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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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101:バランスシート不況[2]

2009/09/10 (Thu) 16:26

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xJ2bE3HTL._SL160_AA115_.jpg

「国債を刷れ!」「高校生でもわかる日本経済のすごさ!」アマゾンでのご購入は こちらです→ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883926788




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昨日は一時、ニュース部門全体で6位にまで上昇していました!

これからも
「国が財政危機と考えることこそ日本の危機」という考えを広めるため、
どうぞご協力クリックを賜りますよう、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

ありがとうございますm(_ _)m




さて、'''バランスシート不況の続きです。


昨日は「バランスシート不況」そのものの概念について説明しました。


【図説 バランスシート不況】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/21543360.html#21557260


要するにバランスシート不況とは

バブル崩壊→資産激減→純資産激減

→純資産を回復させるために企業が負債を減少させる(自発的に!)
 =企業が投資を絞り込む

というタイプの不況ですね、という話でした。



今日は、

バランスシート不況下で企業が負債を自発的に減少させている

ということの根拠についてのお話です。


が、
その前に、この本

http://ecx.images-amazon.com/images/I/41KQQQ7FTGL._SL160_AA115_.jpg


を読んでいて驚いた点をいくつか。


まず、表紙の袖(折り返し)のところにある、
この本への絶賛の賛辞を寄せた錚々たる面々の名前です。

その面々というのが

ポール・ボルカー 元FRB議長(グリーンスパンさんの前の議長ですね)

中曽根康弘 元首相

アンソニー・M・ソロモン 元NY連銀総裁、元米財務省次官




次に、

巻頭の謝辞のところに書いてあることで、

「バランスシート不況」の名づけ親というのが、

クー氏のNY連銀(FRBの中で最大の連銀)時代の上司の方だったということでした。


まあ、中央銀行って資金循環統計を作っているところで、

国全体のバランスシートには一番詳しい人たちなので、そりゃそうか、という感はあります。

ちなみに、
そのFRBの資金循環統計(Flow of Funds Accounts)を見ていると、
年金部門の負債に関しては↓こんな注書きがあります:

These liabilities are assets of the household sector

これらの負債は、家計部門の資産である

http://www.federalreserve.gov/releases/z1/Current/


つまり、連銀の人たちというのは

誰かの負債は他の誰かの資産

という事実に接することが、日常茶飯事なわけですね。


なぜか、亡国、じゃなかった、某国の一部経済論壇の皆さんは、この当たり前の事実を、見ざる言わざる聞かざるで一切無視しますが…




さて、

最も驚いたのはp.70に↓こんな内容が書いていることです:


97年、橋本内閣が緊縮財政・財政再建をしようとする直前期

なんと、当時の米国財務省長官であるローレンス・サマーズ氏が

「そのような方向へ行ったら日本経済は完全に崩壊する」と猛反発し、警告していたというのです。



よく、

郵政民営化は単にアメリカからの「年次改革要望書」に従ってやっただけ

と言われ、


日本はアメリカのポチ、奴隷

という言い方がなされますが、


当時の橋本内閣と大蔵省

「財政を切っても景気が腰くだけになることはない。
 我々は、構造改革、規制緩和で需要を増やしていくので日本経済は心配ない」

と言って、サマーズ財務長官の警告を一切無視したのだとか。


どうせなら、郵政民営化の「要望」を一切無視し、

サマーズ財務長官の警告に素直に従っていれば良かったのに…


と思う今日この頃です。


まあ、このようなことを期待するのは、

関ヶ原の合戦のときに、
淀殿が秀頼の出陣を了承していれば、
東軍に与した豊臣恩顧の大名が西軍に楯突くわけには行かず
きっと西軍が勝っていたのに

と期待するようなものなのかも知れませんが…


こういうところが
人間世界の難しさというべきかも知れません。






さて、そろそろ今日の本題に。


「デフレとバランスシート不況の経済学」の中で、

・企業が負債を自発的に減少させている
 =民間に資金需要が無かった

ということの根拠として、

日銀短観の 

金融機関の貸出態度DI

というものを挙げています。


これは、

回答企業からみた金融機関の貸出態度についての判断(「最近の状況」のみを調査)。

で、選択肢「1.緩い」、「2.さほど厳しくない」、「3.厳しい」

「1.緩い」と答えた企業のパーセンテージから「3.厳しい」のパーセンテージを差し引いて計算される指標です。


ゆえに、

プラス側だと、銀行の貸し出し態度が緩い=企業はカネを借り易い、

マイナス側だと、銀行の貸し出し態度が厳しい=企業はカネを借り難い、

ということになります。





出典:日銀


89年末の株バブル崩壊とともに、金融機関の貸出態度が急に悪化して行っているのが分かりますね。

その後、91年には貸し出し態度DIがマイナス、つまり、
金融機関の貸し出し態度が厳しいと感じる企業の方が緩いと感じる企業よりも多いという状況になりました。

しかし、その後、このDIはすぐにプラスに転じています。

で、

赤破線枠(左の方)の部分に注目すると、

金融機関の貸し出し態度が緩いという、カネを借りるには良い状況にもかかわらず、

企業の借り入れはどんどん減っていっています(450兆円から250兆円へと、200兆円も減っています)。

これぞまさに「バランスシート不況」というわけです。


銀行は貸すぞと言っているのに、企業が借りない、返すとやっていたわけです。


こんな状況で、もしも政府が財政出動をせずにほったらかしにしていたら、

間違いなく日本発大恐慌となっていたでしょう。


さて、

もう一つの赤破線枠(右側)を見てみると、

この時期は、「戦後最長のいざなぎ越え」の好景気(といっても名目成長率世界最低)です。

そして、金融機関の貸出態度も良かったわけです。

ところが、企業の借り入れはほぼ横ばいです。

こんな状況で政府は緊縮財政、つまり、政府の借金をできるだけ増やさないようにしていました。


だからこそ、この期間の名目成長率は世界最低(他に誰も言わないので、しつこいくらい繰り返していますが(笑))だったというわけです。


そして、これを見れば明らかに民間の資金需要は小さかったわけですから、

郵貯マネーを民間に開放することで、経済を活性化させるのです!!!
(↑昔、よくテレビでこんなことを言っている人がいました)

という理由で郵政民営化をするのは、

とんだ筋違い、お門違い、寝違い、勘違い、間違いだったということになりますね。



ところで、

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