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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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622:新自由主義で「格差拡大」どころか、国家分裂か?サッチャーの置き土産に苦悩する英キャメロン首相の嘆き節

2014/09/10 (Wed) 15:47
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さて、
日経新聞の本日朝刊に大変興味深い記事がありましたので、ご紹介:



英首相、急きょ現地へ スコットランド独立賛成派が急伸

日本経済新聞 2014年9月10日 朝刊 7面(国際2面)

【ロンドン=小滝麻理子】キャメロン英首相は恒例の党首討論の予定を変更して10日、野党党首らとともに急きょ北部のスコットランドに入ることを明らかにした。英国からの独立の是非を問う住民投票を18日に控え、賛成派が支持を急速に伸ばしてきたことに対応する。キャメロン氏は「英国に残ってくれるよう訴える」とフェイスブックに記した。

 キャメロン氏のほか、連立政権を組む自由民主党の党首で副首相のクレップ氏、野党・労働党のミリバンド党首もスコットランドに向かう。

 英議会で毎週水曜日に実施している党首討論を取り止める。キャメロン氏はグレッグ氏とミリバンド氏との連名のメッセージをフェイスブックに載せ「我々は多くのことで意見を異にするが、英国は一つであるべきだという点では一致している」と訴えた。「投票者の声を聞き、直接に対話する」とも強調した。

 与党・保守党を率いるキャメロン氏は、来週までスコットランドに行かない考えを示してきた。スコットランドでは急進的な構造改革を進めたサッチャー政権以来、保守党の人気が低く、現地入りすれば逆効果になると判断していたようだ。

 独立賛成派の支持が急伸するにつれ、政権内でも対応を求める声が噴出してきた。独立賛成派が過半数を獲得した場合、キャメロン氏に辞任を迫る声も上がっている。野党の党首とも協力して独立の阻止に動く姿は、政権が焦りを深めていることを印象付ける。

 7日付けの英紙「サンデー・タイムズ」の世論調査では、独立賛成派があらゆる世論調査で初めて反対派を上回った。8日夜に判明した別の調査では反対派がわずかにリードしており、賛否は伯仲している。





小さな政府論者の憧れの的、故マーガレット・サッチャー首相も、スコットランドではあまり憧れられていないようです。

そして、この記事の記述が正しければ、サッチャー政権の「改革」が遠因となって、英国が分裂の「危機」にさらされ、キャメロン首相のクビが飛ぶかもしれないというわけですね。

(ここで「危機」に「」を付けたのは、「危機」と感じるかどうかは立場によって違うだろうという意味合いです。)


サッチャー女史は「小さな政府」と言いながら、政府のサイズを倍に大きくしていた(名目ベースで)のですが…





 『小さな政府』

 って、

 『国を分裂させて小さくする政府』

 ということだったのかしらん…



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コメント

1411:新自由主義者の定義って…

ッチャー、レーガンが日本では非難を浴びる「放蕩財政主義者」wwという事実には
先生の著書で驚愕させて頂きました。
すると、一時ネットで話題になった「新自由主義者」の定義はどうなるのでしょうか?
私は今までは、政府は市場に関与しない=公共事業を初め公的な支出を出さない(政府支出の抑制)
=小さな政府=新自由主義というように「小さな政府を目指す者」=「新自由主義者」と定義を解釈していました。
すると、サッチャーは新自由主義者ではないと考えらえれます。
それとも、私の新自由主義の定義が間違えているのでしょうか?

2014/09/10 18:56 | YUUYA #- URL [ 編集 ]
1412:ややこしいですね

新自由主義はリベラルなのに保守って言われてるんですよね。ややこしいですね(;^_^A

>YUUYAさん
「小さな政府」については政府が出すお金が小さいのではなく、政府がする仕事の範囲が小さいという意味なので、政府支出が増えるけど小さい政府っていうのはあり得ますよ。民営化とか規制緩和なんかが小さな政府の特徴ですね。

2014/09/10 20:54 | くらえもん #- URL [ 編集 ]
1413:Re: 新自由主義者の定義って…

YUUYAさん、くらえもんさん、コメントありがとうございます。

YUUYAさん、
> すると、一時ネットで話題になった「新自由主義者」の定義はどうなるのでしょうか?
> 私は今までは、政府は市場に関与しない=公共事業を初め公的な支出を出さない(政府支出の抑制)
> =小さな政府=新自由主義というように「小さな政府を目指す者」=「新自由主義者」と定義を解釈していました。
> すると、サッチャーは新自由主義者ではないと考えらえれます。
> それとも、私の新自由主義の定義が間違えているのでしょうか?

以下、くらえもんさんの「財政規模によらず政府の仕事の範囲が小さいのが小さな政府」という考え方のコメントに補足をさせて頂きたいと思います。

サッチャー時代に政府支出の絶対額が増えた大きな理由をいくつか挙げてみます:
1.アルゼンチンと戦争したので(1982年のフォークランド紛争)
2.ソ連との冷戦に決着をつけるため、アメリカさんと一緒に絶賛核軍拡中だったため
3.1と2でガンガン歳出拡大したわりに失業率が10%くらいからちっとも下がらなかったことで選挙に負けそうになったため、87年の選挙前に大規模な景気対策、失業対策を行ったため(→これで一応はマクロ経済の教科書通り、インフレ率が大幅に高くなったものの、失業率は急激に下がった)

最後の「3」の大規模財政出動をやったので、サッチャーさんも小さな政府を理想として掲げたものの、いざというときは大きな政府の振る舞いもするリアリストだったと言えます。ただ、その「やや遅きに失した感のある財政出動」によっては、残念ながらスコットランド人の恨みは解消できなかったようですね…。
 と書いていて心理学的なことを書くのを忘れていることに気づきました。怒りや恐怖の記憶は消えにくい(基本的に死ぬまで消えない)という脳の仕組み(危険回避のための生理学的な機構)がこのスコットランド独立問題にも見受けられるようです。

2014/09/10 22:15 | 廣宮孝信 ひろみやよしのぶ #- URL [ 編集 ]
1414:回答ありがとうございます。

らえもん様、廣宮様、回答ありがとうございます。

サッチャーは「鉄の女」というより実は「コンニャクの女」wwwと言える柔軟性を持っていたのですね。

お二方のコメントを読ませて頂きました。
財政出動(政府支出)して、民間(人)にお金がまわるにはその内容(効果性)も問われる。
財政出動には、その支出内容の効果性も考慮しなければならない。
この解釈は宜しいでしょうか?

くらえもん様の『政府支出が増えるけど小さい政府っていうのはあり得ますよ。
民営化とか規制緩和なんかが小さな政府の特徴ですね 』
が解らなかったのですが、

「民営化・規制緩和=公的・政府かまかなっていた事業を市場に任せる。
結果として、政府支出が減ってくる」
ので、民営化・規制緩和は政府支出が減って小さい政府化してしまう…
と思っているのですが、何かを勘違いしているのか?
誤りを正して頂ければ有難いです。



2014/09/11 20:08 | YUUYA #- URL [ 編集 ]
1415:>YUUYAさん

新自由主義における政府の役割は極端な場合、夜警国家でいいということが言われます。

そこで例えば政府の支出が軍事費のみで100兆円のケースを考えると、教育も医療も福祉もインフラ整備もその他公共サービスも諸々やって政府支出50兆円のケースと比べると前者の方が政府支出の額は大きいですけれども小さな政府ということになります。

あとはベーシックインカムなどの直接給付なんかも新自由主義者は許容しますね。要は政府がお金を出すことを嫌うのではなく、政府が仕事をすることを嫌うという感じの考え方なんだろうと思っています。

2014/09/11 23:25 | くらえもん #- URL [ 編集 ]
1416:Re: 回答ありがとうございます。

YUUYAさん、おはようございます。

>「民営化・規制緩和=公的・政府かまかなっていた事業を市場に任せる。結果として、政府支出が減ってくる」ので、民営化・規制緩和は政府支出が減って小さい政府化してしまう…と思っているのですが、何かを勘違いしているのか? 誤りを正して頂ければ有難いです。

私からも補足させて頂きます。というか、前回のコメントで書くのを失念しておりましたが、昔の「国債を刷れ」(オリジナルのほう)の199ページに少し説明してありましたので引用してみます:


・支出は毎年増額だったので、雇用が減っていなくてもおかしくないはずなのである。しかし、例えば、軍備増強は核兵器の拡充が中心で労働集約型ではなく資本集約型の投資であったため、雇用を直接増やすようなカネの使い方ではなかった。
・その一方で、多くの雇用を抱える国営企業(鉄鋼、自動車、鉄道等)は補助金削減や民営化で、リストラの嵐であった。


※なお、この部分の内容は故・森嶋通夫氏の著書「サッチャー時代のイギリス」(岩波新書)を参考にしています。

2014/09/12 09:59 | 廣宮孝信 ひろみやよしのぶ #- URL [ 編集 ]
1417:Re: >YUUYAさん

くらえもんさん

> 要は政府がお金を出すことを嫌うのではなく、政府が仕事をすることを嫌うという感じの考え方なんだろうと思っています。

なるほど。この言い方は面白いですね!

それから言いそびれていましたが、3度にもわたってくらえもんさんのブログで拙著を紹介して下さり、ありがとうございました!
深謝m(_ _)m

2014/09/12 10:00 | 廣宮孝信 ひろみやよしのぶ #- URL [ 編集 ]
1418:ありがとうございました!

くらえもんさん、廣宮さん、ご回答ありがとうございました。

くらえもんさん、今度はわかりました。
具体例をあげて下さりありがとうございました。

廣宮さん、デビュー著作ですね。
財政出動は量も問われるが内容も大事である…
「労働集約型ではなく資本集約型の投資であったため、
雇用を直接増やすようなカネの使い方ではなかった」

新自由主義政策政権としてチリのピノチェット政権や
新著で書かれていたドルペックでインフレを抑制した
アルゼンチンのカルロス・メネム政権がありますね。
(本当に新自由主義政策を押し進めていたのか?から調べければなりませんが)

ピノチェット政権下の経済効果は、情報(経済データ)を信じて良いのか?
の疑問がありますが、メネム政権での経済効果は調べる価値がありそうですね。
(再度、債務不履行に向かった理由も含めて)

「夜警国家」という言葉を見て、昔、耳にしたことのある
「アナキズム」を思い出しました。

2014/09/13 14:54 | YUUYA #- URL [ 編集 ]

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