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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
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574:NHKスペシャル「日本国債」→財務省が「海外で日本国債の安全性を訴え、長期保有を呼びかけています」とナレーション

2012/12/25 (Tue) 13:04
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一昨日、日曜日の夜9時に放送された

NHKスペシャル「日本国債」 について。


まずはNHKサイトの紹介文を引っ張りながら、私の所感をつれづれなるままに:


http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/1223/index.html




年々膨れ上がる“日本の借金”、日本国債の発行残高が、ついに700兆円を超える。その額は、対GDP比でみると先進国では最も大きい。



なお、番組本編のナレーションでは「日本の財政は先進国で最悪」と言っていました。



さて、

明治維新以来、日本政府の借金がゼロになったことなどありません。

政府債務が年々増えるのは当たり前。



成熟した先進経済国では、通常、国民は貯金を増やします。
マネーは資産・負債の両面の性質をもつ、いわば、「両性具有対」です。
誰かがマネーを貯金すれば、他の誰かが必ず借金としてのマネーを背負い込むことになるのです。

後進国ならば、いまだ貯金する余裕もないですから、国民は日本でも江戸時代にあったような「宵越しの銭は持たねえ」的な生活をすることになり、貯金もなく借金もない、という仕組みも可能です。

先進国ならば、北欧型の高福祉政策によって安心感を持たせ、貯蓄の必要性をなくさない限り、国民は貯金を増やし、政府の借金が増えるのが当然の理屈です。


よって、日本政府の借金が大きいのは、先進国のなかで「財政が最悪」なのではなく、先進国のなかで最も安定している、ということを意味するのです。安定しているから政府の負債も民間の貯蓄も安定して両建てで増えているのです。



日本対外純資産



マネーのこの「両性具有対」としての性質を、ユング風に言うと、心の中の思考機能を用いた論理的理解だけでなく、感情機能を用いた情緒的理解を、国民全体に広める必要があります。

それをやるべきなのがNHKのような公共放送だと思うのですが、いかがでしょうか?








莫大な国の借金は、ヨーロッパでは信用不安の原因となり、混乱が続いている。その額の大きさから“薄氷の上にある”とも例えられる日本国債は「安全な資産」として資金が集まって連日高値を記録し、長期金利は10年ぶりの低水準で盤石にみえる。



「日本国債は『安全な資産』」って、その通りじゃないですか。

えーと、番組中で「薄氷」といっているのは、作家の幸田真音さんですが、「日本は薄氷薄氷」と言っている間に、「先進国で財政が最悪」なはずの日本より健全なはずのアイスランドやギリシャが破綻してましたね。

日本の「薄氷」は薄くて丈夫な最新鋭のカーボンファイバーか何かで出来てるってことでしょうか?




これに対し、人々の預金を元手に国債を大量に保有する金融機関では、国債価格の下落に警戒を強めている。



そりゃまあ、銀行さんは価格変動リスクがある長期国債はあまり買いたくないでしょう。
だって、今、金利は歴史上最低水準です。つまり、長期国債の価格は歴史上最高水準です。いま、長期国債を買うのことは高値掴みになること間違いなし、というのは小学生でも分かる理屈です。
誰が好き好んで買いまんねん。

でもそういう時は、日銀が「金融調節」目的で買うし、それに、長期国債が不人気になるのと入れ替わりに短期国債の人気がうなぎのぼりになりますね。それは実際、近年において、日本でもドイツでも起こった現象です。




デフレ対策のため、事実上、国債を買い支えている形になっている中央銀行「日銀」は、購入による副作用を意識しながらも、かつてない額の買い入れを行っている。



副作用。
確かに、金融緩和だけやって財政出動しないと、副作用が起きるでしょう。
財政出動のような国内での投資計画、国内での具体的な使途が準備されない限り、かつてケインズが予言したようにキャリートレードが盛んになって、例えば原油や穀物の先物価格を押し上げ、輸入物価の上昇を招き、下手をすると物価だけ上昇して景気はよくならない「スタグフレーション」になります。

だから、国土強靭化などの財政出動、まさしく「国内での具体的な使途の準備」が必要なんですよ!


え?幸田さん、規制緩和も必要っておっしゃるのですか?

ならばここは思い切って、「原発の発電停止」という規制の緩和をしてみるのはいかがですか?




そして海外のヘッジファンドの中には、人口が減少し低成長が続く日本は、やがて苦境に陥ると予測し「次なるターゲットは日本国債」と公言しはばからないところまで出てきている。



ああ、これはこれは、なつかしのカイル・バス氏ではないですか。番組本編にご出演されていました。

2010年 1月 4日 ウォール・ストリート・ジャーナル の記事でもこんな記述がありました:

―――
ヘイマン・アドバイザーズのカイル・バース氏は、「(日本の国債価格の暴落は)必ず起きる。問題はいつ起こるかだ」と語った。同氏は起こる方に賭けている。
―――

えーと、もう、それから3年近く経ってるんですけど…

日本国債の暴落が必ず起きるかどうか分からないなかで、ヘイマン・アドバイザーズのお客さんは皆、極めて我慢強い人種であるということだけは確定的事実として分かります。


日本国債にまつわるヘッジファンド云々については

「ヘッジファンドで国債暴落→日本終了」のウソ

↑このエントリーで大量のデータ付きで解説していますので、ご参照ください。




欧州の信用不安。アメリカの景気の先行き不安。こうした状況から、豊富な個人金融資産と対外資産を持つ日本の国債は、今のところ“安全”と見なされて買われている。しかし、ひとたびその安定が崩れれば、財政が悪化し、暮らしに直結する公共サービスが滞り、企業経営、個人の家計にも大きな影響が出るとの懸念もある。



「ひとたびその安定が崩れれば」って、どないやねん。

番組本編では「IMFが日本の政府債務が大きすぎると言っている」ということを紹介していましたが、こないだ発表された別のIMFのレポートも紹介してみればいかがですか?

そのIMFレポートでは、日本は「その安定」が先進諸国の中でももっとも崩れにくいと評価しています。




日本国債に今何が起きているのか。番組では、安泰に見える現状の背景で進む大きな変化を、ドキュメンタリーとドラマで多角的に描く。



よその国はもっと大変やがな。

というか、終戦直後の、広島や長崎に原爆を落とされ、全国の大都市がことごとくB-29で爆撃されまくった状態とくらべて、どれくらい大変でどれくらい安泰か、という多角的な視点も必要ではないかしら。




ちなみに、番組の中で、以下の二冊の本が紹介されました:

三橋貴明氏
日本は「国債破綻」しない!





朝倉慶氏
2012年、日本経済は大崩壊する!




うーん、2012年はあと6日。
ということは、日本経済はそろそろ「大崩壊」するんすかね?







では次に、番組本編の最後の方の内容をご紹介。

ジョージ・ソロスと一緒にガッポリ儲けていまはシンガポールご在住の有名な投資家(というか投機家?)ジム・ロジャーズ氏が登場しました:

―――

私は日本を愛しています。
東京は大好きな都市です。
しかし、日本には驚くほど借金があり、
毎年積み上がっています。

解決策は3つ。
まず“子供を増やすこと”。出来ていません
“移民の受け入れ”も拒否しています。
あとは“生活水準を下げる”しかありません。

日本国債は厳しい事態に陥るでしょう。


(以上、シンガポールでの講演の映像。字幕付き)


多くの人が日本国債の下落で儲けようとしましたが、
この15年間誰もが失敗し続けてきました。
しかし、日本国債を売るタイミングは近づいてきていると思います。


(以上、単独インタビューの映像。字幕付き)





ロジャースさん、申し訳ないですが、余計なお世話です。

移民の受け入れって、あんた、シンガポールがつい最近制限し始めたやないですか。

「移民お断り」に転換 ― シンガポール:格差差拡大&中国人若手投資家フェラーリ暴走死亡事故で国民がたいそうご立腹


大体、移民受け入れで財政再建って、何ですかそれ?

移民受け入れます。
移民の皆さん、年金に入ります。
移民の皆さん、高齢化します。
それでもって
「ワタシ、年金モライマス。
 デモ、
日本ノ物価、高イネ。
 自分ノ国ニ、帰リマス。
 アディオス、ツァイチェン、アンニョンヒケセヨ~」
ということになったらどうしまんねん?



それから、

「多くの人が日本国債の下落で儲けようとしましたが、
この15年間誰もが失敗し続けてきました。」


とおっしゃるなら、この15年間で実際に財政破綻した国々、

例えば、
ロシア(98年)
ナイジェリア(01年)
インドネシア(00年、02年)
ドミニカ共和国(05年)
アルゼンチン(01年)
エクアドル(08年)
パラグアイ(03年)
ウルグアイ(03年)
アイスランド(08年)
ギリシャ(12年)
と、日本の違いについて、少しは調査しはったらどうですか???


これら破綻国と日本の違いについては私の↓この本を是非お読みくださいませ。



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もっと書いておくと、破綻した国はたいてい、破綻前と比べて物凄い勢いで成長してます。念のため。


成功した投資家。成功した経営者。
皆さんが陥りやすいのは、国家財政を企業会計と同一視してしまうことです。

だから、「借金が増えると大変だ」という考えと「政府の借金が増えると大変だ」という考えが「同一化」してしまうのであります。

このような考えから「脱同一化」すること、仏教で言うところの「解脱(げだつ)」をすることこそが重要なのであります。






さて、番組の内容紹介を続けます。


財務省の国債投資情報官の方が登場し、シンガポールの政府系投資機関「GIC」を訪問している様子を映しながら、以下のようなナレーション:

「アジア、中東各国を回り、日本国債の安全性を訴え、長期の保有を呼びかけています」



つまり、日本国債は安全なんですね!

そりゃあもう、上記のIMFレポートを見せりゃ、イチコロでしょう。


最後、財務省の国債業務課の様子を映しながら、こんなナレーション:

「国家の財政を支える日本国債。この日も順調に発行されました。
 国際の信用を保って行くには何が必要か。
 発行残高709兆円。
 日本の大きな課題です。」



日本の大きな課題はマスコミの皆さんのこのような報道姿勢だと思いますが…。


経済をカネで考えるからこのようなことになってしまいます。


カネで考えても様々な指標を「多角的に」見てやれば日本は大丈夫ですが、
経済の根本はモノです。モノが足りるかどうか。

だから、明治維新政府が行ったように、国(中央政府)が借金を増やしてでもモノを充足させるための投資をしっかり行うことこそが、国家の永続的繁栄につながるのです。




 NHKの番組、

 財務省の国債投資情報官について、
 
 
『アジア、中東各国を回り、

  日本国債の安全性を訴え、
 
  長期の保有を呼びかけています』


 とナレーションしていたところにこそ

 日本国債の本質が出ていましたな




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573:#TPP 新定義:「巨大国際企業という既得権益の既得権益による既得権益のためのルール作り」。米国“既得権益”CEOは年収10億円⇔日本は瀕死の“危篤権益”

2012/12/21 (Fri) 12:03
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日本のTPP推進派の皆さんの中には、「JAなどの“既得権益”をぶっ潰すため」にTPP推進を唱えられている方がいらっしゃいます。
また、TPP推進を明確に謳う政党の皆さんも「既得権益ガー」とおっしゃっています。

しかし、既得権益の権化というか総本山というイメージのあるJAや建設業界は、私に言わせれば年々衰退を続ける“危篤権益”です。一方で、アメリカでTPPを推進する主としてアメリカに本拠を置く国際的巨大企業のCEOは年収10億円が当たり前のスーパーリッチ。

つまり、日本のTPP推進派(の一部)の皆さんは、「日本の死にかけの既得権益(実際には“危篤権益”)をぶっ潰して、アメリカのスーパーリッチな既得権益の権益を拡大しよう!」と叫んでいるようなものです。


まずはプレジデント誌のコラムから一部引用:

―――

堀田佳男のオバマの通信簿
米金融大手のCEOの年収は、いまだに社員の300倍
http://www.president.co.jp/pre/special/barackobama/12395/
2009年9月18日

…専門家たちの中には、金融機関のカネへの貪欲な執着さからくるシステムの機能不全はこれからも避けられないとの意見がある。それは主に2つのことによって端的に示されている。


 一つはAIGやJPモーガン・チェイス、バンク・オブ・アメリカといった金融大手CEOの収入が、相変わらず10億円以上に達していることだ。金融機関トップ20に席をおく役員100人の2008年の平均収入は1380万ドルで、07年の1910万ドルよりは下がったものの、一般市民の常識から大きくかけ離れている。
 本来であれば、民間企業なので役員がいくら稼ごうが勝手ではある。ただし、それは財務状況が健全で、政府から支援を受けていない場合である。昨秋、政府からの救いの手がなければ、多くのCEOはすでに業界から姿を消していても不思議ではない。
 たとえばAIGトップはまったく懲りていない。AIGは昨年、政府から700億ドルもの税金を投入された企業である。本来なら潰れていてもおかしくないが、CEOのロバ―ト・ベンモシュ氏は1050万ドルを手にしている。
 前CEOのエドワード・リディ氏が反省して年収1ドルで仕事をしたのがウソのようである。「すでに交わした契約だから」という言い訳は、業界の中だけでしか通じない戯言である。というのも、彼らの年収は一般会社員の平均年収の318倍だからだ。30年前は30倍に過ぎなかった格差が広がるばかりである。
 格差だけならまだしも、税金が使われているだけに、市民からの嫉妬と憤りは収まらない。金融機関でも製造業者でも、一般市民の声を無視したところで長期的な経営は立ち行かないことを理解すべきである。自分たちだけが旨味を感受できればいいというミーイズムがまん延している。

 もう一つの機能不全は、アメリカ政府が肥大化した金融機関と金融市場を統制できなくなっている点である。


―――

堀田氏が書いているように、

「本来であれば、民間企業なので役員がいくら稼ごうが勝手ではある。」

と私も思います。


しかし、これまで当ブログでご紹介しました米国におけるTPP推進プロセスと、上記のAIGのCEOが、税金で救済されているのに「1050万ドル」、つまり約8億円の収入を手にしようとしている「ミーイズム(自己中心主義)」が何とも重なって見えてしまいます。

たとえば、アメリカのワイデン上院議員が、大企業には情報を公開されているにもかかわらず、貿易交渉の監督責任がある上院財務委員会の交易・関税・国際競争の小委員会の委員長である自分にはまったく公開されていないと指摘がありました。


"The majority of Congress is being kept in the dark as to the substance of the TPP negotiations, while representatives of U.S. corporations – like Halliburton, Chevron, PHRMA, Comcast, and the Motion Picture Association of America – are being consulted and made privy to details of the agreement,” said Wyden.
ワイデン議員は、「国会議員の大多数は、TPPの実体に関して暗闇の中に置かれたままだ。しかし、一方でハリバートン(石油)、シェブロン(石油)、PhRMA(米国研究製薬工業協会)、コムキャスト(ケーブルテレビ、インターネット)、アメリカ映画協会といった米国企業の代表には、相談を持ちかけ、TPP協定の詳細についての機密を教えている」と語った。

以前のエントリーでご紹介したロシア・トゥデイの記事の↑この箇所は、ワイデン上院議員の上院の公式HPに掲載されている大統領宛て書簡(2012年5月23日)からの引用です。


また、これに関連して別のエントリーでアメリカの「過激保守」雑誌のNew Americanの記事からの引用で、ワイデン議員のスポークスマンが

“An advisor at Halliburton or the MPAA is given a password that allows him or her to go on the USTR website and view the TPP agreement anytime he or she wants.”
「ハリバートン社やアメリカ映画協会(MPAA)の顧問は、USTRのウェブサイト上でTPP協定に関していつでもどんなことでも閲覧するためのパスワードを与えられている」

と語っていた話も紹介しました(大元の情報源はリベラル系のインターネット新聞Huffinton Postの記事)。


また最近、米共和党議員団の著作権ルール改正案に米ネットユーザー 熱狂するも、発狂したハリウッドのロビイストの圧力でわずか24時間で撤回という話があったこともご紹介しました。
この件は、あくまでも元の記事を書いたアメリカのネット・メディアの記者の推定ですが、まあこの見立ては特に間違っていないんじゃないかと思います。

そして、
米製薬業界がevergreeningと呼ばれる簡単なマイナーチェンジで特許期間を延長することをやり易くし、特許切れを利用する安価なジェネリック医薬品を作ったり売ったりすることを困難にするような圧力をかけている話も紹介しました。


―――――

【追加】国境なき医師団がEvergreeningについて解説している動画がありましたので貼り付けておきます:

'Evergreening' Drugs: An attack on access to medicines
医薬品の「エバーグリーニング」:医薬品へのアクセスに対する攻撃

20. Mar 2012


英語ですがかなり聞き取りやすく、分かりやすい内容です。
インドでは安価な医薬品を確保するため、Evergreeningを禁止する法律があるそうです。

この動画の紹介文:
Evergreening…sounds nice doesn’t it ? But evergreening is what drug companies do when they want to increase profits and it leaves people in developing countries without the medicines they need.
エバーグリーニング…良さげなものに聞こえませんか? しかしエバーグリーニングは製薬会社が彼らの利益を増やしたいためにするものであり、それは発展途上国の人々が必要な医薬品を手に入れられないようにすることです。


ちなみに、ノーベル平和賞をとったこともあるこのフランスの「国境なき医師団」、Evergreeningに関連してスイスの巨大製薬企業Novartisノバルティスを名指しで批判しているようです。
http://www.msfaccess.org/STOPnovartis/


―――――


さて、以上のように、アメリカにおけるTPP推進は、オキュパイ運動の人々が口にしていた

“Our government is being bought by corporations,”

「俺たちの政府は企業に買収されている」

という状態がピタリと当てはまるような様相を呈しています。


私は、大企業がカネを儲けてこれからも繁栄することを歓迎しています。

しかし、TPPのような強引な“既得権益拡大ルール”はいけません。

これによって格差はますます拡大し、少数の大金持ちとその他大勢の貧乏人という状況がますます進行してしまうでしょう。

「自分以外みんな貧乏人」になったとき、誰があなた方の会社の商品を買うのですか?という話なのです。

やり過ぎると結局は長期的に誰も儲からない、みんなで一緒に衰退するという憂き目に遭うでしょう。

何にしても過ぎたるは及ばざるがごとしです。超長期的な繁栄のためには、ほどほどが一番良いのですよ。




さて、

それから、巨大農産企業であるモンサントがバーモント州議会に圧力をかけて遺伝子組換え食品の表示に関する規制の議会決議を延期させる、ということもありました。


さて、そのモンサントのCEOの年収はいくらか、というと、英語Wikipediaによれば、モンサントCEOのHugh Grant紙の2009年の年収は…

In 2009, Grant earned a total compensation of $10,803,757


ということで、1,080万ドル、日本円で8億円超ですね。

私はこの方たちが高い収入を得ることに対して文句を言いたいわけではありません。

しかし、こんだけ儲けてるんだから、遺伝子組み換え表示を義務化するくらいしても良いじゃないの、と思うのであります。



一方、日本の悪しき既得権益(?)の代表、JAはというとどうでしょうか?

例えば、「JA庄内たがわ」(山形県)の場合(2002年):

・代表理事組合長    年報酬 810万円
  他に全農理事(全農庄内・運営委員会会長兼務)の報酬があります。

・代表理事専務     年報酬 775万2千円

・代表理事常務     年報酬 729万6千円

・常務理事       年報酬 729万6千円


社団法人全国農協観光協会の場合、役員報酬規程(平成22年)により

第2 条 役員の報酬は年額報酬をもって全てとし、その額は次のとおりとする。
1.常勤役員
副会長理事 5,000,000 円
専務理事 14,500,000 円
常務理事 13,500,000 円

1500万円あたりが最高額、という感じでしょうか。



建設業はというと、例えば業界最大手の鹿島建設の場合、

平成23年度の財務諸表を見ると

役員報酬 441百万円
執行役員報酬 1,176百万円

ということで、合計16億円。
ここで「役員の状況」に記載されている役員・執行役員が65名(重複除く)です。
ということは、モンサントCEO二人分の報酬を65人で分け合っているということになりますが、一人当たり平均が2千5百万円となります。



ちなみに、2012年11月21日発表のプライスウォーターハウスクーパースによる日本の上場・非上場企業67社(外資系含む)対象の調査によると、会長、社長の平均報酬は6千万円ほどであり、全役位平均値が2800万円程度のようです。

鹿島は、建設業界最大手ですが、この「日本の平均」より少し低めとなっています。
建設業界最大手でもこの程度ということです。そして、JAはそれよりも遥かに低い水準ということになりますね。

一般庶民に比べたらもちろん「物凄い高収入」ということになるかも知れませんが、TPPを推進するアメリカの大企業の一人10億円が当たり前の状況に比べたら、どうでしょうか?


日本のTPP反対派は人数にモノを言わせて反対している一方、アメリカの推進派はカネにモノを言わせて推進、と言ったところです。さて、どっちが民主主義的と言えるでしょうか?



さて、
ここで国土交通省による大手建設業55社の調査を紹介します。

平成23年 建設業活動実態調査の結果

によると、この55社のうちの「総合建設業」つまりはゼネコンの従業員数は平成6年(1994年)から平成23年(2011年)の17年間で半減しています。15万人が8万人に減っています。

(↓クリックすると拡大表示されます)
建設大手従業員数推移



また、大手建設企業55社計の売上高は24.5兆円から12兆円に半減

(↓クリックすると拡大表示されます)
建設大手売上高推移



「国土強靭化で公共事業をやると土建屋だけが儲かる」という人々がいらっしゃいますが、その土建業界はもはや既得権益ではなく、瀕死の危篤権益という様相を呈しています。


また、JAに関しては、JAも地域組織や全国組織がいろいろあって一概には言えないかも知れませんが、専門職をやっていた職員がある日突然、共済のライフ・アドバイザー、つまりは保険の外交員に回されるということが頻発しているそうです。JAは役所ではなく民間組織であり、公務員のような安定した職業と思って入るのは大間違いなのだとか。

ちなみに、私の知人の親戚筋がJAに就職し、上記の共済の仕事に回されているそうです。ノルマがキツくて大変なんだそうです。

JAも建設業界も「美味しい汁を吸う既得権益」というイメージはあまり湧かないのが実態であると言えるでしょう。


「既得権益ガー」でTPP推進や公共事業反対をすることは、日本の危篤権益をぶっ壊し、アメリカのスーパーリッチな既得権益の皆さんを更にスーパーリッチにする片棒を担ぐことになりやしないか、心底から心配な今日この頃です。


「既得権益ガー」の皆さんは、日本の危篤権益叩きではなく、アメリカをはじめとする“国際的既得権益”叩きをすべきではないのかと思うのですが、いかがでしょうか?

なお、私はどちらも叩かなくて良いと思っています。最終的には共存共栄こそが肝要なのであります。

と、言いつつ…



 TPPとは、

 日本の“危篤権益”をぶっ壊し、

 巨大国際企業という本物の

 既得権益の既得権益による

 既得権益のためのルール作り

 ということか?



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572:マスコミ報道改善提案:IMFや国連やアジア開銀や世界銀行などの国際機関レポートを巧みに利用することで、積極財政と国土強靭化の推進を♪

2012/12/18 (Tue) 14:03
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まずは読売新聞による、TPPに関するアメリカン・ジョークを一つ。

―――――

米政府、TPP参加に向けた軌道修正に期待
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121216-00000695-yom-int
読売新聞 12月16日(日)22時27分配信


 米政府は、「日米関係立て直し」を掲げる自民党の政権復帰で安全保障や経済などの幅広い分野での同盟関係強化に期待している。

 特に注目するのが、環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る新政権の方針だ。

 自民党の公約はTPPに関してあいまいだったが、交渉参加に向けた軌道修正に期待している。戦略国際問題研究所(CSIS)日本部長のマイケル・グリーン氏は、ワシントンでの討論会で、「日本の決断を待つのではなく、積極的に参加を求める政策が必要だ」とオバマ政権に提言した。米国は中国けん制を視野に、アジア太平洋地域での透明性の高い貿易ルールを作る場としてTPPを重視する。

 米側には、集団的自衛権行使容認に向けた憲法解釈の見直しや防衛費増額への期待もある。安倍氏は「タカ派」だとの見方もあるが、グリーン氏は、安倍氏が中国や韓国に対しても前回政権時と同様、現実的な政策をとると予測する。(ワシントン 中島健太郎)

(以下、TPPに無関係なので省略)

―――――

タイトルでは「米政府」が主語となり、

米政府、TPP参加に向けた軌道修正に期待

ということで、あたかもアメリカ政府・オバマ政権が日本の安倍政権にTPP参加する方向に転ずるように期待しているかのようなニュアンスです。

ところが、本文では「オバマ大統領が」とか「オバマ政権が」とは一言も書いていません。

マイケル・グリーン氏が

ワシントンでの討論会で、「日本の決断を待つのではなく、積極的に参加を求める政策が必要だ」とオバマ政権に提言した

だけです。


マイケル・グリーン氏はオバマ政権のスタッフではなく、前のブッシュ共和党政権のスタッフです!!!

Wikipediaによれば、

「ジョージ・W・ブッシュ政権ではアメリカ国家安全保障会議(NSC)のスタッフとして日本・朝鮮担当部長、アジア上級部長を歴任」


ですが、日本でもテレビによく出ていらっしゃいました。日本語ペラペラの方です。それでもって、新自由主義的な発言をされていたと記憶しております。

この共和党政権時代の政権スタッフの方が「日本にTPP参加するようアメリカは促すべきだ」と言っていた、というだけの話です。

にもかかわらず、記事のタイトルが「米政府、TPP参加に向けた軌道修正に期待」となっており、タイトルと中身が全く違っているんですね。

新聞記事としてはいかがなものかと思いますが、アメリカン・ジョークとしては非常に秀逸と言えるでしょう。



読売新聞さんはとにもかくにも、どうしてもTPPを推進したいのかも知れませんね。

そういうことならば、分かりました。ここでとっておきのアイデアを一つご提案。

TPPには「準参加国」として部分的に参加することにしてみてはどうでしょうか?


まずは、放送・報道分野だけに限定して参加するわけです。

規制の徹底した撤廃。非関税障壁とかそんな「古臭い、ややこしい、役人が作った、成長を阻害する」ような慣習や法律は全部まるごとぶっ壊しましょう!

そしてついでに、この分野に限って魅惑のISD条項も盛り込みましょう!!!

それで5年か10年経ってから、どんなリスクがあり、どんなメリットがあるか見極めた上で、正式に参加。

これなら誰も文句言わないんじゃないでしょうか?






さて、本題に入りたいと思いますが、まずは本日の日経朝刊の論説記事のご紹介:


―――――

新政権 2/3の重み (上)
経済再生 魔法は無い 

編集委員 実哲也

日本経済新聞 2012年12月18日 朝刊 1面




まず円高是正


自民党は公約で「日本経済再生本部」を設け、これを司令塔に「成長による富を創出する」としている。そのために「大胆な規制緩和」や、成長するアジア経済圏の取り込みなど「国際展開戦略」を打ち出すという。
その言やよしである。問題は実行力だ。医療、保育を始め潜在的なニーズが大きい分野で、縦割り行政の壁や党の支持母体の反対を乗り越えて規制改革を進め、未来につながる需要を掘り起こせるかどうか。
アジアの成長取り込みには、知的財産権の保護などで質の高い貿易投資ルールを域内でつくることが不可欠。環太平洋の経済連携協定(TPP)への参加はその点で大きな意味を持つ。自民党は交渉参加に消極的な姿勢を見せるが、これを改められるかが試される。
反対が強そうな改革は避け、金融政策や財政政策頼みで日本経済を立て直そうとするなら、古い自民党への逆戻りだ。それは持続不可能な政策であり市場や有権者の失望を招くことにもなるだろう。


総合戦略早急に

新政権は財政の信認維持にも目を配らなければならない。日本の財政は先進国で最悪レベル。消費税率を10パーセントに上げるだけで財政が健全化するわけではないのが現実だ。
気になるのは、自民党の政権公約が公共事業中心とした歳出拡大策を打ち出す一方、伸びを続ける社会保障などの歳出抑制策に踏み込んでいない点だ。





―――
アジアの成長取り込みには、知的財産権の保護などで質の高い貿易投資ルールを域内でつくることが不可欠。環太平洋の経済連携協定(TPP)への参加はその点で大きな意味を持つ。自民党は交渉参加に消極的な姿勢を見せるが、これを改められるかが試される。
―――
TPPの交渉参加国のうちすべてのアジア諸国と日本はFTA/EPAを締結済みなので、アジアの成長、絶賛取り込み済みなんですが…

こういう事実を認識できるように改められるかが試されているんじゃないでしょうか?


―――
反対が強そうな改革は避け、
―――

産経新聞記事(2012.12.13)によれば、JAは「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加阻止に合意した候補160人に限って推薦を決定した。自民党候補が9割を占める」とのことです。
この反対を押し切って強行すれば、次の参院選で自民党が過半数を獲得することは極めて困難になり、国会のねじれが解消せず、大胆な景気対策が行われず、日本経済は疲弊し、ついでながら日本経済新聞の経営状態もますます悪化するでしょうね。


―――
金融政策や財政政策頼みで日本経済を立て直そうとするなら、古い自民党への逆戻りだ。それは持続不可能な政策であり市場や有権者の失望を招くことにもなるだろう。
―――

小泉・竹中路線のような「金融緩和+緊縮財政の規制改革・海外需要頼み」で日本経済を立て直そうとする方が、いまや国際的流行おくれの「古い自民党」への逆戻り、先祖返り(笑)です。


以前も紹介しましたが、歴代総裁がことごとく大蔵省・財務省出身であるアジア開発銀行

「1ドルを事前に投資することで、復旧などにかかるコストを少なくとも4ドル抑えることができる」

とするレポートを発表しています(2012年10月)。


アジア開銀レポートは、この部分の文章の引用元を、国連国際防災戦略(UNISDR)としています。

さて、その国連国際防災戦略(UNISDR)のレポートの一つ、


Advocacy kit for parliamentarians
Disaster Risk Reduction: An Instrument for Achieving the Millennium Development Goals
議会人支援キット
災害リスクの低減:ミレニアム開発目標達成のための手段
http://www.unisdr.org/files/15711_parliamentariankitfinal.pdf
IPU/UNISDR September 2010

では、以下のような記述があります(p.35):


WHY does global partnership for development require disaster risk reduction ?
なぜ、開発のための国際的な連携が災害リスクの低減を必要とするのでしょうか?


Investments in disaster risk reduction represent value for money at a time when far more overseas development assistance is needed to achieve the MDGs.
災害リスク低減のための投資は、ミレニアム開発目標達成にむけて、より多くの海外からの開発支援が必要な時において、支援金額に見合う価値があります。

The World Bank has estimated that for every dollar invested in disaster risk reduction, between four and seven dollars are saved in the long run. In Peru, incorporating risk reduction into development investments led to a cost‑benefit ratio of 1:37 (UNISDR 2009.)
世界銀行は、災害リスク低減投資1ドルにつき、長期的には4ドルから7ドルの節約になると見積もっています。ペルーでは、開発投資にリスク低減を組み込むことで、費用対効果が1対37になりました(UNISDR 2009)。


あらら。「1ドルの災害対策投資で4ドルの節約効果」の話、おおもとは世界銀行だったんですね。

そして、UNISDRはペルーでは、1ドルの費用でで37ドルの効果が上がったとしているとのこと。



いやはや、災害対策って、

すごい経済効果なんですね!





ちなみに、上記のUNISDRのレポートは、UNISDR(国連機関)とIPU(Inter-Parliamentary Union)の合作です。
IPUというのは1889年に設立された国際的な議会制民主主義支援組織、ということのようです。


で、上記レポートでは、あの潘基文事務総長の次のような言葉を載せています:


“ Reducing disaster risk and increasing resilience to natural
hazards in different development sectors can have multiplier
effects and accelerate achievement of the Millennium
Development Goals. ”

Ban Ki-moon
Secretary General of the United Nations


「様々な開発セクターにおける災害リスク低減と自然災害に対する回復力(resilience)増強は、乗数効果を持ち得るし、ミレニアム開発目標の達成を加速させ得る」

潘基文
国際連合事務総長


―――


ここで、

回復力(resilience)

という単語が出てきましたが、これを京大の藤井聡教授が「強靭性」と訳しています。

つまり、

国連事務総長も経済成長のための国土強靭化を推奨しているわけですね!

しかも2年も前から…。


マスコミのみなさーん、潘基文事務総長は韓国の人ですよー!!!

「“韓流ブーム”で国土強靭化!」というのはいかが?





次に、
2011年までIPUの代表であった元ナミビア国首相Theo-Ben Gurirab氏の、これまた非常に感動的な言葉も引用しておきます:


“Recurring earthquakes, floods and similarly devastating
disasters result in loss of life and cause long-term social,
economic and environmental consequences. Parliamentarians
bear their own share of responsibility for ensuring that
national development plans are disaster resilient. As elected
representatives of the people, they oversee government action
and play a crucial role in mobilizing national resources for
reconstruction and development in disaster-affected areas.”

Dr. Theo-Ben Gurirab
IPU President


「繰り返し発生する地震、洪水その他の壊滅的な災害は、生命を失わせ、社会、経済、環境に長期的な影響を与えます。
議会人には、国家開発計画が災害に強靭(resilience)であることを保証する責任の一端があります。
選ばれた国民の代表として、彼らは政府の行動を監視し、そして、災害指定地域の改造および開発のために国家資源を動員する際に重大な役割を果たします。

Theo-Ben Gurirab博士
IPU 代表


―――

ナミビア国第2代首相の「議会人は政府が国家資源を動員して国土強靭化をやるように監視する責任がある」という言葉、すべての日本の「議会人」が耳を傾けるべきでしょう。国会議員たるもの、「かくあるべき」なのであります。


やたら「国際化」が好きな財界やマスコミのみなさんは、国土強靭化こそが国際的な流行の最先端であることを知るべきであります。公共投資批判こそ時代遅れで古臭い前世紀の遺物、ジュラ紀白亜紀の化石なのです。





さて、日経新聞記事のレビューに戻ります。


―――
新政権は財政の信認維持にも目を配らなければならない。日本の財政は先進国で最悪レベル。消費税率を10パーセントに上げるだけで財政が健全化するわけではないのが現実だ。
―――

「日本の財政は先進国で最悪レベル」というのももはや国際的時代遅れです。

IMFが今月、「投資家による急激な資金の引上げ」というイベントが起こる可能性の高さを示す指標を発表し、日本はそのようなイベントが起こる可能性が低い、「とりわけ安全な資金調達源を持つ国」と評価するレポートを発表しています。


IMF Working Paper
Monetary and Capital Markets Department
Tracking Global Demand for Advanced Economy Sovereign Debt

Prepared by Serkan Arslanalp and Takahiro Tsuda
Authorized for distribution by Udaibir S. Das
December 2012

あくまでも「IMFの見解を代表するものではない」という断り付きですが、この作成者のうちのお一人の名前に注目!

Takahiro Tsuda


財務省広報誌「ファイナンス」 平成23年5月号

に、

津田 尊弘(つだ たかひろ)
国際通貨基金(IMF)金融資本市場局
Financial Sector Expert。
 ソブリン(国)債務管理や債券市場に関する分析・技術
援助などに参画。近時はソブリン・リスクと金融セクター
の関係などの分析に従事。平成13年財務省入省。法務省
刑事局出向(Financial Markets Integrity担当)等を経
て、現職。ロンドンビジネススクール金融学修士、ケンブ
リッジ大学法学修士。

とあります。


財務省の方が作成者の一人、ということです。


さて、どんな内容か、紹介しますと、


Recent events have shown that sovereigns, just like banks, can be subject to runs, highlighting the importance of the investor base for their liabilities. This paper proposes a methodology for compiling internationally comparable estimates of investor holdings of sovereign debt.
(p.1)

最近のイベントは、政府が銀行のように取り付け騒ぎの対象となり得ることを示し、政府負債に対する資金調達源の重要性を強調している。この報告書は、政府債務の投資家保有の国際的に比較可能な評価を行うための方法を提案する。

―――

ということで、2種類の評価方法を提示しています。一つが、先ほどの「投資家による急激な資金の引き上げ」というイベントが起こる可能性の高さを示す指標IRI(Investor Base Risk Index 資金調達源リスク指数)です。


IMF資金調達源リスク指数
(p.42)



最低が0、最大が100ですが、数値が低いほど安全で、最も安全なレベルのところは緑色で塗っています。

2008年の第1四半期(Q1)以降、全部緑なのは、オーストラリアと日本だけです。


Austria and Finland are surprising cases, as they have a high risk index; however, as
we discuss further below, they have lower levels of debt.
オーストリアとフィンランドは驚くべきケースで、これらの国は非常に高いリスク指数を持っている。しかしながら、以下でさらに議論しているように、これらの国の負債は低水準である。

In contrast, Australia, Japan, Switzerland, and the U.S. are identified as countries with a particularly safe investor base.
対照的に、オーストラリア、日本、スイスと米国はとりわけ安全な資金調達源を持つ国であると認識される。



また、この指標ともう一つの指標についての説明として、こうあります:

The index can be seen as complementary to the FSS. While the FSS aims to assess
the vulnerability of a country in a hypothetical sudden investor outflow scenario, the IRI
aims to capture the likelihood of such an event materializing.
(p.40)

この指数(IRI 資金調達源リスク指数)は、FSS(Sovereign Funding Shock Scenarios 政府債務資金調達ショック・シナリオ)と補完的に見られるべきものである。FSSは、仮にある国で急激な投資家による資金引き上げがあった場合の脆弱性を示し、一方で、IRIはそのようなイベントが実現する可能性を示すものである。

―――


つまり、日本は投資家(特に海外投資家ですが)による急激な資金引き上げイベントが起こる可能性が低い、ということですね。

というレポートを財務省からの出向者が書いておられるわけです。


さて、もう一つの指標、FSS(政府債務資金調達ショック・シナリオ)です:



↓クリックすると大きくなります
IMF_FSS.png



一番上のグラフでは、

急激な資金流出のイベントが起こったときの、

・黄色“0 % gross financing”:海外投資家が政府の新発債も買わないし、保有している政府負債の借り換え(ロールオーバー)もしないケース
・赤“30% sale”:海外投資家が政府の新発債も買わないし、保有している政府負債の借り換えもしないし、その上、保有している政府負債の30%を売りとばすケース

における、資金の海外流出のGDP比のシミュレーションを示しています。

これに関して、日本は安全圏になっています。



真ん中のグラフでは、

急激な資金流出のイベントが起こったときの、

・緑色“0% net financing”:海外投資家が政府の新発債は買わないが、保有している政府負債の借り換え(ロールオーバー)は継続するケース
・黄、赤:上記説明と同じケース

における、政府が追加で国内銀行から調達しなければならない金額のGDP比を示しています。

これに関しても日本は安全圏です。


一番下のグラフでは、

・青色:2011年の実績、
・緑、黄、赤:上記と同じケース
における、国内銀行の政府負債保有高GDP比です。

日本は一番左でもっとも高く、この点では「脆弱」ということになります。

しかし、現実問題として日本の国債金利は世界最低水準でちっとも脆弱じゃなかったのですから、日本にとってはある意味どうでもいい話だと思います。

しかも、日本は先ほどのIRI(資金調達源リスク指数)で見ましたように、急激な資金流出イベントの発生する可能性自体がもっとも低いレベルなのですから、とにかく安全ということですね。




ということで以上まとめると、

・歴代総裁がことごとく財務省出身であるアジア開発銀行のレポートでは1ドルの国土強靭化投資が4ドルの節約につながるとしている。

財務省出身者が作成者の一人であるIMFレポートでは世界と比べて、日本の政府負債のリスクが極めて小さいことが示されている。

ということになります。

また、

・ナミビア国第2代首相の「議会人は政府が国家資源を動員して国土強靭化をやるように監視する責任がある」と国連報告書でコメントしている。

韓国人である潘基文・国際連合事務総長は、国土強靭化投資は経済効果が極めて高いことを国連報告書でコメントしている。


ということです。


マスコミの皆さんには、これまで繰り返してきた

・「国の借金大変だ」

・「公共工事は悪だ」

という論調を、上記のような国際機関や外国政府首脳や国連事務総長の報告書やコメントを最大限活用することで、スムーズに転換されることを強力に推奨いたします。

それで景気が良くなれば、マスコミの皆さんにとってもおいしい話ですし、これは同時に全国民にとってもおいしい話ですから、申し分無いじゃないですか!






 国土強靭化に関してだけは、

 韓国人である国連事務総長の

 発言を駆使する

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571:#TPP:米共和党議員団の著作権ルール改正案に米ネットユーザー 熱狂するも、発狂したハリウッドのロビイストの圧力でわずか24時間で撤回

2012/12/14 (Fri) 17:01
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昨日のTBS NEWS23クロスの党首討論、面白かったです。

例えば、

未来の党代表の嘉田さんが思わず「安倍総理」と言い、その後、「自民党が過半数取られるのならもんじゅの問題をしっかり認識して頂きたいです」というようなことを発言されていました。完全に第二次安倍内閣が大前提になっています。

また、ほんの2、3週間ほど前には「自民、公明に過半数をとらせたら結局同じことだ」と述べたり、「自民に過半数は取らせない」と断言したりしていた維新の会代表の石原さんも、昨日は「自民党が憲法改正するなら協力しますよ」と、安倍“総理”に協力的です。

先週金曜日のテレ朝報道ステーションの福島瑞穂さんの「安倍総理」発言といい、どうなっているんでしょうか???

フロイト的にいうと、「うっかり」ではなく、潜在意識のレベルで確信しているのではないかと拝察いたします。


一方、維新の会・代表代行の橋下さんは4日前の街頭で
「自民党への失望感が高まって民主党に政権を委ねたのが3年前。今回の選挙で復活する自民党議員は3年前に皆さんが落とした議員だ。よく考えて」と演説したとのこと。

今回の選挙で「落とされた」維新の候補は次の選挙でも「良く考えて」落としたほうがいい、維新の「政策実例」風にいうと「フェードアウト」したほうが良い、ということですかね?

これも「うっかり」ではなく、橋下さん、潜在意識レベルで確信してるのかしらん・・・。

ていうか、大阪維新の会が出来たのは2010年4月
3年前、あんたら見事に全員そろって自民党やないかい!!!!!!








ということで、今回は久しぶりにどっぷりTPPです。


―――――

TPP 11ヵ国「来年中に妥結」日本の態度にいら立ち
日本経済新聞 2012年12月13日

ニュージーランドのオークランドで12日、環太平洋経済連携協定(TPP)の第 15回交渉会合が閉幕した。
参加国が11カ国に拡大後の初会合。
終了後の記者会見では新たに参加したカナダとメキシコへの称賛が相次ぐ一方、参加表明で明記が日本にいら立つ雰囲気も垣間見えた。

11ヵ国は 2013年中の交渉妥結を目指し交渉を加速する方針を確認した。早ければ来年10月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合で妥結する可能性もある。

「交渉の勢いに貢献できることを示した」。
記者会見でニュージーランドのウォーカー首席交渉官はカナダとメキシコをこう称賛。

そのうえで「そうできると思う国には(TPPは)開かれている」と述べ、日本を念頭にやんわり決断を促した。日本のTPP交渉参加をめぐる質問には直接の回答を挙げた。

「米議会の承認手続きも考慮すると来年10月までに日本が交渉参加する時間的余裕は乏しい」(オークランド大のジェーン・ケルシー教授)との指摘もある。9月の米国での前回会合後の会見ではワイゼル米首席交渉官が「まず日本が決定を示さなければならない」とTPP交渉への正式な参加表明を促した。

―――――





ほとんどの党の党首が内心確信しているように、早くも与党当確予定の自民党のTPPに関する姿勢は以下の通りであります。この条件を持つ限り、自民党政権はおそらく、カナダやメキシコのようには「交渉の勢いに貢献」することは無いでしょう:

―――――

The Fax NEWS No.153
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/recapture/pdf/055.pdf
自由民主党広報本部 H24.3.9



TPPについての考え方
自民党はTPP交渉参加の判断基準を明確にしています。

TPP交渉参加の判断基準
① 政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
② 自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
③ 国民皆保険制度を守る。
④ 食の安全安心の基準を守る。
⑤ 国の主権を損なうようなISD条項(注)は合意しない。
⑥ 政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。
わが党は、政府が11月と同様に二枚舌を使いながら、国民の知らないところで、交渉参加の条件に関する安易な妥協を繰り返さないよう、政府に対して、上記の判断基準に沿うことを強く求めていきます。

(注)ISD条項…外国政府の差別的な政策により何らかの不利益が生じた場合、投資家(Investor)である当該企業が相手国政府(State)に対し、差別によって受けた損害について賠償を求める(Dispute)権利を与えるための条項。これが濫用されて、政府・地方自治体が定める社会保障・食品安全・環境保護などの法令に対し、訴訟が起こされる懸念があります。

―――――


ISD条項の注書きが特に注目に値します。

さて、この条件をぶら下げて、うっかり「交渉に参加させて下さいな♪」なんて言った日にゃ門前払いじゃないでしょうか?

つまり、自民党=次期与党(予定)は、実質反対ということになりましょう。


しかし、もし仮に万が一、今回の選挙で成立予定の第二次安倍内閣が強引にTPP交渉参加を推し進めることがあったとします。

その場合、TPP反対票で当選した地方選出の議員は賛成に回らないでしょう。
仮に党議拘束をかけるとして、党議拘束よりは、その次の選挙に当選することのほうが重要でしょうし、そもそも参院で過半数取ってないのに、そんなことをすれば来年7月か8月に予定される参院選で自民党が勝つことは非常に困難になるでしょう。それでは延々国会のねじれ状態が続いてしまいます。

さらには、仮に日本が交渉参加を表明したりすれば、アメリカにおける日本のTPP参加に反対する勢力、自動車産業などの製造業業界団体AFL-CIOなどの労働団体などが死ぬほど反対するでしょう。

そうなるとアメリカにおけるTPP反対派が俄然勢いを増し、TPPそのものが暗礁に乗り上げかねないので、それはそれでTPP反対派としては大慶、喜ばしい限りです。(あとで触れますが、TPPに関しては著作権問題でアメリカのネットユーザー、若者たちも盛り上がりそうな兆しがあります)。

このように考えると、第二次安倍内閣が強引にTPP交渉参加を進めるメリットは日米双方にとって全くありません。百害あって一利なしです。

日本においてはTPP問題で足を取られてほかの重要政策が何一つ進まず、新政権発足早々レームダック化してしまいます。

そもそも参院は自公で過半数無いのですから、新政権もこんなことで揉め事を背負い込みたくないでしょう。また、アメリカのオバマ政権も財政の崖&連邦債務上限という国家存続に関わる致命的な問題があるので、こんなことで余計な揉め事を背負い込みたくないでしょう。

一方、日本の次期政権が「TPP交渉には決して参加しない」と断言してしまうと、現在進行中の11か国によるTPP交渉にいらぬ波紋をもたらしかねません。というのも、
日本政府が正式に「TPP交渉には決して参加しない」と宣言してしまうと、それは日本政府が世界に向かって「TPPはトンデモ、クズ協定だ」と正式に宣言するに等しくなってしまうからです。これはまことに具合が悪いと言えるでしょう。

ということで、日本の次期政権にとって、オバマさんへの配慮、アメリカ以外の交渉参加国への配慮、財界など日本国内のTPP推進派への配慮、さらには日本国内の反対派への配慮のバランスを取るためには、日本のTPP交渉参加問題について「参加に向けた協議を継続する」という言語明瞭・意味不明な感じであやふやにして先送りするのが最良の選択、ということになるのではないかと勘考致します。

そして、来年の参院選が終わるころには、11か国が目標とする「2013年10月までの最終妥結」にはもう時間切れ、ですね。







さて、上記の日経記事では「終了後の記者会見では新たに参加したカナダとメキシコへの称賛が相次ぐ」としていましたが、ニュージーランドのテレビ局「3 News」はちょっと違うニュアンスで伝えています:



Diplomats quiet on Trans-Pacific Partnership progress
外交官ら、TPPの進捗に言葉少な

http://www.3news.co.nz/Diplomats-quiet-on-Trans-Pacific-Partnership-progress/tabid/421/articleID/280153/Default.aspx
3 News Wed, 12 Dec 2012


Negotiators say they've made good progress at the Auckland round of the Trans-Pacific Partnership (TPP) talks, but the diplomats stayed quiet about exactly how much progress they've made towards their goal of reaching a final agreement by October of next year.
交渉官らは、オークランドにおけるTPP交渉の進捗は好調だったと言っている。しかし、来年10月までの最終妥結という目標に向けてどれだけ進捗したか、正確なところは言葉少なのままであった。


“It has been a constructive and busy week, with further progress being made across the negotiation,” says New Zealand’s chief negotiator David Walker.
「交渉が大いに進捗し、建設的で多忙な一週間だった」とニュージーランドのデービッド・ウォーカー首席交渉官は語った。

He says Canada and Mexico have successfully joined the talks, though Canada's chief negotiator, Kirsten Hillman, didn't want to say whether they are willing to scrap tariffs on agricultural goods.
彼は、カナダ、メキシコの交渉参加は成功裏に終わったと語るが、カナダのクリステン・ヒルマン首席交渉官は、農産物の関税撤廃を意欲的に取り組むかどうかについて語らなかった。

“What I can say is it's been an excellent first round for us,” says Ms Hillman.
「私に言えるのは、我々にとって素晴らしい最初の交渉だったということだけです」とヒルマン女史は語った。

The secrecy around the talks is among the issues that concerned protestors who gathered at Parliament today - and a lone protestor in Auckland.
今日、(首都ウェリントン
)国会に集まった抗議者たち、そしてオークランドではたった一人の抗議者(廣宮注:オークランドで一人交渉に当っていたニュージーランド交渉官のことか?)、を心配させていることがらの中でも最たるものが、交渉に関する秘密性です。

America's chief negotiator, Barbara Weisel, says they're trying to represent a broad range of voices within the US.
アメリカのバーバラ・ワイゼル首席交渉官は、アメリカ国内の幅広い声を代表することに努めていると語っています。

“Clearly stakeholders within even our own systems are not in agreement on lots and lots of issues,” says Ms Weisel.
「我々自身のシステムにおいてさえ、利害関係者の間で、明らかにたくさんの事柄について合意が出来ていません。」

The US may rethink a proposal that would affect Pharmac's ability to buy cheap generic drugs.
米国は、ニュージーランド医薬品管理庁(PHARMAC)が安価なジェネリック医薬品を買うことに影響するような提案について再考するかもしれません(廣宮注:TPPにおける医薬品の特許関係の問題で製薬会社に有利になるような条項に関する問題。あとでまた触れます)。

“We have not come to a decision on what our response will be,” says Ms Weisel.
「我々は、我々がどう反応すべきか、まだ決定していません」とワイゼル女史は言います。

Australia remains adamant it won’t agree to a proposal to allow corporations to sue governments in an international tribunal.
オーストラリアは、企業が政府を国際法廷で訴えることができることを可能にする条項には断固反対を維持しています。

“The Australian government has said it's not prepared to sign up to an investor state dispute mechanism as part of the TPP agreement,” says Australian negotiator Hamish McCormick.
「オーストラリア政府はこれまで、TPP協定のISDメカニズムに署名する準備はないと言ってきた」とオーストラリアのハミッシュ・マコーミック交渉官は言います。

The negotiations resume in Singapore in March.
次回交渉は来年3月、シンガポールです。





それにしても、日本の大手メディアで「オーストラリアがISDに断固反対」としていることは、なぜか伝えられませんね。世界、いや、政界7不思議の一つと言えるかもしれません。

これをしっかり伝えれば、逆に、「オーストラリアはISDに反対しているが交渉に参加しているのだから、日本も参加できる!」と煽れるんですが(笑)。

でも、そんな姿勢で日本が参加したら、オバマさんや、あるいは、「3倍の力でISDをねじ込む」というのをやりたいアメリカ、カナダ、メキシコの交渉官らを困らせるでしょう。
それゆえやはり、その意味でも日本は正式に交渉参加を表明することなく、「交渉参加に向けた協議を継続」が落としどころでしょう。


ただそれだと日本の財界・大企業のみなさんはお困りでしょうから、そこで法人減税だけは認めて差し上げる、というのもまた一つの落としどころではなかろうかと思います。できるだけ雇用減税・設備投資減税の形式にして、経営者や株主のみならず、一般労働者にもメリットが行くような話にするのが好ましいでしょう。




次に、薬価問題について。


以前、このブログでは直接取り上げていなかったのですが、私が原案を作成しましたSNS-Free Japanとフェイスブックの「TPPって何?」グループ共同で作成した国会議員の皆さんへの陳情書で取り上げたような話です。

ちょっと引用しておきます:

―――――

米国政府は医薬品の市場アクセスを拡大するための公的医療保険の運用見直しを求めている。実際に、豪州やペルーでは薬価上昇につながるevergreening(マイナーチェンジでの特許更新の容認)を米国政府が要求しており、大きな政治問題に発展している。

政府はTPPによって薬価制度や公的医療保険に関して、外国資本の要望による変更を一切認めないことを有権者に閣議決定等で確約すべきだ。

米国政府が非関税障壁として緩和を求める、我が国の食品安全基準についても同様のことが言える。


―――――

簡単なマイナーチェンジで特許期間を延長することを可能にするということは、特許切れを利用する安価なジェネリック医薬品が作れなくなる、買えなくなる、ということです。

それゆえ、ニュージーランドのPHARMACが重大な影響を受けかねない、ということですね。

ただ、上記のニュージーランド「3 News」の記事によると、アメリカの交渉官はニュージーランド側に配慮しつつ自国の医薬品業界に配慮しつつ、「まだ決定していない」とお茶を濁している感じでしたが、結局どうなるのやら…。


薬価に関連する事項について、当ブログでもおなじみ、アメリカのCitizens Trade Campainが交渉文書の「リーク」をしていますが(1年以上前ですが)、タイトルだけ紹介しておきます:

Leaked Trans-Pacific Free Trade Agreement Texts Reveal U.S. Pushing Extreme Pharmaceutical Corporation Demands that Would Undermine Consumers’ Access to Affordable Medicine
リークされたTPP文書で、医薬品企業による消費者の医薬品へのアクセスを損なう要求を、米国が過激に推進

http://www.citizenstrade.org/ctc/blog/2011/10/22/leaked-trans-pacific-fta-texts-reveal-u-s-undermining-access-to-medicine/
CTC   October 22, 2011



ちなみに、
我らが日本国、厚生労働省は、↓こんな都道府県にこんな通達を出しています。財政難につき、ジェネリック医薬品を絶賛推進中であります:

-----

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/kouhatu-iyaku/dl/21.pdf

平成21年1月20日

都道府県民生主管部(局)長殿

厚生労働省保険局国民健康保険課長



国民健康保険における後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及促進について


後発医薬品(ジェネリック医薬品)については、患者負担の軽減や医療保険財政の健全化に資することから、普及促進に向けた取組が行われているところである。


こうした中で、医療行政の一端を担うとともに、高齢化による医療費の増加が見込まれ医療費の適正化が重要な課題となっている国民健康保険を始めとする各医療保険の保険者においても、その普及促進に向けた積極的な取組が求められているところである。

このため、国民健康保険における後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及促進に当たっての留意点を下記のとおり取りまとめたので、その旨御了知の上、貴管内市町村並びに関係機関及び関係団体等に周知を図り、運用に当たっては十分留意の上、遺憾なきを期されたい。





もしTPPに参加した場合、今度は「ジェネリック医薬品の普及に当たっては、ISDで訴えられないように、運用に当たっては十分留意の上、遺憾なきを期されたい。」という通達を出さなければなりますまい。


「いや、それは心配し過ぎだ!」とTPP推進派の皆さんは仰るかもしれません。それなら、ここは絶対に譲らんということを閣議決定でもして
しっかり担保を取ってから進めるべきでしょう。

とはいえ、それをやると…(繰り返しになるのでもう書きませんが!)。






最後に、著作権の話です。


今回のニュージーランドでのTPP交渉終了を受けて書かれた、これも当ブログではおなじみのHuffingtonPostの記事より:




Citizens of the Internet Aren't Going Down Without a Fight
ネット民が不戦敗することはない

http://www.huffingtonpost.ca/catherine-hart/trans-pacific-partnership-canada_b_2294759.html
The HuffingtonPost 12/13/2012


The U.S. has been the main driver of the TPP, but last month the U.S. Republican Study Committee published (and following pressure from Big Media lobbyists, quickly retracted) a progressive report which argued against restrictive copyright measures and proposed reforms that directly contradict the rules being pushed by the TPP.
米国はTPPの主要推進国であったが、先月、the U.S. Republican Study Committee(米共和党下院議員160名以上が参加する保守系政策提言グループ)が制限の多い著作権法に反対し、TPPによって推進されているルールに直接反対するような改正案を提言した(巨大メディアのロビイストの圧力に従い、撤回したが)。






共和党の中からもTPPに反対する声が出てきた、ということなのですが…、いやはや、この共和党議員らによる提言、わずか24時間で撤回されてしまったとのことです。上記Huffinton Postのネタ元の記事:


That Was Fast: Hollywood Already Browbeat The Republicans Into Retracting Report On Copyright Reform
それは素早かった:ハリウッドが早くも共和党議員を脅しつけ、著作権法改正案レポートを撤回させていた
http://www.techdirt.com/articles/20121117/16492521084/hollywood-lobbyists-have-busy-saturday-convince-gop-to-retract-copyright-reform-brief.shtml
techdirt.com Sat, Nov 17th 2012

So, late Friday, we reported on how the Republican Study Committee (the conservative caucus of House Republicans) had put out a surprisingly awesome report about copyright reform. You can read that post to see the details. The report had been fully vetted and reviewed by the RSC before it was released. However, as soon as it was published, the MPAA and RIAA apparently went ballistic and hit the phones hard, demanding that the RSC take down the report. They succeeded.
さて、金曜日の夜遅く、我々はthe Republican Study Committee(RSC:下院共和党の政策提言集団)が発表した著作権法改正に関するレポートが、いかに驚くほど素晴らしいかについて報告した。その前回の記事で詳細を読むことができる。この報告書は発表されるまでにRSCによって完全に吟味され、精査されいたはずだ。しかしながら、発表された直後、恐らくはアメリカ映画協会MPAAやアメリカレコード協会RIAAが怒りまくって電話をかけまくり、RSCにレポートを撤回するよう要求したのだろう。彼らは成功した。



What happened, instead, was that the entertainment industry's lobbyists went crazy, and some in the GOP folded.
何が起きたかというと、エンターテインメント業界のロビイストたちが発狂し、共和党の何人かが折れたのだろう。

Frankly, if they wanted to win back the youth vote, this was exactly how not to do it. If you just look through the comments on our post on the original, or through the Twitter response to this report, there were tons of people -- many of whom were lifelong Democrats -- claiming that they would switch parties if the GOP stuck with this. Instead, they folded like a cheap card table in less than 24 hours.
率直に言うと、彼ら共和党が若者の票を取り戻したいのなら、この(レポートの著作権改正の)ようなことはまさにやるべきことだった。元になった我々の記事についた多数のコメントやその記事に対するツイッターの反応を見てみれば分かるが、彼らの多くは死ぬまで民主党支持者だが、もしこれに取り組むなら共和党支持に鞍替えするとさえ言っている。しかしながら、共和党は安物のカードテーブルのように、24時間もたたないうちに折りたたまれてしまった。

In the long run, that's going to hurt the GOP, because the people who were suddenly interested in supporting the GOP will assume that any such effort is subject to a similar bait-and-switch. Meanwhile, this leaves open an opportunity for the Democrats as well. The Republicans just came close to becoming the party that actually listened to what was important to young people today -- and they quickly changed their mind. The Democrats can sweep in and take the issue since apparently it's there for the taking. All they have to do is be willing to tell some Hollywood lobbyists to pipe down.
長期的には、今回のことは共和党のダメージとなるだろう。なぜなら、今回急に共和党を支持することに興味を持った人々は、このような共和党の努力を単なるおとり商法と見なしてしまうようになるからだ。一方で、これは民主党に機会を与えている。共和党は今日の若者たちが重要と感じることに実際に耳を傾ける政党になりそうであったが、彼らはあっさり心変わりしてしまった。民主党はそこに付け入り、取って代わることもできる。彼らがやるべきことは、ただただハリウッドのロビイストたちを黙らせることに積極的になることだ。






このように見ると、TPPを自由貿易協定というのは完全なる間違い、ということになります。

インターネット・ユーザーから表現の自由を奪い、
庶民から医薬品を
安価に入手する自由を奪い、
ISD条項などで国民が選んだ政治家が国家主権を行使する自由を奪う。

それがTPP、ということになります。





そもそも、自由貿易の推進とか、自由貿易の拡大、という言葉が、よくよく考えれば少々問題ありです。


我々に必要なのは、

自由貿易の拡大

ではなく、

秩序ある貿易の拡大

でしょう。



よくよく考えれば、何でも自由にすれば良いということは、全くありません。

例えば、「交通の完全な自由化、完全な規制撤廃」というのを考えてみます。

交差点の信号機、これは規制ですので、撤廃すべきです。

横断歩道も、これは規制ですので、完全に撤廃すべきです。

制限速度の標識、これも規制ですので、完全に撤廃すべきです。

どうなるでしょう?

巷(ちまた)は弱肉強食、阿鼻叫喚の交通戦国時代と化すでしょう。

自由というのはそんなもんです。

我々に必要なのは、自由化ではなく、秩序の最適化です。

秩序があってこそ日々の生活の自由度、豊かさが最大化します。





特定の産業の自由だけを拡大し、

多くの諸国民の自由を奪うTPPは不要!

自由ではなく秩序。

国民利益を最大化させる

秩序の最適化を希望!!!



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570:自民急騰:比例先調査の各社平均

2012/12/12 (Wed) 17:53
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今朝方、北朝鮮がミサイル、いや人工衛星を打ち上げました。


アメリカ国営ラジオVoice of Americaでは「長距離ロケット Long-Range Rocket 」と見出しを付けて報じています。

North Korea Launches Long-Range Rocket
http://www.voanews.com/content/north-korea-launches-long-range-rocket-despite-criticism/1563138.html
Voice of America December 11, 2012

↑この記事の締めくくり部分では、「核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル( ICBM intercontinental ballistic missile)の開発につながる恐れがある」としています:

North Korea is believed to have several nuclear weapons and there is fear in the international community that its work with space technology will allow it to eventually develop an intercontinental ballistic missile that could carry a nuclear weapon.





また、いわゆる3大ネットワーク(もう今は言わないか)の一つ、ABCも「長距離ミサイル発射」と報じています:


North Korea Launches Long-Range Missile
http://abcnews.go.com/International/north-korea-launches-long-range-missile/story?id=17939423#.UMgsindFt8E
ABC News Dec. 12, 2012



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2012 Presidential Election
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このABC記事によれば、

If the North Koreans succeed in separating the third stage, the rocket could reach as far as Los Angeles.

ロケットの3段目の切り離しが成功していたら、ロサンジェルスまでこの「ロケット」が届くことになるだろうとのことです。


それと、19日の韓国大統領選挙に触れ

Her father, Park Chung-hee, served as the South Korean president for 16 years. He was the target of multiple assassination attempts by North Korea. One of those effort killed his wife, Chung-hee's mother. Park took over her mother's duties as first lady until her father was assassinated by the chief of security in 1979.


北朝鮮はかつて、与党セヌリ党(保守系)の朴槿恵候補の父親である朴正煕元大統領の暗殺を何度も試み、その中で、彼の妻(つまり、朴槿恵候補の母親)を殺害しているとのことです。朴正煕元大統領も暗殺されていたのですね。

―――

北朝鮮は、まるで北朝鮮自身が親の仇となっており、敵対することはあってもお友達には決してなれそうにない朴候補に選挙で勝たせようとせんばかりのタイミングでミサイル、いや、人工衛星を打ち上げましたが、本当の狙いは何なのでしょうか…


もちろん、このタイミングの「人工衛星を打ち上げ」は、日本でも、左派系の皆さんに言わせれば「超タカ派」、私に言わせれば「中道派」の政権発足を強力に後押しすることになるでしょう。


しかも、今回は「延期するかも」と発表した直後の「不意打ち」でしたから、なおさらです。


何とも、不思議な話ですが…







さて、本題です。


比例投票先の調査結果がある程度、出そろったのでまとめておきました。

自民党が、
読売新聞(日テレも同じデータ)では前回比+10%
フジテレビは+6.6%
そして、平均で+4.2%
という急上昇となっています。



これは、あくまでも北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」より前の調査ですが、それでこの上昇ぶりということは注目に値します。

一体、理由は何でしょうねえ…。


とりあえず各党の各社調査平均値のグラフを示します:


比例投票平均値(121212)



維新が直線的に落ち、地味ですがみんなの党が直線的に伸びています。

これと考え合わせると、自民党の復調(読売新聞やフジテレビの驚異的伸び)は、「金融緩和期待」なんでしょうか^^;

あるいは、「みんな」はさておき、7日の地震やその前のトンネルの天井崩落事故で「国土強靭化」の必要性に気付いた方が増えたのかも知れません。

それに加えて、もしかしたら先週金曜日のテレ朝「報道ステーション」の党首討論で、社民党の福島瑞穂さんが思わず安倍さんのことを「総理」と言ってしまったからでしょうか(笑)。

福島さん、去年の国会で野田総理に「あなたはどこの国の総理ですか?」と言い放ったことといい、節目節目で何とも鋭い発言をされるところが何とも素晴らしいと思います。


最近の野田総理のご発言


たとえば安倍さんが厚生省指定の難病を患った過去について「(首相には)胆力が必要だ。途中でおなかが痛くなっては駄目だ」などと揶揄する重大な人権侵害発言などを聞くにつけ、

消費増税法案の附則18条の景気弾力条項、消費税率の引上げについては「経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる」としている箇所をすっかり呆
痴プレイか何かでお忘れになったとしか思えない安倍批判発言などを見るにつけ、

福島さんにもう一度、上記の名台詞を国会で言い放って頂きたいのですが、残念ながら、次の国会では野田“総理”では無くなっていますね^^;

このような方が今この瞬間も日本国総理大臣であるということのほうが、北朝鮮がミサイル撃つことよりも驚きであるとしか思えないのは私だけでしょうか?


さて、各社の数値表を掲載しておきます:



各社数値表121212-1


各社数値表121212-2


各社数値表121212-3


各社数値表121212-4

※読売新聞と日テレは数値が同じですので、日テレのデータのある回では、平均値の計算から読売新聞を外しています。






最後に、「国防軍」について。

国防軍など時計の針を戦前に戻すのか」とおっしゃっていた某与党代表、というか現役総理大臣もいましたが、今回の北朝鮮による「長距離ミサイル」の不意打ち発射を受けて、発言は変わるのや、いなや。

思うに、戦前とかそんな話ではなく、国際社会の制止を振り切ってミサイル人工衛星を発射する国がすぐそばに存在しているのは、今現在進行形の現実であります。

「国防軍」という言い方ですが、自衛隊の英語表記は Japan Self Defense Forces
最近、パレスチナで戦争してたイスラエル国防軍
Israel Defense Force
そしてドイツ連邦軍が Federal Defense Force です。


英語じゃすでにまったく区別つきませんが、イスラエルのDefense Forceは第一次中東戦争以来、延々戦争している一方、ドイツや日本のDefense Forceは1950年代半ばに創設されて以来60年以上、平和維持目的以外の海外派兵は一度たりともありません。


名前が「戦前みたい」とかそんなことよりは、任務の範囲を憲法や法律で明確にすることのほうが大事ではないでしょうか?






 福島瑞穂さんの『安倍総理“予言”』

 が見事、的中することを

 熱烈に希望



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2012衆院選コメント(1)トラックバック(0)|

569:「脱原発インフレ!」:世界最大の金持ち国家・日本の“脱原発”は、欧米の社会的弱者を「札束でしばき倒す」ことになりかねません…

2012/12/10 (Mon) 13:40
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※今回は恒例、各社の「比例投票先」調査をしようと思ったら、どこも出ていないのでとりあえず延期します。






今回のテーマ、最初のきっかけは

失業率が25%程度という、1929大恐慌時のアメリカ並みに高く、工場やオフィスの未稼働率が高い、つまり、
強烈なデフレギャップがあるギリシャやスペインで、インフレ率がプラスなのはなぜか?

という現象を不思議に思ったことでした。


結論から言うと、どうやらエネルギー価格が高騰しているからのようです。


OECD.StatExtractsより、まずは、ギリシャのインフレ率のグラフです:


ギリシャのインフレ率





エネルギー価格(電気、ガスその他燃料 Energy)が大幅にインフレ。
一方で、家賃および住居のメンテナンス(Housing)はむしろデフレになっています。
(細かいことですがinputed rentというのは帰属家賃、すなわち、持ち家に家賃を払っていると仮定した上で計算される家賃ですが、ギリシャのデータではこの帰属家賃が含まれていません)

また、エネルギーと食料(food)を除くインフレ率は、最新のデータ(2012年9月)で前年同月比マイナス1%となっています。

よって、ギリシャの「インフレ」はエネルギー価格高騰の煽りを受けてのインフレであり、実際には高失業率に代表されるデフレギャップの影響で消費者物価もデフレ基調、ということになります。


一応、スペインと、比較のための日本のグラフも掲載しておきます:


スペインのインフレ率


スペインはギリシャほどの「デフレ」ではありません。
ただ、消費者物価全体がエネルギーに引っ張られて上昇しているようです。




日本のインフレ率


日本のエネルギー物価上昇率はギリシャ、スペインに比べるとマイルドです。そして、このエネルギー物価上昇も物価全体を引っ張り上げるほどではなく、全体としてデフレ傾向、総合指数もマイナスです。






次に、インフレ率(物価指数の変動率)ではなくて、物価指数そのものの変遷を示します(2005年=100)。

今度は少々国を増やしてギリシャ、スペイン、ドイツ、日本、スイス、アメリカのグラフです:


ギリシャの消費者物価


スペインの消費者物価


ドイツの消費者物価


日本の消費者物価


スイスの消費者物価


アメリカの消費者物価



このように一度に各国の各種消費者物価指数を見ていると、国によって価格が上昇しているもの、下落しているものの傾向が分かります。

エネルギー価格の上昇は各国共通の課題ですね。

さて、インフレ問題を考えるとき、つまり、インフレを解消するには、とくにどの分野でインフレが起きているかということを見てやり、そこへ集中的に供給力増強するための策を打つのが定石となります。

終戦直後の日本では食糧、鉄、石炭の生産能力増強に集中的に資源と資金を投入しましたが、これと同じです。

物価上昇率が突出して高くなっている分野は供給が足りていないのですから、その分野への設備投資を促す、政府がカネを出す(公共投資)なり、その分野に関して政府が債務保証するなどして低金利融資を促すなり、規制緩和するなり、あるいはこれらの組み合わせを実施する、という具合です。

つまり、物価問題の対策は個別の分野によるわけです。

日本の場合、エネルギーに関しては供給能力の増強策、ほかの分野については需要増強策が必要です。

そして、日本の場合、「安全性が確認され次第、原子力発電所の発電停止を解除する」という「規制緩和」も当然、検討項目となりましょう。

ギリシャについては、エネルギーに関する抜本的な対策を行う必要があり、本来は大規模な公共投資も必要かと思われますが…、残念ながら共通通貨ユーロ建て債務の問題があるのでにっちもさっちも行きません。

それに比べて日本は、自国通貨建て債務しかない上に、震災後、貿易赤字となっても所得収支の大幅黒字があるので経常黒字が続き、その経常黒字の累積であるところの対外純資産は世界最大、そして総合的な物価で見てもデフレが続いています。しかも、過去10年のインフレ率は世界最低です。


日本は、世界で最も財政余裕度が高いのです。

つまり、日本は世界における経済強者としての側面を持ちます。

日本の振る舞いが思いがけず世界中に迷惑をかけかねないのです。




アメリカでは日本向けにシェールガス(天然ガス)の輸出許可が出そうですが、「日本への輸出増で価格上昇」の懸念もくすぶっているそうです:





米産ガス輸入へ前進
エネ省、来春にも許可の見通し
火力コスト抑制期待

日経新聞2012年 12月7日朝刊 2面

米国からの液化天然ガス(LNG)輸入が実現に向けて前進した。米エネルギー省は5日、これまで制限してきた LNG の輸出拡大が「米国の利益にかなう」とする報告書を公表。来春にも同省は輸出を許可するとの見通しが出てきた。割安な米国産の輸入できれば、火力発電の燃料費負担増に歯止めをかけ、電気料金の上昇抑制につながる可能性がある。


新型の「シェールガス」の採掘技術が確立した米国では、天然ガスの生産量が急拡大している。米政府は自由貿易協定(FTA)を結んでいない国への輸出を厳しく制限しているが、日本を含む「FTA国」からの需要は強い。エネルギー省は昨年五月、当時はまだFTAが発行していなかった韓国などへの輸出計画を初めて許可した。
 だが「輸出が増えれば国内ガス価格上昇につながる」との不満が消費者や産業界から高まり、15件以上申請されていたりする計画を審査をいったん凍結。中立の専門機関に委託していても分析してきた。
 5日の報告書は輸出の利点を強調しており、輸出拡大にお墨付きを与える内容だ。エネルギー省はこれを受け、凍結していた計画の審査を再開する方針を示した。

 エネルギー省が日本向け輸出を許可すれば、LNG 調達価格の低下が見込める。10月のLNG平均輸入価格は百万BTU(英国熱量単位)あたり15.4ドル。米国内は3ドル台後半だ。石油天然ガス・金属鉱物資源(JOGMEC)の野神隆之上席エコノミストは「液化、輸送コストを上乗せしても10ドル前後で米国から輸入できる可能性がある」と分析する。)








これまでアメリカは自由貿易協定を結んでいない国へのシェールガス輸出を許可しませんでした。それが一転、自由貿易協定は無関係になりそうです。

日本のTPP推進派にとって泣きそうな内容の記事でもありますが、メリカの一般庶民、特に社会的弱者の皆さんにとっても泣きたくなるような話でしょう。

日本の左派の脱原発の皆さん、これについては是非ともよくよく検討して頂きたいと思うのであります。

私は脱原発の方向性自体は賛同しますが、それはあくまでも数十年単位の長期的な話だと思っています。

確かに、世界で最もカネを貯め込んでいる日本が本気を出せば、タダでさえ世界最大の天然ガス輸入国である上に、さらに上乗せで天然ガスをカネに物を言わせて世界中からかき集めてくることは可能でしょう。

しかし、それは、世界中の社会的弱者の皆さんを「札束でしばき倒す」ことになりかねないのです。
性急な日本の脱原発は、世界中の社会的弱者の皆さんを更なる貧困に突き落すことになりかねないのです。


暴力というのは軍隊を使うだけではなく、カネを使うことによってもなされるのです。


昔は金持ちのことを「有徳人(うとくじん)」、徳のある人と言いました。

世界屈指の経済大国にして、文字通り世界最大の金持ち国家たる日本は、もっと品格のある、徳を積むような振る舞いをすべきではないかと思うのです。



最後に、日米欧の天然ガス価格の比較をしておきましょう:



日米欧の天然ガス価格比較

出典:IMF Primary Commodity Prices 

※元データではドイツ、アメリカは「気体1000立方メートルあたり$US」、日本は「液化天然ガス 1立方メートルあたり$US」でした。
日本のデータを
東京ガスの換算式
LNG14万7千m3≒LNG6.7万トン≒天然ガス81百万m3
に従い、まず14万7千m3をかけ、81百万m3で割って1m3あたりの価格を算出し、それに1000をかけて1000m3あたりの価格を算出しています。



日本の価格は米国の5.6倍(上記日経記事では5倍弱のようです)、ドイツの1.7倍にのぼります
2012年11月現在)。

米国産のシェールガスの輸入が増えれば、日本の天然ガス価格は多少低下するかもしれません。
しかし、アメリカの天然ガス価格は上昇する可能性があります。これはアメリカの「99%」の人々の生活を直撃することになります。

ドイツの天然ガス価格は、リーマンショック前後の「バブル」価格よりは低いものの、高止まり傾向です。日本が原発を再稼働せず、世界最大の天然ガス輸入国ぶりを存分にいかんなく発揮し続ける限り、景気がすこぶる悪いヨーロッパにおけるこの傾向は続くでしょう。
これはドイツのみならず、ギリシャ、スペインの失業者達に重くのしかかることになります。


「原発なくてもこの夏は乗り切れた」と繰り返し仰っている左派政党の政治家の方には、この点にも是非とも十二分に配慮して頂きたく、お願い申し上げたいと思います。




 経済大国・日本の脱原発は、

 世界中の社会的弱者を

 『札束でしばき倒す』

 ことになりかねない。

 
 週末の選挙では、

 日本が有徳人として振る舞う

 ことを促進する政党の

 圧勝を希望



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2012衆院選コメント(5)トラックバック(0)|

568:比例投票先12月2日 各社調査の平均 + “既存”メディアとニコ動調査(調査対象年齢層が有権者の半数弱)を2対1で加重平均すると、自民25%、民主10%、維新10%

2012/12/03 (Mon) 13:05
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昨日は9人もの方が犠牲になるという、実に痛ましい事故が起こりました。


本題に入る前に、これについて、少し思うところを書いてみたいと思います。


天井崩落事故が起きた笹子トンネルと同じ「つり天井」構造のトンネル、なんと、全国で20本もあるそうです:

―――――

国交省、トンネル緊急点検へ 同じ構造約20本対象に
http://www.asahi.com/national/update/1202/TKY201212020441.html
朝日新聞 2012年12月2日

中央道の事故を受け、国土交通省は2日、全国のトンネルの緊急点検を指示することを決めた。事故のあった笹子トンネル(山梨県)と同じつり天井構造のトンネルが対象で、中日本高速道路を含む高速道路6社と、直轄国道を管轄する各地の国交省の地方整備局に3日にも指示を出す。また、羽田雄一郎国交相も同日、笹子トンネルを視察する。

 国交省高速道路課によると、つり天井構造のトンネルは全国の高速道路に少なくとも約20本ある。担当者は「事故の詳細はわからないが、早急に点検を始めなければならない」と話した。

―――――


素人考えの独断と偏見ですが、神戸の震災で震度7の揺れをリアルに実体験し、当時通学のために毎日のように乗っていたポートライナーの橋げたが落ちたり、頻繁に通っていた国道43号線の真上を高架で通っている阪神高速が倒壊したりしているのを肉眼で見た私としては、この「つり天井」方式そのものが何とも危なっかしいように思えてなりません。

大地震が直撃すれば、この全国20本あるトンネルの「つり天井」、かなり高い確率で落ちると思えてしまうのです…。


「点検」だけでなく、またイデオロギーも抜きにして、早急に政府が予算を出して補強工事をするのが良いのではないかと勘考致します。
例えば、下図のような形の鋼鉄製の枠をトンネルにはめ込んで、天井の板が落ちてこないようにする、というのはどうでしょうか?




トンネル補強案



責任追及を言う人もあるかも知れませんが、そんなことは後でゆっくりすれば良いのであって、まずはこれ以上犠牲者を増やさない対策をこそ火急に行うべきではなかろうかと勘考致します。


それこそ、「大同小異」で「国土強靭化」をしましょうよ、というご提案であります。





では、本題です。


これまでの自民、民主、維新の3党のみならず、今回は、出来る限り他の党のデータを集めてみました。

まず、各社の比例代表投票先調査の平均値の推移を掲載します:



比例投票先推移グラフ2012年12月2日




うーん、自民党の数値がジワジワ減って来ていますね…


これについて読売の記事(2012年12月2日)は、


「投票先で自民が下がった背景には、安倍総裁が訴える金融、外交・安全保障政策に説明不足との批判が出ていることなどがあるとみられる。第3極の政党も伸び悩み、民主が相対的に盛り返した格好だ。」


とのこと。


説明不足ってあなた、「金融」についてはマスコミのみなさんが安倍さんが言ってもいない「日銀の国債直接引受け」を言ったことにして、いろんな人から批判コメントを引き出してバンバン流しているだけなんですけど、ねえ。




ちなみに、すでにご存じかも知れませんが、ニコニコ動画が先月末に行った120万人規模の調査では、自民党が37%で圧勝でした:


―――――

インターネットユーザー120万人が回答
http://info.nicovideo.jp/enquete/special/entrance/201211/

2012/11/27 23:00 ~ 11/30 12:00の間、動画を視聴したすべてのユーザーを対象に、ニコ割アンケートを利用して、衆議院議員総選挙での投票に関する調査を実施しました。
総選挙をテーマに掲げた大規模調査に、インターネットユーザー1,203,671人からの回答が寄せられました。



※10代以下のユーザーには、「選挙権があるとしたら」と仮定してお答え頂いています。
調査・集計方法について


選挙区選挙投票先結果

「12月4日公示の衆議院選挙において、選挙区選挙では、どの政党の候補者に投票しようと思いますか。」という問いの回答結果を見ると、 「自民党」37.1%、「日本維新の会」10.3%、「民主党」6.1%、「みんなの党」3.6%、「共産党」3.1%となりました。
また、「白票」は8.1%、「投票しない」は20.3%となりました。


比例代表選挙投票先結果

「12月4日公示の衆議院選挙において、比例代表選挙では、どの政党に投票しようと思いますか。」という問いの回答結果を見ると、 「自民党」35.6%、「日本維新の会」10.4%、「民主党」5.8%、「みんなの党」3.5%、「共産党」3.1%となりました。
また、「白票」は8.1%、「投票しない」は21.6%となりました。



―――――


年齢層ですが、
10代以下と50代以上は、「総合結果(つまり上の記事で出ている数字)」については、対象外とのことです


―――――

10代以下は現在有権者ではなく、また、50代以上は相対的に回答が少なく重みが付きすぎるため、「総合」結果及び「男女別」では集計対象外としています。

―――――


ここで、総務省の人口推計を見ると、


20歳~49歳人口 4,874万人
50歳以上人口 5,623万人
(平成23年6月1日現在)

となります。


よって、上記ニコニコ動画のアンケートは、年齢構成だけでいうと有権者の半数弱の意見を反映している、ということになります。

“既存”マスメディア各社の調査が仮に、有権者の全体をまんべんなくサンプリング出来ているとしたら、ニコ動の調査の重みを1、“既存”マスメディア各社の平均の重みを2として加重平均すると、ちょうど良いかもしれません。

ということで、計算してみたら、
自民党25%、民主と維新がそれぞれ10%という感じになりました:



2012衆院比例_ニコ動と既存メディア(表)


2012衆院比例_ニコ動と既存メディア(グラフ)





前回の衆院選では、先日の当ブログの分析では共同通信の比例代表先が、民主党が多少高すぎる点以外は大体合っていました。今回は、このニコニコ動画のネット調査と、“既存”マスメディア各社の調査が結果とどれくらい整合し、どれくらい乖離するか、それとも上記の加重平均が整合するか、あるいは乖離するか…。見ものであります。


最後にマスメディア各社の数値表を掲載しておきます:


比例投票先(表)2012年12月2日1

比例投票先(表)2012年12月2日2

比例投票先(表)2012年12月2日3

データ出典:

12月2日
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/1202/TKY201212020405.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080116-907457/news/20121202-OYT1T00671.htm?from=blist
共同 http://www.47news.jp/CN/201212/CN2012120201001738.html
フジテレビ http://www.fujitv.co.jp/b_hp/shin2001/chousa/index.html
TBS http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5196700.html

11月25日追加分
朝日(公明、共産、みんなを追加) http://www.asahi.com/politics/update/1202/TKY201212020405.html
日経 日経新聞2012年11月29日朝刊1面







 自民圧勝で

 命を守る国土強靭化を

 切実に希望!



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567:「安倍流金融緩和deハイパーインフレ」のウソ:終戦直後の日本。300%のインフレを、凄まじい財政出動&日銀国債直接引受け続けつつ、ものの見事に解消していた!!

2012/12/01 (Sat) 23:40
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今回は、

戦時中と現代の日米の比較分析を通じて

「安倍総理deハイパーインフレ」のウソ

を徹底的に論破


しておこうと思います。


※ちなみに、今回かかった時間は「8時間」どころではなかったのですが、どうしても衆院選公示の前に発表しておきたいと思いましたので、頑張ってみました^^;







さて、
まずは、既に皆さんご存知の↓コレを一応念のため






この動画において、駒澤大学準教授の飯田泰之さんが、某テレビ局の番組の打ち合わせで、リフレの話をするときに「何とか財政破綻、ハイパーインフレでお願いします」と強要されたとお話されていました。


(当ブログコメント欄でも教えて頂きました。ありがとうございますm(_ _)m)





↑これは安倍さんが「日銀の国債直接引受け発言」のような、日経や産経による誤報↓が発端だと思われます。





安倍氏の「日銀国債引き受け」発言 実は「買いオペ」省いた「誤報」だった
http://www.j-cast.com/2012/11/30156301.html
J-CASTニュース 2012/11/30

金融緩和圧力を務める自民党の安倍晋三総裁が、「禁じ手」とされる「日銀の国債引き受け」を求めたとして、与党や日銀、財界から猛批判を浴びている。

だが、元々の発言を見ると、安倍氏が念頭に置いていたとみられるのは、「買いオペ」と呼ばれる日銀の通常業務。この「買いオペ」の単語が省かれて伝わったのが批判の原因だが、安倍氏が繰り返し発言を否定しても、誤った発言を前提にした批判や議論が絶えない。

批判されているのは、安倍総裁が2012年11月17日に熊本市内で行った講演の内容。正確には、

「やるべき公共投資をやって…。これは、国債を発行しますが、建設国債、これはできれば日銀に全部買ってもらう、という買いオペをしてもらうことによって、新しいマネーが。いわば強制的に市場に出て行きます。景気には、いい影響がある」

と発言していた。
国債の日銀直接引き受けは財政法で禁じられている
安倍総裁発言で、誤った前提の議論が続いている
安倍総裁発言で、誤った前提の議論が続いている

この発言は、日経新聞が同日15時30分に、

「『建設国債をできれば日銀に全部買ってもらう。新しいマネーが強制的に市場に出ていく』と述べ、日銀が建設国債を全額引き受けるのが望ましいとの考えを表明した」

と報じ、産経新聞も15時38分に、

「『やるべき公共投資をやり、建設国債を日銀に買ってもらうことで強制的にマネーが市場に出ていく』と述べ、政権復帰した場合、建設国債の日銀引き受けを検討する考えを示した」

と追いかけた。







そして、これについてはなんと、ニューヨーク・タイムズまでもが全世界に向かって誤報してしまっています:


A Call for Japan to Take Bolder Monetary Action
http://www.nytimes.com/2012/11/21/business/global/a-call-for-japan-to-take-bolder-monetary-action.html?pagewanted=all
By HIROKO TABUCHI
New York Times             November 20, 2012


He went even further over the weekend, saying in the southern city of Kumamoto that he would consider having the bank buy construction bonds directly from the government to finance public works and force money into the economy, according to local news reports.
彼は週末、熊本市で彼が日本銀行に建設国債を政府から直接買わせて財政ファイナンスを行い、市場に強制的にマネーが入るようにすることを検討している、と地元紙が報じた。






あちゃ~、地元紙って日経産経でしょうかね…。世界における日本のマスメディアの信頼失墜につながらないことを願ってやみません。



ちなみに、
このNYタイムズ記事、あの日銀審議委員になり損ねたBNPバリパ証券の河野龍太郎氏にまでご丁寧にインタビュー:





Japan’s monetary pump-priming is “like a morphine addiction that is getting worse,” Ryutaro Kono, chief economist for Japan at BNP Paribas, said Tuesday. “Fiscal or monetary policy doesn’t have the power to create new value” for Japan, he said.
日本の金融による“呼び水的経済政策”は「悪化するモルヒネ中毒のようだ」とBNPバリパ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは火曜日、語った。日本に対しては、「財政や金融政策が新しい価値を創造する力はない」と彼は語った。





どうやら、日銀審査委員の件、かなり含むところを持っておられるご様子で…。


↑上念さんへ:ご覧になられていたら、この件、また何かの番組のトークの際のネタにお使いくださいませ♪





ちなみに、「直接引受け」は別に「禁じ手」でも「禁じられた遊び」でも何でもありません。

日銀が市中から買いオペで買入れた国債の借り換えについては、普通に直接引受けしてます。現行法や現行の日銀の慣習においては、日銀が先に市中銀行に国債を買う資金を貸し付けて市中銀行が政府から国債を買い、その後、日銀が市中銀行から買いオペで国債を買い入れるという方法でほぼ直接引受けと同等のことが可能です。詳細は以前の当ブログのエントリーをご参照ください:

日銀当座預金の仕組みから分かる、政府の財政赤字それ自体が国債発行をファイナンスする構造




ということで、前ふりが長くなりましたが、

いよいよ戦前VS現代の日米データ解析です。


今回提示するデータをご覧になれば、仮によく言われる「国土強靭化 累計200兆円」を実施するとしても、それを日銀の国債直接引受けでやるか間接引受け(買いオペ)でやるかなんて、どっちでもいいくらい「ショボい」金額ですので、実際のところ、直接か間接かという問題については、気にする必要性は完全にゼロ、と思いたくなること請け合いです。

というか、
そもそも安倍さんは「+2%のインフレターゲット」、+2%を超えれば今度は引き締めにかかるわけですから、最初からどんなに頑張ってもハイパーインフレにならないことは、こんな分析をするまでもなく明らかなのですが、念のため。








金融と財政、戦時中と現在の日米比較1
※データ出典は最後にまとめて掲載します



↑これは、先日の当ブログのエントリー

世界各国過去32年分データを解析:政府総支出と名目GDPの相関関係極めて高い。小泉政権は政府総支出増加も名目GDP増加も世界最低水準!デフレ日本には大胆な財政出動必要!!

の分析と同じで、

(ある年のある指標の数値 - その5年前のある指標の数値) ÷ 5年前の名目GDP

という計算式で計算
しております。



アメリカの戦時中(1939→1944)においては、
5年で政府総支出を1939年GDPの90%増やしています。

現代の日本のGDPをざっくり500兆円とすると、
5年で政府総支出を450兆円増額したようなものです。


凄まじい積極的な財政拡大です。


また同時期のアメリカ
5年でマネタリーベースを同22%増やし、国債保有は同17.7%増やしました。

現代日本で言えば、5年でマネタリーベースを100兆円程度増やすという感じになり、そのほとんどは国債を買い増すことに使っていたことになります。

つまり、現代の日本に例えると、戦時中のアメリカは5年で政府歳出規模を400兆円以上増額し、マネタリーベースやFRBの国債保有高を100兆円程度増やしたことになります。

そして、「国の借金(政府の負債)」をわずか5年で1000兆円程度増やしたことになります。

それだけのことをして、5年間の平均インフレ率はなんと、たったの+4.5%です。


ハイパーの「ハ」の字もありません。



また、戦後の民間主導の需要増加で1947年に最大で14%程度のインフレになりましたが、インフレ率14%で打ち止めです。これだけ凄まじい「財政拡大&金融緩和」をして、それで終わり。


米戦時中経済指標2


※データ出典は最後にまとめて掲載します


この戦時中のアメリカに比べて、現代のアメリカ、現代の日本の「財政拡大&中央銀行の国債買い増し」のなんとショボいことでしょう!

現代アメリカはまだ「財政拡大&中央銀行の国債買い増しをそれなりにやっている」という感じの数字ですが、現代日本は「何もやっていない」に等しいレベルの体たらくです。



そして、戦時中の日本は、当時のアメリカのさらに上を行く財政拡大&中央銀行の国債買い増し、

現代の日本に例えると、1939-1944(昭和14年から昭和19年)の5年間で

+700兆円超相当の単年度歳出規模の拡大
+90兆円超相当の日銀による国債買い増し
+300兆円程度相当のマネタリーベース増加
+1350兆円程度相当の政府債務増加


という驚くべき財政拡大&金融緩和をやりました。



これにより、その5年間平均のインフレ率は27%とかなり高くなっています。


そして、日本は、戦争終結で一気に緊縮財政に舵を切ったアメリカと違い、その後もさらに財政を拡大していました(せざるを得なかった)こともあり、1946年から1947年にかけて、300%のインフレ(「日本銀行百年史」 資料編 統計 参照)となっています。


しかし、この辺りのデータをよくよく見てみると、非常に興味深いことが分かります:



日本戦時中経済指標

※データ出典は最後にまとめて掲載します



財政は凄まじく拡大、そして、日銀の国債買い増しも増加して行く中で(しかも、
「日銀百年史 第5巻 第3章」によれば、戦後も当面はほとんど直接引受け!)、インフレ率が急速に収束していっています。


これは非常に驚くべき現象です。


もう一度言います:

財政拡大と日銀の国債買い増し増加が継続する中で、インフレ率がスコーンと落ち込んで行っているのです!!!


つまり、終戦直後の+300%のインフレ率のインフレの主たる原因は、「財政拡大と日銀の国債買い増し増加」のセットメニューでは無かった、ということです!!!

そうでなければ、この現象は説明が付きません!

終戦直後の高いインフレ率は、戦争に負け、全国の都市部が空襲されまくり、破壊されまくって供給能力が落ちたことが原因です。


そして、インフレの解消は、


「傾斜生産方式」:

食糧や鉄鋼や石炭などの基幹物資の生産に資金や資材(輸入重油)などを重点的に投入し、「不要不急の産業に対する融資は極力抑制して生産の均衡的発展」をはかる
「日銀百年史 第5巻 第3章」参照)


などなどの施策によって為されたものです。


これを「圧倒的な財政拡大&日銀の国債引受け」でやって、生産能力を高め、インフレを解消していったのです。


私は著書やこのブログで繰り返し繰り返し述べていますが、

経済はカネではなく、モノが足りるかどうかです。


ハイパーインフレの心配よりも、日本人が生存を続けるために必要なことを確保(防災やエネルギーや食糧などの確保)の心配をするのが最優先事項です。

現代の日本とは比べものにならない、桁違いの「ハイパー財政拡大(笑)&日銀国債引受け」をし続ける中で、+300%まで行った強度のインフレを、日本人は過去において、
必要な投資をしっかり行うことによって、現実に解消していたのです!!!


さて、
上の比較グラフで、現代を2001年→2006年の5年間に置き換えたものも、ついでながら:


金融と財政、戦時中と現在の日米比較2


※データ出典は最後にまとめて掲載します




01年→06年ということは、つまりは小泉政権(竹中路線)です。

政府総支出の増加はマイナス1.8%と、さらにショボく、マネタリーベースの増加も+2.2%とかなりショボいレベルとなっていました。戦前の日米と比べると、なんともはや…

なお「マネタリーベースの増加+2.2%」は06年の3月時点で量的緩和を終えていたので、01年末の80兆円から06年末の90兆円の+10兆円(対01年GDP比で+2.2%)となっていますが、ピーク時は+30兆円程度(同+6%程度)となっていました。ただ、それでもリーマンショックを挟む06年→11年のアメリカの+13.4%(06年GDP比)の半分程度ではあり、戦前と比べたら…という話になります。





次にアメリカの戦時中について、もう少し見ておきたいと思います。
現代日本の参考になるのは、戦時中の日本よりはむしろ、戦時中の本土を破壊されなかったアメリカ、対外純債権国で、かつ、戦争が始まるまでの間、長いデフレに苦しんだ、戦時中のアメリカだと思われるからです。


米戦時中経済指標


※データ出典は最後にまとめて掲載します





アメリカにおける大恐慌後のデフレ経済からの完全な脱却は、現代日本で言えば、

5年で政府の借金を1000兆円上乗せする勢い

5年で政府の歳出規模(単年度)を450兆円上乗せする勢い

凄まじい財政拡大によってもたらされました。



これによって民間のデフレマインドがようやく完全に解消し、戦争終了後の超緊縮財政があったあとも、インフレと名目GDPの増加が継続したのです。

そして、念押ししておきますが、先ほども書いたように、これだけのことをやっても、インフレ率は最大でも+14%で打ち止めでした。


第二次世界大戦は、アメリカにとって、政府主導経済から民間主導経済にバトンタッチする「通過儀礼」の側面があったのです(この辺りは木下栄蔵・名城大学教授の「木下理論」)。


歳出増加とともに歳入も増加しており、歳出大幅カットのあとも歳入があまり落ちていなかったところに注目して下さい。それによって、財政が見事に黒字化しております。




「5年で政府の歳出規模(単年度)を450兆円上乗せする勢い」

とまでは、さすがに行かない…でしょうが、というか、そこまで行く必要もないですが、安倍さんの政策、もしくは、すでに法案が可決されている消費増税法案の附則18条も、一応はこの路線、すなわち


まずは名目で安定的に+3%、実質で+2%の成長を確保するくらい景気を良くしてから緊縮財政(とりあえず消費税率のアップ)です。

まあ、あえて消費税の増税をする必要性自体は個人的には感じないものの、

「名目で安定的に+3%、実質で+2%の成長」

が確実な感じになっていれば、世の中の景況感はかなり良いはずであり、世の中全体として消費税の増税についてはあまり気にならに状態になっているんじゃないかとも思います。

こないだの「ネット党首討論会」でも、

共産党の志位さんが「97年の消費増税は景気を腰折れさせました」というような発言をされたのを受けて、安倍さんが「志位さんの仰る通りです。だから、景気が良くならない限り消費増税はしません」というように仰っていました。






さて最後に、先日の近年(1980年代以降)における5年間の政府総支出の増減(最初の年のGDP比)と政府総支出の増減(最初の年のGDP比)の関係を表すグラフに、今回の戦時中から終戦直後の日米データと現代の日米のデータがどのような位置づけになるかをプロットして確認しておきたいと思います。

なお、「○○年」のデータは、「○○年」までの5年間の増減を最初の年の名目GDPで割ったもの、という意味になります。




政府歳出と名目GDP1

※データ出典は最後にまとめて掲載します





↑近年の世界には、日本の戦時中から終戦直後の驚異的な歳出拡大や名目GDPの拡大よりも、さらに上を行くデータセットが存在しているところにご注目下さい。
上には上があるということです。


全面戦争で激しく損耗し、無条件降伏した戦時中から終戦直後の日本以上のツワモノが少なからずいるのには驚きです。それにも関わらず、まるで日本は世界の落伍者かのごとく語る人々が少なからずいることには、度肝を抜かされますね。


さて、
上のグラフを拡大して、日本の戦中戦後のデータがはっきり見えるようにしてみましょう:




政府歳出と名目GDP2

※データ出典は最後にまとめて掲載します




↑当時の日本政府の歳出拡大がほぼストレートに名目GDPを押し上げていたことが分かります。

それに比べ、現代日本のデータ(6セット)はほとんど、横軸も縦軸もゼロ近傍、すなわち原点に重なって見えます。つまり、ゼロに等しいのです。このように見ると、現代の日本政府は景気対策に関して何もやっていないのに等しいという具合です。



さて、
最後に、戦中戦後のアメリカがはっきり分かる程度、そして、現代の日本やアメリカが辛うじて分かる程度に拡大しておきます:



政府歳出と名目GDP3

※データ出典は最後にまとめて掲載します





戦中戦後のアメリカを見ると、1944年(1939→1944)から年を追うごとに財政拡大が減速していくにもかかわらず、名目GDPの増加が、減速しつつも大きくプラスを保っていることが分かります。
先ほども説明しましたように、民間のデフレマインドが転換され、官主導経済から民主導経済にうまくバトンタッチしたからです。



次に、近年のアメリカの財政拡大はおおむね、世界の中位より少し小さいくらいになっていますが、それなりの拡大ペースを保っていました。


それに対し、近年の日本は、ゼロ近傍をうろちょろしているだけ、という塩梅(あんばい)です。
これでどうやって「はいぱあいんふれ」に出来るんでしょうかねえ^^;

とりあえず、現代のアメリカ並み、5年間で最初の年のGDP比で+11%~+14%の歳出拡大、すなわち、現代の日本では、5年で歳出規模を50兆円から70兆円拡大するようになってから心配しても、決して遅くありません。
というか、戦時中のアメリカくらい、すなわち、5年で歳出規模を400兆円以上拡大してから心配しろ!ってなもんです。







 終戦直後の日本、

 ハイパーインフレどころか、

 超歳出拡大&日銀の国債直接引受け

 をしながら、

 インフレ率を急速に低下させていた!

 
 こうなると、

 今後は『日本はハイパーインフレになる!』

 業界が、急激なハイパーデフレ不況

 にならないか、心配で夜も眠れません♪



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今回のエントリーのデータ出典:
戦中と終戦直後のアメリカ消費者物価指数、名目GDP:Louis Johnston and Samuel H. Williamson, "
MeasuringWorth"
戦中と終戦直後のアメリカ中央銀行保有国債、マネタリーベース(通貨流通高+FRB対民間預金)、政府負債(連邦政府のみ):Banking and Monetary Statistics 1914-1941,1941-1970 Section 9,11,13 (the St. Louis Fed FRASER)
戦中と終戦直後のアメリカ政府総支出・総収入(連邦政府のみ):OMB, The White House "Table 1.1—SUMMARY OF RECEIPTS, OUTLAYS, AND SURPLUSES OR DEFICITS (−)
近年のアメリカ中央銀行保有国債、マネタリーベース:FRB
戦中と終戦直後の日本名目GDP:1885-1940年 東洋経済新報社「長期経済統計1」第1表 「国民総支出」から「海外からの純所得」を減算。1930-1971年 同第1-A表「国民総支出」から「海外からの純所得」を減算。重なり期間につき、平均値を採用
戦中と終戦直後の日本名目政府総支出(一般政府純計):東洋経済新報社「長期経済統計7」
戦中と終戦直後の日本消費者物価指数、中央銀行保有国債:「日本銀行百年史」 
資料編 統計
戦中と終戦直後の日本マネタリーベース:対民間当座預金(「日本銀行百年史」 資料編 統計)+通貨流通高(東洋経済新報社 「長期経済統計5」)
戦中と終戦直後の日本政府負債(国債+地方債):東洋経済新報社 「長期経済統計5」
近年の各国(日米含む)の消費者物価指数、名目GDP、政府負債、政府総支出:IMF WEO Oct. 2012
近年のアメリカの政府総支出:OECD.StatExtracts





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