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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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689:資本主義の権化というべき、代表的超巨大金融機関、ゴールドマンサックスが資本主義に疑義

2016/02/04 (Thu) 16:07
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当面、ツイッターのみ更新し、ブログ更新はどうしてもツイッターでは表現しきれない重要なニュースがあったときだけ、というようにする方針です。

※私のツイッターは、当ブログのPC版の左上に表示しているツイッター窓で見て頂くか、「twitterでフォローして下さい」ボタンを押してツイッターを開いてみて下さい。







ijigen-hyoushi.png


『2016年、異次元大恐慌が始まる』
飛鳥新社 刊


 2月4日 発売予定
※「配本2月4日」ということで、明日5日には店頭に並ぶのではないかと思います



ちなみに、私自身が考えていたタイトルとオビの原案はというと、

タイトル 原案:『世界大恐慌2.0 ――世界と日本を激変させる、歴史的大波涛』

オビ文言 原案:「資本主義でも、共産主義でも、民主主義でもない、異次元な新時代の幕開け」


というような、もう少し穏当(?)なものでありました。少なくとも「大恐慌=この世の終わり」ではありません!


「世界大恐慌2.0」というのは、次に起こりそうなのは「1929年世界大恐慌のバージョンアップしたもの」になりそう、という意味合いです。
→なぜそうなるかというのは、経済的なカネ勘定の問題よりは、政治的な権力構造の問題ではなかろうか、という仮説になります。


目次項目の一覧はこちら





今回は、↑の新著で提示しています、

資本主義でも、共産主義でも、民主主義でも

 ない、異次元な新時代の幕開け」



に関連して、ブルームバーグ(英語)で興味深い記事があったので、そのご紹介です。



※なぜか、日本語版ではまだ、ないので、一応、大雑把に全訳しておきます。





Goldman Sachs Says It May Be Forced to Fundamentally Question How Capitalism Is Working
ゴールドマンサックスは、資本主義がいかに機能するかについて、根源的な疑義を持たざるを得なくなるかもしれない、と言っている

http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-02-03/goldman-sachs-says-it-may-be-forced-to-fundamentally-question-how-capitalism-is-working

The profit margins debate could lead to an unsettling conclusion.
利益率についての議論は、落ち着きどころのない結論となりそうだ

February 3, 2016
Joe Weisenthal, Bloomberg


One of the most heated debates among investors is the question of whether corporate profit margins can maintain their elevated level, or whether they will inevitably revert to mean.
投資家の間で、もっとも熱している議論のひとつは、企業の利益率がその高い水準を維持できるかどうか、あるいは、それが平均的水準に回帰することが避けられないかどうか、についてのものだ。

Here's a quick look at S&P 500-stock index profit margins, for example, going back more than 25 years. They remain high by historical standards.
例として、過去25年超におけるS&P500株式指数の利益率を示す(記事本体のグラフ参照)。利益率は、これまでの基準からすれば、高いままである。

A new note from Goldman Sachs Group Inc. analysts led by Sumana Manohar looks at the bull and bear arguments for the profit margins debate.
スマナ・マノハールに率いられたゴールドマンサックスのアナリスト集団が公表した新しいノートには、利益率に関する強気と弱気の議論が見受けられる。

Manohar argued that profit margins have expanded, thanks to four key trends: strong commodities prices, emerging market cost arbitrage (companies making things more cheaply in emerging markets), demand growth from emerging markets, and improved corporate efficiency driven by the use of new technology. Continuing one of its major analytical themes of recent months, Goldman also noted that the market has rewarded companies that have undertaken mergers and share buybacks, as opposed to companies that have invested internally, further bolstering margins.
マノハールは、利益率は4つの主たるトレンドによって拡大してきたと主張する:
・強いコモディティー(商品・原材料)価格
・新興市場におけるコスト裁量取引(企業がモノをより安価な新興市場で製造)
・新興市場からの需要拡大
・新技術の利用による企業効率の改善

ゴールドマンサックスは、最近数か月の主要な分析テーマの一つを継続してきたが、市場から儲けを得て利益率を増強したのは、内部で投資をしていた企業ではなく、合併や自社株買いをしていた企業であった。
(廣宮注:恐らく、まじめに設備増強などの実物投資をしていた企業があまり儲かっておらず、株価がリーマンショック後において長期的上昇を始める前の時期に合併や自社株買いをしていた企業だけが、株価上昇の恩恵を受けている、というような意味と思われます)


So will profit margins inevitably roll over?
となれば、利益率が上昇から反転することは、避けられないのだろうか?

Goldman went through both sides of the argument. On the bull side, the bank said that ongoing consolidation in industries, cost deflation, and tighter purse strings help keep a floor under margins. Ultimately though, it found that the above trends, coupled with weak demand and general industrial overcapacity, mean that margins are likely to come down.
ゴールドマンサックスは両方の議論を展開した。
ひとつは、強気側である。ゴールドマンサックスは、継続的な産業の統合、コスト下落、財布のひもの引き締めが、利益率の底固めを助ける、としている。しかし最終的には、需要の弱さと全般的な産業の過剰生産能力を伴って、利益率が落ち込みそうであることを見出している。

But what if margins stay elevated? That too is possible, and its implications could be unsettling.
しかし、もし利益率が高い状態を続けたら? それもまたあり得るが、それが意味するところのものは、落ち着きどころのないものとなり得る。

Goldman wrote: "We are always wary of guiding for mean reversion. But, if we are wrong and high margins manage to endure for the next few years (particularly when global demand growth is below trend), there are broader questions to be asked about the efficacy of capitalism."
ゴールドマンサックスは、「我々は常に平均への回帰について警戒している。しかし、もし我々が間違っていて、高い利益率が(特に、世界的需要の伸びがトレンドを下回る中で)今後2、3年続くなら、そこには、資本主義の有効性に関する広範囲の疑義が生じることになる。

In other words, profit margins should naturally mean-revert and oscillate. The existence of fat margins should encourage new competitors and pricing cycles that cause those margins to erode; conversely, at the bottom of the cycle, low margins should lead to weaker players exiting the business and giving stronger companies more breathing space. If that cycle doesn't continue, something strange is taking place.
言い換えれば、利益率は自然に平均に回帰すべきであり、(上振れしたり下振れしたりという形で)振動すべきものである。高い利益率の存在は、新規の市場参加者の参入を促し、価格のサイクルがその利益率を侵食するはずである。逆に、価格サイクルが底にあるときは、低い利益率によって弱い市場参加者が退場させられ、強い企業により多くの生息余地が与えられなければならない。もしそのサイクルが継続しないのであれば、なにか奇妙なことが起こっている、ということになる。
(廣宮注:コモディティー価格が大幅に下落し、世界的に需要が減退し、モノの価格が下落しているのに、利益率が高いままというのは訳の分からん現象が起きている。というよりは、上のほうに書いてあったように、需要減退の中で、企業がモノを作って儲けるということではなく、合併や自社株買いなどの金融取引で儲けているという状況がなぜか延々と続いている、という訳が分からん現象が起きている。これは、資本主義の原理が働いていないということで、おかしなことだ。ということですかね)

Needless to say, it's not every day you see a major investment bank say it might have to start asking broader questions about capitalism itself.
言うまでもないが、資本主義そのものに広範囲の疑問を投げかけなければならない、などと大手投資銀行が言い始めるようなことは、毎日のように起きることではない。


-----



 ゴールドマンサックスという、

 資本主義の権化のような巨大投資銀行が

 資本主義に疑義を呈するとは驚いた!


 というか、

 金融屋が、ほかの業種の企業に

 『お前ら金融じゃなく、モノ作りで儲けろや!』

 と述べている(ように見える)ことについても、

 広範囲における疑義を呈するかも


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