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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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312:オバマとブレア「第三の道」(1) ブレア登場前の英国

2008/12/09 (Tue) 12:58
前回の記事で「オバマ政権も『第三の道』で行きそう」と書きました。

「第三の道」というのは効率(生産性の向上)と福祉(社会の公正、不平等の是正)を両立する政治のあり方です。いわば、構造改革派と積極財政派の良いとこ取りというスタンスと言って良いかも知れません。もっと端的に言えば、「効率の良いバラマキ政策」という具合です。
(構造改革派、積極財政派については、前号記事 http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/5106947.html)

ということで、「第三の道」の説明をしたいと思うのですが、今回はまず、「第三の道」ブレア政権が登場するまでの英国の状況を見ておきたいと思います。

 イギリスでは、サッチャー政権(保守党)発足以前、労働党であれ、保守党であれ福祉偏重の政策を採る政権が続き、失業率は低いものの、生産性が低く、慢性的にインフレで、国全体に活気がない状態であった、とされています(「英国病」)。
 そこへ、改革を掲げるサッチャー政権が登場しました。

 サッチャー政権の政策は例えばこんな具合です:

 ・反福祉主義。「悔しかったら頑張りなさい」。障害者福祉を除けば、福祉予算
  はほとんど容赦なくカット。
 ・それとは逆に、軍備拡張。対ソ連強硬路線。とにかく共産主義・社会主義が大嫌い。
 ・国営企業への補助金削減、民営化
 ・民間企業活動を活性化するための資本家減税(法人減税など)と、富裕層の所得減
  
 ・支出税(消費税)増税。つまり、低所得層の税負担増

  (上記内容は、森嶋通夫著「サッチャー時代のイギリス」(岩波文庫)を参考に
   しています)

 一言でいえば、新自由主義的な政策でした。
 この結果は、
 ・実質経済成長率は
  70年代:平均1.5%
  80年代:平均2.6%
  90年代:平均2.5%
  (National Office for Statisticsデータから計算)
  サッチャーの在任期間は1979年-1990年でほぼ80年代=サッチャー時代ということ
  で、これだけをみると、サッチャー時代は、70年代に比べてそれなりに勢いがあった
  とみることができます。
  (と言っても、70年代も実質成長率はプラスであったし、失業率も低かったので、ま
   ったくダメだったということでもないのですが。)
 しかし、
 ・インフレ率の低下をもたらしたものの、失業率はそれまでの5%台から10%台に増加
  してそのまま高止まりでした(ただし、86年の選挙ではさすがに国民も高失業率に
  嫌気がさしてサッチャーは負けそうになり、選挙向けに大規模な景気対策--上記の
  森嶋通夫氏の言葉を借りると「合法的買収」のための「教育、社会保障、住宅建設等
  への大追加予算」を実施しました--つまり、サッチャー政権は、86年以降、事実上
  「新自由主義」を放棄したと言えます)。
  山口二郎著「ブレア時代のイギリス」(岩波文庫)によれば、「若年層の長期失業者
  も増加し、それはそのまま犯罪の増加という形で社会に跳ね返った」とのことです。
 ・反福祉主義は医療費の大幅カットも含んでおり、医療サービスの質は大幅に低下しま
  した。例えば、前出の「ブレア時代のイギリス」によれば、「手術(を受けるま
  で)半年以上も順番待ちをするということが常態化した」「ブレア政権発足の時、
  イギリスの医療サービスの水準はポーランドよりもひどいと言われていたほど」と
  いう惨状になったとのことです。(惨状なんてかくと、ポーランドの人に怒られる
  かも知れないですが…)

ということで、サッチャー時代のまとめです:
経済成長という観点からは、サッチャー改革により「効率」は良くなったのかもしれません。
しかし、失業率が大幅に増加し、犯罪が増加し、手術を受けようと思ったら半年待ち、というような社会が本当に健全なのか、そこで暮らす国民は幸せなのか、ということについては、非常に疑問の残るところであると言えます。

[補足事項]
#なお、そんなサッチャー時代でも、政府支出は一貫して増加していました。
英国の政府支出のインフレ率を割り引いたあとの年平均増加率は以下の通りです。
  70年代:平均4.0%
  80年代:平均1.8%
  90年代:平均1.8%
  (Bank of Englandのデータから計算。ただし政府支出=政府消費+政府投資)
 確かに、サッチャー時代は70年代と比べると政府支出の増加率は小さくなったのです
 が、それでもインフレ率を上回って増加していることに変わりはありません。つまり、
 サッチャーは日本の構造改革派政権と違い、歳出削減などしていません
  政府支出がしっかり増えていたのに、86年までのサッチャー政権の失業率が高かった
 理由としては、前出「サッチャー時代のイギリス」によると、例えば、軍備増強は核兵
 器の拡充が中心で労働集約型ではなく資本集約型の投資であったため、雇用を直接増や
 すようなカネの使い方ではなかった、ということのようです。

(ブレア政権については(2)にて)
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