裏付けとした「年金」すなわち、余っているお米をもらって暮らしていくことが可能です。
逆に、【A】の「1人あたり0.9人分しか米を作れない」状況は凄惨を極めます。
そもそも全員が真面目に働いているだけでは全員分の食料が足りません。
少しでも手を抜けば途端に餓死者累々と相成ります。
この状況では皆が必死で働き、それだけでは足らず、生産性を高める工夫を死ぬ気でやらないといけない状況です。
これがインフレギャップの状態です。
このブログを通してお読み下さっている方にはすでにお馴染みのお話でありますが、
経済、というか国民生活というものは物流が命です。
おカネなんて印刷するなり帳簿操作するなりすれば幾らでも創れますから、
経済というのは、本当はおカネの問題ではありません。
少なくとも自国通貨建ての借金であれば何とでもなります。
だから、
財政規律などと言うものは政府の借金の大きさ(GDP比)で見るべきものではありません。
インフレ率さえ見ていれば良いのです。
インフレ率は現在我々が抱えている問題が
・モノ余り(上記【B】)か
・モノ不足(上記【A】)か
ということを我々に端的に示してくれます。
やるべきことは、
インフレ率が適正範囲内(例えば2~3%。但し失業率が高い場合は、インフレ率はもう少し高めでも可)
に収まるように、下記の政策を取捨選択すれば良いということになります。
はっきり断言しますが、
(政府の)財政規律を云々している限り、この国の発展は絶対にありません。
本来は【物流の問題】であるのに、【カネの問題、借金の問題】にしている限り、我々の未来はあり得ないのです。
なお、これまでも当ブログで何度も書いており、今回の動画でもお話したのですが、
我々の抱えている課題は
・現在の需要不足
・将来の供給不足
であり、この課題を解決する方策は
・将来の供給不足を解消するような財政出動
なのであります(「国の借金」は課題などではあり得ません!)。
それにしましても、今朝のNHK日曜討論でもやたらめったに
財政規律が大事だー!
と出演者の皆さんが異口同音に主張されていましたが・・・
「NO MORE 財政規律! 財務省はインフレ率と失業率だけ気にしてれば良いのだー!!」と思われた方は、下のリンクのクリックをお願いいたしますm(_ _)m
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2009/12/20 (Sun) 13:39
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まず最初に、最近「国債を刷れ!」をご購読頂きました読者の方から
政府支出が増えていないのに、国の借金が増えているのはなぜでしょう?
というご質問を頂きましたので、改めておさらいしておきたいと思います。
かなり単純化して説明しますが、
上の図で、政府支出ゼロが無借金で賄える水準とします。
さて、景気対策で政府支出を増やし、その後横ばいにしたとします。
すると、政府支出が横ばいでも累積で借金は増えます。
これは年収が500万円のまま10年間横ばいの人が、毎年100万円ためれば、10年後には1000万円貯められるということと同じ理屈です。収入が増えなくても、貯金は増えるわけです。
要するに、数学で言うところの「積分」のようなものであります。
さて昨日、再びCh桜の収録に行って参りました。
「子供手当て」の私の修正案を用意していたのですが、昨日は話す機会が無かったので、
ここでお見せしたいと思います。
#「期間限定・使途限定」という言い回しは、「現物支給」と言い換えても良いでしょう。
(⇒これで「子供をスルーして親のパチンコに…」というのは少なくとも回避できます。)
#「奨学金」は「バウチャー制」のようなものが良いかもしれません。
(政府が学費を出す。学校は本人が選ぶ⇒競争原理の活用)
#「所得制限」は「所得に応じて増減」でも良いでしょう。
低所得層ほど厚く、高所得層ほど薄く、です。
こうすると、所得税の累進税制と同じで、
デフレで所得減→支給額増加→民需の下ぶれ緩和
インフレで所得増→支給額減少→民需の上ぶれ緩和
という自動安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)の役割を付加することができます。
(現在、2000万円とか1億円で所得制限という話をしていますが、これでは
スタビライザーとしては弱いでしょう。
2000万円以上の所得のある人は全体のわずか1~2%だそうですので)
最初からインフレ抑制機能を付けておく、というのがミソです。
#「所得の把握が技術的に難しい」という話もありますが、
とりあえずは所得税や住民税の枠組みの中でやってみれば良いのではないかと思います。
公立の保育園などでも所得制限がありますが、同じようにやって特に問題があるとも思われません。
#どうも迷走してしまうのは、始めにしっかり目的を定めないからではないかと思われます。
スパッと
目標設定: 子育て支援 + 教育の充実 + 景気対策(というより景気安定化機能)
としてしまい、
あとは演繹的(上位概念から下位概念を導き出す思考態度)に具体策を考えてゆけば、
おのずと上記のような骨組みの策が出てくるように思われます。
あるいは、「ニーズに応じた商品設計をする」というような感じでしょうか。
(もちろん、
かくいう私も以前は「子ども手当て」を無条件で褒めていたので、余り人のことは言えません!)
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2009/12/13 (Sun) 12:45
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クローズアップ2009:国債「努力目標」 「44兆円」ぶれた政府 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
鳩山由紀夫首相は11日、
「10年度予算編成の基本方針」に
新規国債発行額を44兆円とする「努力目標」の明記を関係閣僚に指示し、財政規律を重視する姿勢を強調した。
だが
平野博文官房長官が前日に数値目標を見送る考えを示し、予算編成を巡る政府内のぶれは明らかだ。
・・・
国債発行額を巡る政府方針が混乱した原因は、鳩山首相と平野氏の意思疎通の悪さにあった。
首相が8日に「44兆円に手足を縛られ人の命が失われる話になってはいけないが、努力は続けていく」と述べたことを受け、
平野氏は9日の会見で「44兆円という数字が独り歩きしてるが、それが『絶対的だ』と首相は言及していないのではないか」と解説した。
…
だが
首相は11日の閣議終了後、平野氏と菅直人副総理を呼び止め、基本方針に数値を明記するよう指示した。
その後の会見で
平野氏は「私が数字を外したような報道で、少し誤解を首相に与えたようで、首相から『数字は入れてほしい』と(指示があった)」と歯切れ悪く釈明した。
…
毎日新聞 2009年12月12日
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20091212ddm003010144000c.html 何となく、↓こんなタイトルがぴったりな感がするのは私だけでしょうか…
そんな迷走する鳩山閣下に、
借金というのは必ずしも減らす必要もないし、一度に全部返す必要は全くないので
どうぞご安心くださいませ
というお話を…
預金取扱金融機関の預金、つまり、借金は増え続けています。
減る気配は余りありません。
そして、
預金1150兆円に対して、現金はたったの8兆円しかありません。
預金のうちいつでも払い戻しに応じなければならない流動性預金(普通預金、当座預金)439兆円に対しても、たったの1.9%でしかありません。
つまり、
日本中の銀行をつぶそうと思えば、明日、日本中の預金者全員に呼びかけて国中のATMに押しかければ簡単につぶせます。
が、そんなことにはならないわけです。
国債の場合は流動性預金と違い、いつでも、ではなくて払い戻しの期限が決まっています。
つまり定期預金のようなものですから、この意味では取り付け騒ぎが起こる確率は銀行よりも更にずっと低く、つまり、ずっと安全です。
これと関連して、
前回の朝鮮銀行券、台湾銀行券の補足をしておきます。
「昭和国勢総覧」の注記を見ると、
朝鮮銀行券、台湾銀行券は金や銀、そして日銀券を「支払準備」として発行していたとのことです。あと、現在の日銀のように国債を買い入れてそれを保証としてお札を発券していたのでした。
さて、日銀券を「準備」していたということは、
朝銀や台銀に朝銀券や台銀券を持ち込んだ場合に、いつでも日銀券と交換することを保証するということです。
これはちょうど、一般銀行の普通預金がいつでも引き出すことが保証されていることで、預金保有者が「安心」できるようになっているのと同じ仕組みですね。
で、
その朝銀券と台銀券の発行高とその両方の日銀券準備高の合計は
下のグラフのようでした
東洋経済新報社 「昭和国勢総覧」下巻 p.107より作成
ちなみに、昭和16年(1941年)の
朝銀券+台銀券に対する日銀券の準備割合は
5.4%
と比較的高かったのですが…
これが、昭和19年(1944年)になると
0.33%
にまで落ちました。これは、現在の預金総額に対するお札(日銀券)準備割合の1/6程度だったわけですが、これでも金融システムとして一応は成り立っていたようです。
さてさて、
ちなみに、政府紙幣についての注記です
「政府紙幣」は明治維新以降約30年間、わが国の基本通貨として流通していた
と、ズバリなことを書いています。
が、その後はというと
しかしその間の金融機関の整備、
とくに中央銀行である日本銀行の設立により次第に縮小し、
明治32年には完全に償却され、
その後は日本銀行兌換券だけが流通した(国立銀行券も明治32年限り通用禁止)
政府紙幣は縮小・廃止されたものの、
それまでも日銀券はありました(明治18年5月から発行)し、
さらに明治32年までは国立銀行券もあったのですから、やはり
バトルロイヤル状態は存在していた
わけですね。
大正・昭和時代に流通した「政府紙幣」は、補助貨に代わる小額紙幣であった。
これは補助貨の素材となる金属の枯渇により、紙幣で代用したものである。
したがって大正・昭和に小額の政府紙幣が発行されたのは第1次・第2次世界大戦時においてである。
…
これらの大部分は昭和23年5月の「小額紙幣整理法」により、
また残余は28年7月の「小額通貨の整理及び支払い金の端数計算に関する法律」により、
それぞれ通用禁止となった。
ということで、前回紹介した「政府紙幣」はコインの代わりであったということでした。
それにしても、通貨というものが
法律で通用させたり、逆に通用を禁止したりということが簡単(?)にできてしまうものである
というところは非常に興味深い点でありますね。
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2009/12/06 (Sun) 16:28
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本題に入るまえにご質問のお答えをば。
日銀が日本国債を買い取る場合は
通貨の発行量は増える事になるんですか??
ちなみに2008年度の貨幣の総額は76兆9000億円でした。2007年度が76兆5000億円だったと。。
1990年に比べると日銀券の発行残高は倍くらいになっています。
ついでに言いますと、
その相手方のとして、日銀の国債保有残高も倍くらいになっています。
あと、
日銀がカネを発行するのは紙幣という手段以外にも
当座預金を増やす
という手があります。
これは帳簿上で仕訳をきるだけで印刷コストすら掛からないおカネの発行です。
ちなみに、日銀当座預金は、日銀HPによると
ということで、ほぼ完全におカネそのものです。
さて、本題です:
風説の流布 【ふうせつのるふ】[新語]
株式相場の変動を図る目的で,
虚偽の情報や未確認の噂を流布する行為。証券取引法により禁止されている。
「大辞林 第二版」
今さっきgooで調べたのですが、「風説の流布」って新語なのですね。
先ほど、関東では残念ながら放映していないのですが、
「たかじんのそこまで言って委員会」という番組にて。
デフレ対策・景気対策のネタで久方ぶりに
政府紙幣
の話が出ていましたので、これについて少々書いておこうと思います。
パネラーで出演されていた三宅久之氏が
需給ギャップを埋める程度であれば、政府紙幣の発行は問題ない
という話をしていました。
そうすると、司会の辛坊氏いわく
・需給ギャップがあると言っても、一つ一つのモノによって違うので、
ある一つのモノの値段が上がり始めたら火がついて云々…
何を言い出すかと思ったら、ねえ。全く…
→第二次大戦中の1943年、
アメリカでは、1年の間に政府の負債がGDP比32.4%も増加しました。
政府支出を今の日本のGDPから考えれば150兆円くらいドカンと
政府支出を増やしたわけです。
需給ギャップもへったくれもありません。
それでも、戦中戦後を通じてアメリカのインフレ率は10%を
たったの1度超えただけです。
そして、
・政府紙幣は論外
とのこと。
「専門家でもなんでもない司会者がこんな決め付けた言い方をして良いのかしら」
と思うほどの断定形で、よくもまあ言えたものです。
この方は、政府紙幣の何をご存知だというのでしょうか?
今日、たまたま近くの図書館で見つけた大正~昭和にかけてのデータです
戦前の日本では堂々と政府紙幣が発行されてますね。
それでもハイパーインフレなんぞ全く起こっていません。
「国債を刷れ!」や当ブログでも繰り返し書いていますように、
戦中でもインフレ率はせいぜい10%台でしたし、
最大で1946年の340%です。
これはハイパーインフレの定義13000%より遥かに低い水準でしかありません。
しかも、
全国の主要都市を徹底的に空爆され、原爆を2発も落とされ、多くの国民が食うや食わずやの物不足に陥ってようやくこの程度のインフレです。
一体、この供給過剰の現代でどうやったらハイパーインフレになると言うのかしら…
まあ、
今回は
ハイパーインフレになるからダメ
というようなアホアホなことはおっしゃっていなかったのですが、
戦前のしっかり政府紙幣が存在していた状況ですら上記のような程度でしかなかったわけです。
また、よく
政府紙幣が市中に出回ると、
・複数の紙幣で混乱する
とか
・どうせ回収されて流通しないから無意味
とかおっしゃる方がいらっしゃいますが、
大正~昭和初期にかけては、
政府紙幣どころか、朝鮮銀行券とか台湾銀行券までもが絶賛増加中
だったわけです。ほとんどプロレスのバトルロイヤル状態です。
本当に流通しなかったり、混乱してどうしようもなかったのなら、こんなにあれもこれも発行してないでしょう。日銀券だけにしていたはずです。
ついでに言えば、
香港では今でも
HSBC、中銀香港、スタンダードチャータード銀行&香港特別行政区政府
の紙幣が
バトルロイヤル実施中ですが、
香港人が混乱している様子は全くありません。
ちなみに、
私が上記のデータを取得するのにかかったのは数分の時間とコピー代10円だけです。
にもかかわらず…
本当に論外なのは、政府紙幣ではなく、
他の職業よりも一段と事実確認や裏取りが重視されるべき
報道機関の職員が、
このような基礎的な事実確認を一切せずに、
【虚偽の情報や未確認の噂を流布する行為】
つまり、
【風説の流布】を自信満々の顔をしながら平気で行っていることではないかいな、
マスコミ関係者はもうええ加減、ちょっとくらい事実確認しろ!
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2009/12/02 (Wed) 10:53
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本題に入る前に、
Q&A
してみたいと思います。
Q1. 無利子国債とゼロクーポン国債の違いは?
お尋ねの「無利子国債」というのは、恐らく一時期はやった(?)
相続税免除の「無利子国債」かと思いますが、
言葉の表面的な意味で言えば
無利子国債=ゼロクーポン国債
です。
クーポンというのは、紙で発行される債券というのは文字通り利息のクーポン券です。現在ではペーパーレスが当たり前なので、もはやあまり見ることないですが…
そのクーポン券が利払い回数分の枚数だけ付いていまして、それぞれ利払い日が来たら、現金や預金と交換してもらえたわけです。
そのクーポンがゼロということは無利子ということでありますね。
ただ、
相続税免除の「無利子国債」については、相続税免除という形を変えた「クーポン」が付きますので、実質的には無利子ではないですね。
なお、一般的にゼロクーポン債というのは、同じ信用力、同じ残存期間の普通の債券(利付き債券)と複利ベースで同じ利回りになるように価格が決定されます。
で、額面(=償還価額)より低い価格で販売されるものを
割引債
と言います。
細かいことを言いますと、
割引債には利付きのものもあれば、無利子のものもあります。
なお、
債券価格についてのもっと詳しい話は↓こちらをご参照下さい
Q2.「小渕政権の積極財政は効果が無かった」という説にはどう反論したら良いか?
まず、「『効果が無かった』というのは、国際比較をした上でおっしゃっているのでしょうか?」と問い返すことが肝要ではなかろうかと思います。
・橋本政権期(緊縮財政)に
日本のGDP世界シェア、一人当たりGDP世界順位が落ちたのが、
小渕政権(積極財政)で持ち直し、
その後、小泉政権(緊縮財政)で急落した
・80年~95年のイタリアでは大半の年でGDP比10%以上の財政赤字だった
それに対し、
日本の90年~05年はたった二年度、8%台(うち、一年度は小渕政権)
になっただけ。
その80年~95年イタリアでは複利平均で
名目10.8%、実質2.0%の成長を遂げた。
対して、
90年~05年日本では、
名目1.2%、実質0.8%しか成長できなかった。
(名目成長率は堂々の世界最低!)
この超おとなしめの財政赤字の日本が、
80年代イタリア並みの成長をできるとでもお思いですか?
それはあまりにもご無体でごぜーますよ、お代官さま~
といった具合でしょうか。
では、本題です。
本日の日経朝刊1面トップですね。
【日銀、10兆円の資金供給】
デフレ克服へ「量的緩和」
ということで、
前回の「量的緩和」の効果を再確認してみましょう
まず、
↓「国債を刷れ!」の図表69です
うーん、
量的緩和やっている間、銀行の貸出金利(見にくいですが、細めの破線、左軸で1.5%前後で推移)がじわじわ下がってましたね。
そして、
量的緩和を止めた瞬間、銀行の貸出金利が上昇に転じています。
これが「量的緩和」の効果を端的に示す指標です。
さて、
じゃあ、金利が下がったのは良いけど、民間企業への貸出は増えたのかしら、というと、
金利も下がり、銀行の貸出態度も良かったのに、
量的緩和やってた間も民間企業の借入れは減り続けてましたね。
しかも、
このようにして生まれた低金利マネーも、
国内では借り手が居ないということで、
キャリートレードとやらで
・原油価格を押し上げたり、
・アイスランド人やハンガリー人の住宅ローンの回ったり
ということに相成ってしまいました…
嫁のきてが無いので、お隣の国に探しに行きましたアルよ
の逆ですね。
嫁ぎ先(借り手)がないので、地球の反対側まで探しに行きました
見たいな具合です。
さて、日銀が量的緩和しちゃったので、
もはや現政権はデフレを日銀のせいにできません(強引に日銀のせいにし続ける事はあり得ますが…)。
さて、
一日も早く、80年代のイタリア人を見習って
政府の赤字や借金にビビらないようになるために…
「【閣僚は全員、毎日3食スパゲッティ以外食べちゃダメよ】法案を国会で通したら、世の中だいぶマシになるんじゃないかしらん」と思われた方は↓下のリンクのクリックをお願いいたしますm(_ _)m
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