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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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673:ギリシャ新財相は反グローバリゼーション、反新自由主義の経済学者:冷静で物腰柔らかな、ギリシャ左派期待の星

2015/07/07 (Tue) 12:23
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何ともギリシャにどっぷりつかってしまっている今日この頃であります。

表題のギリシャの新しい財務大臣、ツァカロトス氏――祖父のいとこが、左派勢力と戦って勝った政府軍側の指揮官の一人だったのに対し、本人曰く「これ以上左に行きようのないくらいの左派」で、反グローバリゼーション・反新自由主義の、イギリスで生まれ育った紳士的な経済学者――に関する興味深い話はあとにして、昨日のギリシャ危機関連の動きをまとめておきます:




※バロファキス前財相は、正確には「欧州の要人らが、ギリシャ人に恐怖を煽っている。恐怖を煽ることはテロだ」という趣旨のことを言っていました。で、ツァカロトス新財相はイギリス育ちの紳士という塩梅。なお、両者に共通するのは左派経済学者であるという点。







※↑元々は英エコノミスト誌の記事に掲載されていたもので、前回紹介した駐米フランス大使がリツイートしていたので私の目に留まったという代物。
よくよく考えれば、ギリシャの隣はトルコです。その隣はシリアです。ISの支配地域です。また、地中海の対岸にもIS系勢力が蟠踞するリビアが控えています。ギリシャが万一崩壊してめちゃくちゃになると、IS系勢力のシンパの人々が自由に行き来できるような、欧州とIS支配地域とをつなぐ格好の交通路になってしまいかねません。
冷静に考えれば、ギリシャをどうこうしてしまうのは、ドイツにとっても明らかに損失のほうが大きいように思われます。ギリシャはドイツと陸続きであって、ドイツとギリシャの間には、地中海もボスポラス海峡もないのです。

債務免除しない→ギリシャ経済がめちゃくちゃになって結局カネは返ってこない(きっとギリシャ側が踏み倒す)上に、安全保障上もめちゃくちゃ。
つまり、
カネ×
治安×

債務免除→カネはカネは返ってこないが、安全保障上は安定しやすい。
つまり、
カネ×
治安○

⇒ドイツ人も最終的には「債務免除のほうがマシ」となるのが自然ではないかと思う今日この頃です。







※個人的には、シュワちゃんが知事だったときのカリフォルニアで発行したというIOU(I owe you。借用証書。日本で言えば、日銀券も日銀が発行しているIOUですが、イメージとしては幕府発行の小判に対する各藩独自発行の藩札という具合でしょうか)が、電子的に発行されていた(らしい)という点でした。電子マネーてなわけですね。
企業で経理に関わっている方なら、手形取引とか買掛、売掛による取引のイメージのほうがしっくり来るかも知れません。企業は、取引先との取引の際、いきなり現金払いするのではなく、手形や買掛でひとまず「支払う」ということはよくあることです(現金・預金は後から清算)。
でも、これをやってしまうとユーロから抜けるつもりか、と誤解されかねないので、チプラス首相は採用しないということなんでしょうかね。









※個人的には、チプラスさんがメルケルさんに電話するよりも先にプーチンさんに電話していたということは、非常に重要なポイントだと思います。
借金取り(ドイツ)に電話する前に、弁護士(ロシア)に電話したみたいな印象。法定金利を超えている過払いなので、むしろ返金してもらえませんやろか、みたいな。







※チプラスさんの「国民投票は、あります!」の宣言後、債務免除(debt relief。私は全部免除になることはなく、一部免除だと思うので債務減免と訳しています)という用語が脚光を浴び、各国の要人の発言やIMFの報告書などにおいて、繰り返し出て来るようになりました。
さらには、前に書いたように、バロファキス前財相が「ギリシャが自らの意志に反して強制的にユーロから脱退しなくてもよいという命令を欧州司法裁判所に出してもらうことを考えている」とテレグラフ紙に言った後、それに呼応するかのようにドイツのショイブレ財相が「ギリシャは“NO”でもユーロ脱退しないことが可能」と発言しています。そして、世論調査ではギリシャ人は圧倒的多数でユーロ離脱に反対です。つまり、法理論的にギリシャのユーロ離脱はいまのところあり得ない、ということが明確になっているわけです。
この2点は、ギリシャにとって、とてつもない前進と言えます。そして今般、国民投票にすら反対し、債権団の緊縮案「YES」キャンペーンをしていた主要3野党も、チプラス首相に協力を約束するという運びになっているわけです。





さて、ギリシャ左派期待の星、ツァカロトス新財相が何ものか、という話をガーディアンの記事から拾っていきましょう:


Euclid Tsakalotos: Greece's secret weapon in credit negotiations
ユークリッド・ツァカロトス:債権団との交渉における、ギリシャの秘密兵器

http://www.theguardian.com/world/2015/jun/18/euclid-tsakalotos-greeces-secret-weapon-in-credit-negotiations
The Guardian, Thursday 18 June 2015

Oxford-educated economist is well qualified as the point man in negotiations between Athens and international creditors
オックスフォードで教育を受けた経済学者は、ギリシャと国際債権団との交渉担当者としてうってつけ



※以下、↑この記事からいくつかの文章を抜き出して紹介します。


Phlegmatic, professorial, mild-mannered, Tsakalotos has spent the best part of 30 years in the ivory towers of Britain and Greece “engaging critically” with neoclassical economic thinking.
冷静な、学者らしい、物腰柔らかなツァカロトスは、英国やギリシャの象牙の塔で30年を過ごし、新古典派経済学の思想に対して批判的に取り組んできた。

“The fact that he also sounds like an aristocrat helps too,” said an insider in the Syriza party. “He speaks their language better than they do. At times it’s been quite amusing to watch.”
シリザの内部関係者は「事実、彼は特権階級からも助けてもらえそうな響きがある彼が貴族のような話し方をすることも、役に立つだろう。彼は、彼らの言葉を、彼ら以上にうまく話せる。たまに、そのような様子を見ることがあったが、愉快だった。」

“My grandfather’s cousin was general Thrasyvoulos Tsakalotos who led the other side, the wrong side, in the Greek civil war,” he said of the bloody conflict that pitted communists against rightists between 1946-49. “He expressed the fear that I might end up as a liberal, certainly not anything further to the left.”
「私の祖父のいとこはThrasyvoulos Tsakalotosで、彼は、ギリシャの内戦であちら側、間違った側を率いていた」と、彼は共産主義者と右派(国軍)との間に起きた、1946-49年の流血の衝突のことを話した。「彼は、私がリベラルになってしまうことを恐れていたが、確かに私はこれ以上左に行きようがないくらいの左派になった」

※新財相の祖父のいとこThrasyvoulos Tsakalotosはギリシャ軍の陸軍中将。内戦では、ナチスの占領軍に抵抗して戦い抜いた経歴をもつ左派武装勢力を、米英の支援を受けた国軍が打ち負かしたのですが、新財相のご親戚は、国軍で陸軍2個軍団を率いて、その左派勢力を打ち負かしたというわけです。そして、それにも関わらず、ご本人はガチ左翼になった、ということ。


新財相がなぜ、そこまで左派にシンパシーを感じるかというのは、以下のようなことのようです:

What goaded him more than anything else was the treatment of the Greek left – who had led the resistance movement against Nazi occupation – after the second world war.
他の何よりも彼を突き動かしたのは、ナチスによる占領への抵抗運動を主導したギリシャ左派に対する、第二次大戦後の扱いであった。

“Greeks have had a lot to resist, civil war, dictatorship, authoritarianism,” he said.
「ギリシャ人は内戦、独裁、権威主義など多くのことに抵抗してきた」と彼は言った。

“But perhaps the most terrible thing was the unfairness with which the left was treated in the postwar period. We were the only nation where people who had participated in what had been a very important resistance movement were treated like pariahs while those who had collaborated with the Germans had it good. It was just so wrong.”
「しかし、恐らくもっともひどいことは、戦後期における左派の扱われ方の不公平さだ。我々は、最も重要な抵抗運動に参加した人々が社会ののけ者のように扱われている唯一の国だ。その一方で、ドイツに協力してきた人々が良い思いをして来た。これは単純に、あまりにも間違っている。」

※「ドイツに協力してきた人々が良い思いをして来た」という新財相の発言に関して。コメント欄でギリシャ在住の方から教わったのですが、ギリシャの公益事業は大部分がドイツ資本なのだとか。ドイツに協力してきた人々というのはそういう含みなのかも知れません。一方で、戦時中にドイツに抵抗した人々がまったく報われていない。それが新財相が左派に傾倒した背景だ、ということのようです。
「ギリシャの公益事業は大部分がドイツ資本」とすると、ドイツはやはりギリシャをつぶせないでしょうね。ギリシャ人が怒って軍事政権とかになり、独裁者にやさしい(?)中国やロシアの支持を背景にドイツ資本の公益事業が独裁政権に接収されてしまうリスクもあるわけですから…。


When he moved to Greece, with his Scottish wife in the early 1990s, he signed up with Synaspismos, the party that would become the central plank of Syriza.
1990年代、彼がスコットランド人の夫人とギリシャに移り住んだとき、彼はSynaspismos、後のシリザの中心をなすことになる政党、に入党した。

The anti-globalisation movement convinced him that there was a large segment of society that felt it was not expressed by political elites – one of Syriza’s many mantras.
反グローバリゼーション運動について政治的エリートが表現することがない、と社会の大部分の人々が感じているということを、反グローバリゼーション運動は彼に納得させている。これは、シリザの多くの「教義」のうちの一つだ。

Like many on the Greek left, he believes Athens’ anti-austerity government speaks for the growing numbers across Europe who, subjected to the brutal vagaries of the market, feel excluded from decision-making.
多くのギリシャ左派と同様、彼はアテネの反緊縮財政の政府は、市場の残酷な気まぐれに従って、意思決定から疎外されていると感じている人々が増えつつある欧州と対話するのだと信じている。





政権与党シリザはユーロに留まることを公約しています。ユーロはある意味グローバリゼーションと言えますが、シリザ、そしてシリザに属する新財相の意図は、市場主義、新自由主義において自分たちの考えを表明できていない反緊縮・反グローバリゼーション派の意見を、EUで出来る限り広め、そしてそのような政策をEUで採択させてやろう、という腹積もりのようです。




追記:
ここから→


→ここまで




つまり、「超巨大企業群VS一般諸国民」という構図の、一般諸国民側に立っているというのが、いまのギリシャ政権の立場ということのようです。

この「超巨大企業群VS一般諸国民」という構図、どこかで見たような、見ていないような…



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コメント

1552:

凄い単純な疑問なんですが、欧州の右派と左派ってどういう基準で決まるんでしょうか??日本とはまた違うんでしょうか?

グローバル化や緊縮財政を進めると右派になっちゃうんですか?

2015/07/08 16:08 | 田中リンクス #- URL [ 編集 ]
1555:Re: タイトルなし

田中リンクスさん

> 凄い単純な疑問なんですが、欧州の右派と左派ってどういう基準で決まるんでしょうか??日本とはまた違うんでしょうか?
>
> グローバル化や緊縮財政を進めると右派になっちゃうんですか?

Wikipediaの「右翼・左翼」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%A6%E7%BF%BC%E3%83%BB%E5%8F%B3%E7%BF%BC

が参考になると思います。

個人的な補足を加えておきますと、概ね
右翼:小さな政府、資本主義万歳!
左翼:大きな政府、社会主義万歳!
になるようですが、極右になると軍事政権化しますので、必ずしも「右=小さな政府」ではない、とは思います。

 また、極右になると、排外主義的とかそんな感じになってくるのではないでしょうか。ギリシャの場合、黄金の夜明けは「ネオナチ」で「極右」と言われます。他の国でも排外主義的なネオナチは「極右」と呼ばれます。
 なお、そのような思想は、善悪良否は脇に置いて、それは世の中が不安定化すれば、自然と出て来やすくなる傾向だと思います。例えば、人間に限らず、生物のもつ免疫機構は、ウィルスなど異質なものを排除することで生物個体全体の安全を守ります。これは、生物学的に備わっている、自動的に発動される機能です。
 そして、ストレスが高じれば、このような自動的に備わっている機能が発動しやすくなると考えられます。ゆえに、世の中が不穏になると、「異質なものを排除する」ことで安全を確保しようとする排外主義的な思想が強く現れやすくなると考えられます。これが保守主義の元型かと思います。
 そして、ある生物個体の集団は、危険な状態になれば、異質なものを排除しようとする性質を発動しやすくなると思われますが、一方で、団結して外敵に当たることで集団全体の安全を守ろうとします。ミツバチは巣が攻撃されそうになれば命がけで「敵」を攻撃しますし、オオカミですらそのような行動を取るそうです。このように団結しようとする性質は、労働組合とか団結を重視する左派的思想の元型かと思います。

 とは言え、右と左という区別は必ずしも明確にならない場合もあるでしょう。どこの国でもたいていの場合、極右と極左は反グローバリゼーション、反新自由主義の傾向を示しているというのはその一例です。

 また、欧米の場合と日本の場合の左派、右派の区別においての決定的な違いは、軍事に対する態度でしょう。欧米では右派も左派も戦争します。イギリスの労働党政権も保守政権も戦争しています(例:労働党→イラク戦争、保守党→フォークランド紛争)。それは、アメリカも同様。そして、ギリシャの場合、左派と右派で内戦していたぐらいです。中国もそうでしたね(国民党側を右派とすれば、ですが)。日本だけ左派は反戦、右派は国防重視という状態になっています。それが日本の世界と異なる特徴と言えそうです。

2015/07/08 18:42 | 廣宮孝信 ひろみやよしのぶ #- URL [ 編集 ]
1556:

よく理解出来ました!ありがとうごさいます!

2015/07/09 02:46 | 田中リンクス #- URL [ 編集 ]

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