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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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174:中国流「おカネの創り方」

2009/06/04 (Thu) 16:34

今日は、
ご要望の多かった中国

「国債引受け」、ないし、「為替介入の財源」のお話です。

最初は、


で、各年の「Balance Sheet of Monetary Authority」(通貨当局の貸借対照表)

ちまちま拾ってきて、

「国債引受け、これだけやっていますねー」

で終わると思っていたのですが、

そうも行きませんでした
(それゆえ、昨日は記事を書けずじまいで^^;)。


まず、「通貨当局」ですが、

どうやら、
「人民銀行」と、為替を管理する「国家外為管理局」合わせたものを指すようです。


なので、

「通貨当局」の貸借対照表

国債引受けと為替介入がごっちゃになっていて少々分かりにくくなっていますが、

とりあえず、順番に見てゆきましょう

(以下、グラフは全部、簡単のために、1元=13.7円で円換算しています)




上のグラフを見ると、

ベースマネー(通貨発行残高+当座預金)と比べて

国債(対政府債権)の引受けは非常に小さくなっています。


→比較のために、以前掲載した日銀のものを見てみましょうか。






日銀の場合、ほぼベースマネー(上のグラフでは「発行銀行券」と「日銀預け金(≒当座預金)と国債等(対政府債権)の引受け同じくらいの量で推移していますので、

中国とはだいぶ違っている様子が伺えますね。


更に、中国の方は、政府預金がかなり大きくなっています。





09年3月の段階では、なんと、ほぼ

政府預金=対政府債権(国債)

となっています。

いわば、中央銀行が引受けた国債が、そっくりそのまま政府預金になっています。

日銀では、政府預金は引き受け国債の10分の1以下になっています。


つまり、

日本では、引き受け国債>>政府預金。

中国では、引受け国債=政府預金。


そして、

上で述べたように、

日本では、引受け国債≒ベースマネー

中国では、引受け国債<<ベースマネー

です。


日銀のベースマネーは約90兆円、中国人民銀行は約170兆円で、
中国の方が、ほぼ倍の規模になっています。


GDPが日本より少し小さいくらいの中国で、
中央銀行のベースマネーが日本の倍になっているのです。

そして、
ベースマネー170兆円と言えば、日本のGDPの3倍規模の米国FRBとほぼ同じ規模になっています。

中国は、もの凄い金融緩和をしていることになりますね!

なんとも、驚きです

さて、
中国のもの凄い膨大なベースマネーの相手方は、ほぼ国債引受けとなっている日銀の場合と違って、どうなっているかと言うと、

実は、為替介入資金になっている模様です。






そして、上のグラフを見ると、

為替介入資金というか外貨準備は、

2005年末から06年初頭にかけて、ベースマネーを抜き去っています。


06年以降は、外貨準備、つまり、為替介入のための資金は

ベースマネー+発行債券

とほぼ一致するようになって行っています。

09年3月時点では

外貨準備=ベースマネー+発行債券

となっていますね。

発行債券とは、たぶん、外為管理局所管の「国債」と思われます。たぶん、ですが)


ということで、
09年3月時点の通貨当局バランスシート(貸借対照表)を見てみましょう:





外貨準備227兆円=通貨発行残高50兆円+当座預金120兆円+発行債券57兆円

という具合です。


以上が、

「中国の外貨準備の調達源は?」

という問いへの答えです。

あくまでも、中国当局の統計、つまり、「記録された事実」に基づく話ですが…

「信じるものは救われる」のか「信じた私が馬鹿だった」になるのかは、
それについては当方では責任を負いかねます。悪しからず^^;


まあ、
半分以上は「中央銀行の当座預金」つまり、ピッポッパで帳簿上の操作で出てくる資金です。

それを正直にさらけ出しているのですから、
これについてはあまり疑ってかからなくても良いような気もしますね。

最後に、
中国政府の財政収支人民銀行の「政府預金」の関係について、ちらりと見ておきます。


上のグラフは、
中央政府と地方政府を合わせた財政収支ですが、

08年12月に約23兆円の大規模な財政支出が実施され、

18兆円程度の財政赤字となっています。


さて、「通貨当局」の政府預金のグラフを再掲しますと:





08年12月より前に、政府預金が40兆円程度まで積み上がり、

しかも、「引き受け国債(対政府債権)」を上回る金額になっていた、

と言うことに関しては、なぜそうなっているのかはよく分かりませんが…


それはさておき、

上のグラフからは、08年12月に政府預金が約15兆円減っているのが分かります。

つまり、
08年12月の財政赤字の大半は、中央銀行の「政府預金」でまかなわれていることが分かります。

「中国では、中央銀行の『国債引受け』はあまりやってないけど、中央銀行の『為替介入引き受け』が大々的にやられてたのね。しかも、大半は紙幣発行ではなくて、当座預金を増やして、つまり、『帳簿操作』で!ということには、驚いた@o@!! しかも、中央銀行のベースマネーが、なんと、米国FRBと同規模とは!!! こりゃあ、しかし、かなり本気で頑張って為替介入してたのね、中国さんは…」、と思われた方は↓こちらのリンクのクリックをお願い致しますm(_ _)m

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