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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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539:#TPP 推進の米国有力上院議員、来日。「とにもかくにも、日本はもっとアメリカ牛を買え!」

2012/08/24 (Fri) 16:58
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さて、TPPについて、↓のようなJPEGファイルを作ってみました。

これは、あくまでも私の主張ではなく、
アメリカの反TPP
の皆さんの主張ですが…

No_TPP.jpg  




さて、

アメリカのTPP推進、および、日本のTPP参加の成否のカギを握る人物の話です。

米上院・財政委員会の委員長、ボーカス上院議員(民主党、モンタナ州選出)が来日し、玄葉外務大臣と会談しました。

米上院・財政委員会というのは米国の通商交渉の最も重要なカギを握る機関ですが、詳細はのちほど。

まずは、時事通信の記事から:





TPP参加に期待=米上院委員長、玄葉外相と会談
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012082300942
時事通信 2012/08/23

日中のボーカス米上院財政委員長は23日、外務省内で玄葉光一郎外相と会談した。
席上、同委員長は「環太平洋連携協定(TPP)は米経済のみならず大局的観点からも重要なもので、多くの国が参加する質の高い協定となることを期待する」と述べ、日本の参加に強い期待感を表明した。
玄葉外相は「日米が協力して貿易・投資ルールをつくっていく意義は大きい」との認識を改めて強調した。




上記記事の太字部分は、外務省発表の引用ですが、モンタナ州選出の上院議員は、牛肉、BSE規制の緩和について非常に強い関心を持っているようです:






ボーカス米国上院財政委員長による玄葉外務大臣表敬
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kinkyu/20/H602012082320554301A/
平成24年8月23日

 本23日(木曜日)午前10時から約50分間、玄葉光一郎外務大臣は、マックス・ボーカス米国上院財政委員長(The Honorable Max Baucus, Chairman of the Senate Committee on Finance)の表敬を受けたところ、概要は以下のとおりです(日本側から八木経済局長他、米国側からルース駐日米国大使他が同席)。

1 冒頭、玄葉大臣から、ボーカス委員長の来日を歓迎し、同委員長の長年に亘る日米関係強化への取組に感謝の意を述べました。これに対し、ボーカス委員長から、マンスフィールド元駐日大使(注:ボーカス委員長と同じモンタナ州出身)の言葉を引きつつ、日米間の経済関係は太平洋で最も重要な二国間関係であるとの発言があり、今後も高い水準での日米間協力が続くことへの期待が表されました。

2 環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に関して、玄葉大臣から、現在、TPP交渉参加に向けた日米間の協議が行われているところであり、日米が協力して貿易・投資に関するルール・秩序を作っていく意義は大きい旨述べました。これに対して、ボーカス委員長から、TPPは米国経済のみならず大局的観点からも重要なものであり、同協定が多くの国が参加する質の高い水準の協定となることを期待する、との発言がありました。

3 米国産牛肉の輸入に関して、玄葉大臣から、米国産牛肉の輸入条件を含むBSE対策全般の見直しについては、現在、食品安全委員会が最新の科学的知見に基づき審議を行っているところである旨述べました。これに対して、ボーカス委員長から、BSE対策の見直しが進められていることを歓迎する旨述べました。

4 加えて、玄葉大臣から、我が国の米国からのLNG輸入の実現への協力を求めたのに対し、ボーカス委員長から、協力していきたい旨述べました。





ここで、上院の財政委員会の外国との通商協定に関する権限について説明をしておきたいと思います。


まず、在日米国大使館HPより、米国合衆国憲法

http://aboutusa.japan.usembassy.gov/j/jusaj-constitution.html
第1章[立法部]
第8 条[連邦議会の立法権限]
第3 項 諸外国との通商、各州間の通商およびインディアン部族との通商を規制する権限


で、外国との通商を規制する権限が連邦議会(上院・下院)にあることが規定されています。



そして、この本来は議会にある外国との通商に関する権限の一部を大統領に移譲することで、外国との通商交渉をスムーズに進めるための議会と大統領の間の取り決めが、以前も取り上げたことのある、大統領貿易促進権限(Trade Promotion Authority)」というものです。

これが、2007年に失効しています。

また、新たにTPPに「大統領貿易促進権限」を与えるための法案が提出されていたのですが、これが2011年の9月に上院で否決されています。

ということで現在は、USTRや大統領はあたかも「大統領貿易促進権限」があるかのごとく、TPPを推進している、という今年2月のロイターの記事がこちら:




White House wants trade promotion authority: Kirk
ホワイトハウスは大統領貿易促進権限を望んでいる:カークUSTR代表

http://www.reuters.com/article/2012/02/29/us-usa-trade-kirk-idUSTRE81S1FF20120229
Reuters Feb 29, 2012

The Obama administration plans to ask Congress this year to renew White House "trade promotion authority" so it can finish talks on an Asia Pacific trade pact and pursue other possible initiatives, the top U.S. trade official said on Wednesday.
オバマ政権は、TPPの完遂や他の可能性のある貿易交渉の推進のため、今年中に、連邦議会に「大統領貿易促進権限」を更新する法案を提出する予定である、と水曜日、USTR代表は語った。


"We've got to have it," U.S. Trade Representative Ron Kirk told the House of Representatives Ways and Means Committee, referring to legislation known as trade promotion authority which expired in mid-2007.
ロン・カークUSTR代表は2007年半ばに失効した大統領貿易促進権限として知られる法律に関連して、「我々にはそれが必要だ」、と下院歳入委員会で述べた。

Kirk declined to say when the White House would make a formal request, but said it could need the authority by the end of the year because of its goal of concluding the Trans-Pacific Partnership (TPP) trade agreement with Australia, New Zealand, Vietnam, Chile and four other countries in 2012.
カーク代表は、ホワイトハウスが正式な要請をいつ出すかについて話すことは拒否したが、TPPを2012年に妥結するという目標のためには、ホワイトハウスが今年末までにその権限が必要となるだろうと語った。

...

Many Democrats have qualms about the legislation since it signals White House plans to negotiate more trade agreements. That is a divisive issue within the party because of opposition from labor groups.
多くの民主党議員は大統領貿易促進権限法案について、ホワイトハウスがさらなる貿易協定の交渉を計画している兆候であるとして、疑惑を持っている。これは、労働者団体からの反対があるため、民主党を分裂させるような問題だ。

The legislation typically also contains detailed negotiating objectives the White House is expected to follow in trade talks. The Obama administration has been using the expired trade promotion authority as guidance for the ongoing Trans-Pacific Partnership talks, but those objectives were crafted in 2002.
一般的に、大統領貿易促進権限法案は、ホワイトハウスが交渉にあたって従うべき詳細な交渉目標を含んでいる。オバマ政権は、進行中のTPP交渉において、すでに期限切れになった大統領貿易促進権限を指針として使っているが、この期限切れの貿易促進権限法で定められた交渉目標は2002年に作られたものだ。

...

Representative Sander Levin, the top Democrat on the Ways and Means panel, said he doubted a trade promotion authority bill would be passed this year.
下院歳入委員会の民主党代表、Sander Levin議員は、大統領貿易促進権限法案が今年中に可決されることに懐疑的だ。

The 2002 bill took about 18 months to pass.
2002年の大統領貿易促進権限法案は、成立まで約18か月かかった。



...





さて、

滝井 光夫 桜美林大学国際学部 教授 の 「大統領の通商交渉権限と連邦議会」という論文によりますと、

大統領貿易促進権限がある場合でも、上院の財政委員会や下院の歳入委員会は、貿易協定の交渉成立や国内での貿易協定実施法の策定までに相当深い関与をする仕組みになっています。
(同論文のp.32表2や本文におけるその説明を参照)


現在、その大統領貿易促進権限が失効している現在、上院の財政委員会や下院の歳入委員会は、憲法上の規定によって貿易交渉の権限を持っている連邦議会の最初の入り口になっています。


なお、在日米国大使館の資料

立法府 ― 議会の影響力
http://aboutusa.japan.usembassy.gov/j/jusaj-outline-government04.html

によりますと、

現在、上院には17(*)の常任委員会があり、下院には19(*)の常任委員会がある。各委員会は、外交、防衛、金融、農業、商業、歳出など、立法の特定の分野を専門に扱う。各議院で発議される法案は、ほとんどすべてが委員会に付託され、委員会が調査・勧告を行う。委員会は、付託された議案を承認、修正するが、葬り去ったり、無視したりすることもできる。下院でも上院でも、法案が委員会の承認を経ずに本会議に到達することは不可能に近い。

ということです。


つまり、

大統領貿易促進権限が無かったとしても、
外国との通商問題を担当する上院財政委員会と下院歳入委員会は、貿易協定に関してはかなり深く関与する

ということになります。






※細かいことですが、アメリカの法理論上、貿易協定は「上院の3分の2の賛成を要する」
外交上の条約と異なる扱いとなっています(国際法上はあくまでも条約)。

合衆国憲法第2章第2条第2項

大統領は、上院の助言と承認を得て、条約を締結する権限を有する。但し、この場合には、 上院の出席議員の3 分の2 の賛成を要する。

により、

条約であれば、大統領がそれを外国と締結するには、上院の助言と承認とさらに上院の出席議員の3 分の2 の賛成というかなり高いハードルがあります。

しかし、

米国議会図書館議会調査局の資料によりますと、

foreign trade 対外貿易

に関する協定


treaties 条約

ではなく、

executive agreement 行政協定

のうちの

Congressional-executive agreements 立法・行政協定

で、

Executive agreements are negotiated and concluded in the
same way as treaties, but they do not go through the procedure
for advice and consent of the Senate.
行政協定は、条約と同じ方法で交渉され、締結されるが、上院の助言と承認の手続きを経ることは無い。

ということになっています。

実際のところ、上記 滝井 光夫 桜美林大学国際学部 教授の論文の注釈13で

NAFTA実施法を条約手続の不使用を理由に違憲とする訴えに対して2001年11月、最高裁は合憲との判断を下している

とあります。

また、NAFTA実施法は現実に上院では出席議員の3分の2より少ない賛成票(出席100人中61)で可決、成立しています(上院HP参照)。




【追記】
また、
現在の大統領貿易促進権限の無い状態でのTPP交渉は、アメリカにとって全くあやふやな状況にあります。

上記
滝井 光夫 桜美林大学国際学部 教授 の 「大統領の通商交渉権限と連邦議会」の表現を借りると…

「外国との…交渉の合意が議会によって拒否されたり、修正されたりすれば、米国政府の対外交渉は信頼を失う」ということが普通にあり得る状況でオバマ政権はTPP交渉に突っ走っているわけです。

大統領貿易促進権限があると、議会に提案されるときは議会が可決するか否決するか、二者択一になります。ただし、これまでにあった大統領貿易促進権限の仕組みでは上下院の担当委員会がかなり深い関与をすることで、否決される可能性を可能な限り無くすような仕組みになっています。

一方、この「権限」の仕組みが無いと、議会は可決、否決だけでなく、外国と締結してきた協定の修正を迫ることも可能になることが問題、ということになります
(もしかすると委員会レベルで無視、ということもあり得るのかも知れませんが、そこまでは目下、調査しきれていません)。


【追記終わり】






とは言え、

大統領貿易促進権限があろうとなかろうと、
上述のように、上院財政委員会は、下院歳入委員会と並び、貿易協定に関してはかなり深く関与することになります。





よって、

ボーカス上院財政委員長という人物は、TPPに関して非常に重要な立場にある人物と言って良いでしょう。


では、そのボーカスさん、どんな人物なのでしょうか?


ボーカス議員の上院の公式ホームページからいくつか拾ってみます。

まず、日本に来る前にニュージーランドに訪問したときの記事から抜粋(訳は抄訳で):


Baucus Promotes Montana Trade with Leader of New Zealand
ボーカス議員、ニュージーランド指導者を相手にモンタナ州の交易を促進

http://www.baucus.senate.gov/?p=press_release&id=1125
August 20, 2012

Negotiations to determine the exact parameters of the TPP first began in 2005, and are ongoing today. Baucus has been pushing for strong U.S. particip
ation since beginning, and has urged the White House to fight for the best deal for American workers and businesses.
ボーカス議員はTPPバリバリ推進派(05年当初からTPPをガンガン推進していました)


 Baucus is in New Zealand this week as talks continue on the Trans-Pacific Partnership (TPP)- a new free trade agreement that provides the United States with a critical opportunity to break down barriers that have made it difficult to sell Montana products, like beef, in some of the world's most important markets.
TPPにより、これまで世界の中の重要市場(つまり、日本のこと?)での販売が困難だったモンタナ産品、例えば牛肉を売りやすくなる


If Japan joins the talks along with Mexico and Canada, TPP countries would account for 40 percent of the trade of U.S. goods.
アメリカ製品の交易にとって市場が大幅に拡大できることになるので、日本にも参加して欲しい(日本がハードルを下げて入ってきて欲しい。なぜなら、モンタナの牛肉がもっと売れるから:このカッコ内は廣宮の勝手な憶測ですが)


As chairman of the Finance Committee, with sole jurisdiction over international trade, Baucus will be key to getting the negotiated TPP passed through Congress.
(貿易協定を所管する)財政委員会の委員長として、ボーカス議員はTPPの議会承認のカギとなる所存でいらっしゃるようです。


---

次に、日本訪問についての記事(これも抜粋と抄訳):


Baucus Presses Japanese Leader to Open Markets for Montana Beef
ボーカス議員、日本の指導者にモンタナ牛肉の市場を開くよう強く求める

Senator Fights to Lift Restrictions that Hurt Montana Ranchers
上院議員、モンタナ酪農家に損害を与えている規制の撤廃のために戦う

http://www.baucus.senate.gov/?p=press_release&id=1128
August 23, 2012

Montana's senior U.S. Senator Max Baucus met with Japanese Prime Minister Yoshihiko Noda and top minsters in his cabinet today to press Japan to ease restrictions against American beef imports that are hurting Montana ranchers.
マックス・ボーカス モンタナ州上院議員は、日本の野田佳彦首相や彼の内閣の重要閣僚らと本日会談し、日本に、モンタナ酪農家に損害を与えているアメリカ牛肉の輸入規制を緩和することを強く求めた。

"Montana beef is the best in the world, and there is no reason to block Montana ranchers from selling to Japan," Baucus said. "These unfounded restrictions hurt Montana ranching and the jobs that depend on it. Today I took my case for Montana beef straight to the top in Japan, and I won't stop fighting until we get victory for Montana ranchers."
「モンタナ牛は世界一であり、モンタナ酪農家がそれを日本に売ることを邪魔すべき理由は存在しない」とボーカス議員は語った。「これらの根拠無き規制はモンタナの酪農に損害を与え、酪農に依存する雇用に損害を与えている。本日、私はモンタナ牛についての私の主張を直接日本の首脳に届けた。私はモンタナ酪農家の勝利が得られるまで戦うことを止めない。

In 2011, Japan was the third largest market for U.S. beef. But, despite scientific findings by the U.S. Department of Agriculture and the World Organization for Animal Health (OIE) that all American beef is safe, Japan currently only accepts American beef from cattle under 21 months of age.
2011年、日本は米国牛肉にとって世界で3番目に大きな市場だった。しかし、米農務省やWorld Organization for Animal Healthによる、全てのアメリカ牛が安全であるとする科学的根拠があるにもかかわらず、日本は現在アメリカの牛のうち21か月の月齢以下のものしか受け入れていない。


Japan instituted the ban on beef from cattle above 21 months in 2003, causing beef exports to Japan to fall from $1.4 billion in 2003 to $469 million in 2009. Since 2009, beef exports have rebounded, reaching $874 million in 2011. Still, American beef exports to Japan would be significantly higher if Japan were to remove its unscientific restrictions on U.S. beef - something Baucus has long fought for.
日本は2003年に21か月月齢を超える牛を禁止し、それによって2003年に14億ドルだった日本への牛肉輸出を2009年には4.69億ドルに落ち込んだ。2009年以降、牛肉輸出は回復し、2011年に8.74億ドルとなった。日本が米国の牛肉に対するその非科学的な規制を取り消すなら、日本へのアメリカの牛肉輸出品はもっと増えることとなるだろう。ボーカス議員は長い間そのために戦ってきた。

Overall, Japan is the fourth-largest market for U.S. agricultural exports, valued at $11.8 billion in 2010. And Japan remains the largest purchaser of Montana wheat, accounting for over 50 percent of Montana's 116 million exported bushels in 2011. Still Japan's average agricultural import tariff of 15.7 percent is among the world's highest for industrialized countries.
全体として、日本は、2010年に118億ドルを計上した米国の農産物輸出の、4番めに大きい市場である。
また、日本は、2011年にモンタナの小麦輸出、1億1600万ブッシェルの50パーセント以上を占める、モンタナ小麦の最大の購入者である。
日本の平均15.7パーセントとなっている輸入農産物関税は、世界中の工業先進国最としては最高水準である。




これだけTPPバリバリ推進派のボーカス議員ですが、

TPPに大統領貿易促進権限を与える法案には反対票を投じています(上院HP参照)

U.S. Senate Roll Call Votes 112th Congress - 1st Session

Purpose:     To provide trade promotion authority for the Trans-Pacific Partnership Agreement and for other trade agreements.

Baucus (D-MT), Nay


「USTRや大統領がどんなTPPにするか分からんから、
 大統領貿易促進権限は反対だ!
 モンタナの牛肉を売ることのじゃまを取り除くTPPを俺がやるぞ!」



という感じでしょうか。





日本の農家の皆さん、
米国のTPP推進のキーマンの一人であるボーカス上院議員はこのように、
モンタナ農家・酪農家のために戦っている人物であります。




ちなみにボーカス議員は日本の多くのTPP推進派議員の皆さんと違い、バリバリの公共工事推進派です:




・我々には農産物を運ぶ道路や鉄道が必要だ
 We need roads and rail to transport agricultural products
 http://www.baucus.senate.gov/?p=issue&id=56

・私は雇用対策法(Jobs Bill)にインフラやエネルギー関連工事を増やす条項を盛り込んだ
 I included provisions in the Jobs Bill to increase infrastructure and energy-related construction
 http://www.baucus.senate.gov/?p=issue&id=48 

-----

とにかく、

モンタナ牛のためなら何でもするぞー!


という感じです。





ということで、





 TPPもアメリカ牛も食う気せんが、

 ボーカス議員の公共事業推進論には大賛成!


 それ以前に、

 
「外国との…交渉の合意が

  議会によって拒否されたり、

  修正されたりすれば、

  米国政府の対外交渉は信頼を失う」

 ということが普通にあり得る状況で

 
TPP交渉に突っ走っている

 オバマ政権。


 そんな政権を相手に、

 
日本がTPP交渉に参加して

 本当に大丈夫?

 推進派の人、これ、理解してるのかな…?



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コメント

1080:

アメリカの議員さんはブレが無くていいですねw
日本だと族議員とか利権とか叩かれて日和るのに、実に堂々としていいらっしゃる。


そういえば、ch桜にて、上念司氏が、TPPについて、ブログ主様こと廣宮様のブログが日本で一番詳しく書かれていると仰ってましたので、ご存知かもしれませんがご紹介しておきます。

【草莽崛起】日中韓投資協定(FTA)TPP反対デモin霞ヶ関[桜H24/8/1]
http://www.youtube.com/watch?v=IeV5H2vF2f8

2012/08/25 18:46 | alt #WCSj23LI URL [ 編集 ]
1081:

アメリカの議員さんも個別に見ていくと。日本のように条約については憲法で内閣の専権事項としているのではなく、議会での立法によりこのような権限が付与される。しかも時限付。廣宮さんの御指摘とおり、権限を失効した相手と交渉することは徒労に終わる可能性がありますよね、日本側はちゃんと交渉前にこの件に触れて、かいろんな主張があり一枚岩ではないんですよね。
また、大統領貿易促進権限についても初耳でしたつ自身の内政問題にも触れて、お互い内政を解決してからテーブルに着こうという提案をすべきと思いました。

2012/08/26 12:14 | #- URL [ 編集 ]
1093:

いつも大変参考になる内容をありがとうございます。

モンタナ牛命のボーカスおじちゃんについて思ったんですけど、TPPである必要がないですよね。
しかも肝心のアメリカの議会や国民からTPP反対の意見が出てるのですから、突き上げを食らいますよね?
TPP推進を喚く前に、まず安全安心で美味い物を作れって話なわけで。
>モンタナ牛は世界一であり
ここが一番の笑えましたw根拠は何なんだ~?w

2012/09/02 11:01 | 白珠 #- URL [ 編集 ]
1094:訂正です。

×→一番の笑えました

○→一番笑えました

2012/09/02 11:04 | 白珠 #- URL [ 編集 ]
1159:管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2012/11/17 17:53 | # [ 編集 ]

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