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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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597:米大統領、シリア「限定攻撃」を決断。【仮説「9月危機」】にも影響するか?

2013/09/01 (Sun) 18:11
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オバマ大統領がシリア攻撃を決断した、と報道されています。

というわけで、ホワイトハウスにある演説の書き起こしを抜粋翻訳してみます。

(正直、かなり過激な演説となっています)


-----

The White House

Office of the Press Secretary

For Immediate Release August 31, 2013

Statement by the President on Syria

シリアに関する大統領声明


http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2013/08/31/statement-president-syria
Rose Garden
1:52 P.M. EDT







Now, after careful deliberation, I have decided that the United States should take military action against Syrian regime targets. This would not be an open-ended intervention. We would not put boots on the ground. Instead, our action would be designed to be limited in duration and scope. But I'm confident we can hold the Assad regime accountable for their use of chemical weapons, deter this kind of behavior, and degrade their capacity to carry it out.
慎重な審議の結果、私は合衆国が、シリア政府を対象とした軍事行動を起こすべきであることを決断した。これは、無制限の介入とはならない。我々は地上部隊を派遣することはない。その代わり、我々の行動は、期間と範囲を限定したものとなる。しかし私は、アサド政権に化学兵器使用の責任を取らせ、このような振る舞いを思いとどまらせ、彼らの化学兵器使用能力を削減させることができると確信している。

Our military has positioned assets in the region. The Chairman of the Joint Chiefs has informed me that we are prepared to strike whenever we choose. Moreover, the Chairman has indicated to me that our capacity to execute this mission is not time-sensitive; it will be effective tomorrow, or next week, or one month from now. And I'm prepared to give that order.
わが軍は、当該地域への部隊の配置を完了している。統合参謀本部議長は私に、我々がいつでも攻撃をする準備ができていることを通知している。しかも、議長は、我々がこのミッションを実行する能力に関しては時間が限られているわけではないと示唆している:明日であれ一週間後であれ一か月後であれ、有効である。私は、その命令を下す準備ができている。

But having made my decision as Commander-in-Chief based on what I am convinced is our national security interests, I'm also mindful that I'm the President of the world's oldest constitutional democracy. I've long believed that our power is rooted not just in our military might, but in our example as a government of the people, by the people, and for the people. And that’s why I've made a second decision: I will seek authorization for the use of force from the American people's representatives in Congress.
私が軍の最高司令官として自ら納得した上で決断を下したのは、我々の国家安全保障問題であるが、私は世界で最も古い立憲民主国の大統領としての認識も持っている。私は長い間、我々の力の根源が、我々の軍事力にだけにあるのではなく、我々が「人民の人民による人民のための政府」の模範であることにもある、と信じてきた。そしてそれが私が第二の決断:連邦議会におけるアメリカ国民の代表者たちの承認を得ることを模索することにした理由である。

Over the last several days, we've heard from members of Congress who want their voices to be heard. I absolutely agree. So this morning, I spoke with all four congressional leaders, and they've agreed to schedule a debate and then a vote as soon as Congress comes back into session.
この数日間、我々は連邦議員らが彼の意見が聞かれることを望んでいるという声を聴いた。私は完全に賛成する。それゆえ今朝、私は四人の議会指導者全員と話をし、彼らは討論の機会を設けることと議会が開催され次第投票を行うことに賛成した。

In the coming days, my administration stands ready to provide every member with the information they need to understand what happened in Syria and why it has such profound implications for America's national security. And all of us should be accountable as we move forward, and that can only be accomplished with a vote.
今後数日の間に、私の行政府は、全メンバーにシリアで何が起きたか、そしてなぜそれがアメリカの国家安全保障にそれほどの深遠な意味があるのかについて理解するために必要な情報を提供する態勢を整える。そして、我々全員が、我々が前進するに当たって責任を持つべきであり、それは投票によってのみ完遂され得るのである。


I'm confident in the case our government has made without waiting for U.N. inspectors. I'm comfortable going forward without the approval of a United Nations Security Council that, so far, has been completely paralyzed and unwilling to hold Assad accountable. As a consequence, many people have advised against taking this decision to Congress, and undoubtedly, they were impacted by what we saw happen in the United Kingdom this week when the Parliament of our closest ally failed to pass a resolution with a similar goal, even as the Prime Minister supported taking action.
私は、我々の政府が国連査察を待たずして事を運ぶ場合においても自信がある。私は、現在までのあいだ完全にマヒし、アサド政権に責任を取らせる意思を見せない国連安保理の承認が無くとも前進することに不都合を覚えない。結果として、多くの人々が連邦議会にこの決定を持ち込むことを勧めなかった。また、確かに彼らは、今週、私たちの最も親密な同盟国(英国)の国会が、首相が行動をとることを支持していたにもかかわらず、(我々と)同じ目標を目指した決議を可決しなかったことに影響を受けた。


Yet, while I believe I have the authority to carry out this military action without specific congressional authorization, I know that the country will be stronger if we take this course, and our actions will be even more effective. We should have this debate, because the issues are too big for business as usual. And this morning, John Boehner, Harry Reid, Nancy Pelosi and Mitch McConnell agreed that this is the right thing to do for our democracy.
議会による承認がなくとも、この軍事行動を実行する権限があると私は信じているが、私は、この(議会の承認を得るというプロセスを経る)方針を取ることが、国をより強くし、そして我々の行動をより効果的にすることを知っている。この問題は通常の議事と比べてあまりにも大きい問題であるがゆえに、我々はこの討論を行うべきである。今朝、John Boehner, Harry Reid, Nancy Pelosi and Mitch McConnell (上下院の各党のリーダー4人)は、このことが我々の民主主義にとって正しいことだと賛同した。




But we are the United States of America, and we cannot and must not turn a blind eye to what happened in Damascus. Out of the ashes of world war, we built an international order and enforced the rules that gave it meaning. And we did so because we believe that the rights of individuals to live in peace and dignity depends on the responsibilities of nations. We aren’t perfect, but this nation more than any other has been willing to meet those responsibilities.
しかし我々はアメリカ合衆国であり、我々はダマスカス(シリアの首都)で起こったことに目をつむることはできないし、目をつむるべきではない。世界大戦の戦塵の中から、我々は国際秩序を建設し、ルールを施行することでそれに意義を与えた。我々がそうしたのは、「一人一人の個人が平和と尊厳の中で暮らす権利が、国家の責任にかかっている」と、我々が信じているからだ。我々は完璧ではないが、この国はこれまで、他の国々以上に、この責任を果たすことに意欲的であった。

So to all members of Congress of both parties, I ask you to take this vote for our national security. I am looking forward to the debate. And in doing so, I ask you, members of Congress, to consider that some things are more important than partisan differences or the politics of the moment.
ゆえに両党の全ての連邦議員諸君、私はあなた方に、今回の投票を、我々の国家安全保障のために、行うことを求めたい。私は討論に期待している。そしてそうすることによって、議員諸君、私はあなた方に、党派の違いや現在進行中の政策よりも重要なものがあることについて考えることを、求めたい。

Ultimately, this is not about who occupies this office at any given time; it’s about who we are as a country. I believe that the people’s representatives must be invested in what America does abroad, and now is the time to show the world that America keeps our commitments. We do what we say. And we lead with the belief that right makes might -- not the other way around.
究極的には、これは誰がこの政権の座についているかとは全く関係のない問題だ:これは国家として我々が何者であるかの問題である。私は、国民の代表者たちが、アメリカが諸外国で何を行うかに集中しなければならないと信じ、そして、今はまさにアメリカが約束を守るということを世界に示す時だ。我々は言ったことを実行する。そして我々は「正義は力だ(廣宮注:"right makes might"は、リンカーンの演説の引用のようです。順序が逆だと"might makes right"で「力は正義」=「勝てば官軍」)」ということを前面に押し出すのである--これ以外の道はないのである。

We all know there are no easy options. But I wasn’t elected to avoid hard decisions. And neither were the members of the House and the Senate. I’ve told you what I believe, that our security and our values demand that we cannot turn away from the massacre of countless civilians with chemical weapons. And our democracy is stronger when the President and the people’s representatives stand together.
我々は皆、楽な職務などないことを知っている。しかし私は、厳しい決断を避けるために選ばれたのではない。それは、全ての下院議員も上院議員も同じである。私は、私の「我々の安全保証と我々の価値が、我々が無数の一般市民を化学兵器で大虐殺されたことから目を背けないことを要求している」という信条をすでに皆さんに話した。我々の民主主義は、大統領と連邦議員が一丸となることで、より強くなるのである。

I’m ready to act in the face of this outrage. Today I’m asking Congress to send a message to the world that we are ready to move forward together as one nation.
私は、この怒りの表情において行動する準備ができている。今日、私は連邦議会に対し、我々が一国として一丸となって前進する準備があることを世界に向けて発信することを求めている。

Thanks very much.





いやはや、相当な力強いメッセージという印象です。

聞きようによっては、議会の承認が無かったとしても攻撃するぞ、と言わんばかりの勢いです。

また、「国連なんぞ知るか」的な発言もあり、さらには、アメリカこそが民主主義の模範であり、世界の警察であり、それを世界に示すべきだという意気込みのようなものも、伝わってきます。


うーん、これで万が一、湾岸戦争やイラク戦争のときのように、あとから軍事行動に踏み切った根拠がねつ造だったなどとなったときは、どうなるのやら…。




このオバマ大統領の決断について、今後注目すべき点をいくつか挙げてみたいと思います。


(1)まず、このオバマ大統領による「シリア限定攻撃」の決断を、議会が承認するかどうか。
特に、民主党(与党)議員の動向に注目したいところです。というのは、TPPに関して大統領に交渉権限(TPA)を与える問題に関して、上院では与党民主党の反対で否決されたこともあったので、この問題でも与党民主党がどう動くかは、今後のTPPについての議会の動向を占うための一つの素材となるかな、と思うからです。


(2)議会の承認あるなしに関わらず、アメリカがシリアを攻撃した場合、シリア攻撃に断固反対するロシアとの関係が悪化することが考えられる。この場合、原発停止で天然ガス調達コストを下げるのに必死な日本が、ロシアから安価に天然ガスを調達しようとしていることにも大きな影響があると考えられる(アメリカとの関係を考えた場合)。
→つまり、日本経済にも直接的に、重大な影響があり得るわけです


(3)仮に万が一、湾岸戦争やイラク戦争のように後から「攻撃に踏み切った根拠がねつ造だった」となった場合、在外米軍が一気に縮小されることも考えられる。これは日本の安全保障にも極めて重大な影響が考えられます。
→ただでさえ、アメリカの国防費は2018年までに自衛隊二つ分縮小されるという状況であることは以前も書いた通りです。これに上記のことが加わると、かなり大きな影響が日本にも及ぶことになるでしょう。


(4)攻撃が行われた場合、短期的には原油高を引き起こし、株価等を暴落させる引き金の一つになるかも…
9月後半は、以前も書きましたように、アメリカ自体の債務上限問題が火を噴く可能性があり、また、ドイツの連邦議会選挙もあるので、ただでさえ波乱含みです。これにこのシリア攻撃問題が加わると、やはり【仮説「9月危機」】の現実味が高まったとみるべきかと思います。


---【追記】---

一回目の当エントリーの更新でカバーし切れていませんでしたが、このシリア問題、オバマさんにとっては進むも地獄、引くも地獄のような側面がありそうです。

仮に攻撃したとしても、あくまでも限定的なものなので効果が出るか未知数。その場合、仮に何の効果もなければ、アメリカを敵視する国々から舐められかねません。
(今日のNHKの7時のニュースで、John Boehnerジョン・ベイナー下院議長(共和党)が、攻撃には賛成だが、限定的攻撃で効果が得られなかった場合、さらなる攻撃をするのかどうか等の質問状を大統領に提出しているという話をやってました)

また、ここで引き下がって攻撃を取りやめても口だけ番長になってしまう。これもダメージが大きい。

となると、攻撃するしないに関わらず、いずれにしてもオバマ政権の支持率低下に拍車がかかるリスクが大きい。となると当然、TPPや、それに必要なTPAもますます困難になる。と考えられなくもありません(TPP関連)。

また、オバマ政権がこれでダメージを受けた場合、債務上限問題の審議にもさらに輪をかけて大きな影を落としかねません(仮説「9月危機」関連)。

---【追記ここまで】---





ちなみに、アメリカ議会のシリア攻撃への承認を左右しそうなアメリカの世論はどうかというと…


NHKニュースなんかでは「アメリカ世論は攻撃反対のほうが多数」となっていたように記憶しておりますが、アメリカの世論調査結果を詳しく見ると、必ずしもそうではないようです。

Pew Research Centerの今年4月の世論調査では、


シリア(政府)が反政府組織に対して化学兵器を使用したことが確認された場合においては、アメリカとその同盟国がシリアに対して軍事行動をとることに、賛成45%、反対31%

となっています。

また、ワシントンポストとABCの昨年12月の調査では、

シリア政府がシリア国民に対して化学兵器を使用した場合、アメリカ軍がシリアに関与することを支持する人が63%、支持しない人が30%

となっていました。


米国世論は「単にシリアを攻撃するのは反対だけど、シリア政府が化学兵器を使用した場合は攻撃賛成」というような状況のようです。また、大統領も「地上部隊は派遣せず、限定的な攻撃のみ」としているので議会も賛成に回る可能性があります。



そういう状況ですので、今後、この問題が上記の(2)~(4)のような形で、日本経済にもかなり大きな影響を与える可能性がある、と認識しておいたほうが良さそうです。


また、攻撃があった場合において、シリア市民の犠牲者が一人も出ないことを、ただただ祈るばかりです…

 


 このシリア攻撃問題で

 消費増税問題が吹き飛ぶかも…。

 ついでに『プライマリーバランス

 GDP比15年に半減、20年に黒字化』

 の安倍内閣閣議決定の中期財政計画も、

 もう一つついでにTPPも、

 まるごと吹き飛んでくれれば良いのだが…



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