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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
 お問い合わせは当ブログのメールフォーム(下の方にあります)やコメント欄(内緒設定もご利用ください)や、ツイッターのダイレクトメッセージをご利用ください。

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691:トランプとサンダースの“政治革命”:共通点は「TPP反対」「イラク戦争は間違い」「国民皆保険の再整備」「ウォール街に厳しい」。相違点は不法入国者の扱い、銃規制、それに「ユダヤ人とお友達」か「本人がユダヤ人」か

2016/02/10 (Wed) 18:29
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当面、ツイッターのみ更新し、ブログ更新はどうしてもツイッターでは表現しきれない重要なニュースがあったときだけ、というようにする方針です。

※私のツイッターは、当ブログのPC版の左上に表示しているツイッター窓で見て頂くか、「twitterでフォローして下さい」ボタンを押してツイッターを開いてみて下さい。







ijigen-hyoushi.png


『2016年、異次元大恐慌が始まる』
飛鳥新社 刊


 好評発売中


ちなみに、私自身が考えていたタイトルとオビの原案はというと、

タイトル 原案:『世界大恐慌2.0 ――世界と日本を激変させる、歴史的大波涛』

オビ文言 原案:「資本主義でも、共産主義でも、民主主義でもない、異次元な新時代の幕開け」


というような、もう少し穏当(?)なものでありました。少なくとも「大恐慌=この世の終わり」ではありません!


「世界大恐慌2.0」というのは、次に起こりそうなのは「1929年世界大恐慌のバージョンアップしたもの」になりそう、という意味合いです。
→なぜそうなるかというのは、経済的なカネ勘定の問題よりは、政治的な権力構造の問題ではなかろうか、という仮説になります。


目次項目の一覧はこちら





さて、本題です:

ニューハンプシャー州の予備選挙、

民主党はサンダース氏、

共和党はトランプ氏が首位

となりました。


詳細はガーディアンでどうぞ。



まず、トランプ氏の「国家主権強化」姿勢について。

マスメディアの報道でほとんど取り上げられない、トランプ氏の移民改革に関する政策集の冒頭で、重要なことが書かれています:

1. A nation without borders is not a nation. There must be a wall across the southern border.
1.国境のない国は、国ではない。南国境(メキシコとの国境)には壁が必要である。

2. A nation without laws is not a nation. Laws passed in accordance with our Constitutional system of government must be enforced.
2.法律の無い国は、国ではない。憲法に合致して成立している法律は、政府が必ず適用しなければならない。

3. A nation that does not serve its own citizens is not a nation. Any immigration plan must improve jobs, wages and security for all Americans.
3.自国民に奉仕しない国は、国ではない。いかなる移民計画も、前米国民にとって、雇用、賃金、安全保障が改善されるものでなければならない。


国境に壁が本当に必要かどうかは別にして、上記の太字部分に、私は非常に共感を覚えます。

1.国境のない国は、国ではない。
2.法律の無い国は、国ではない。
3.自国民に奉仕しない国は、国ではない。


↑これは、非常に当たり前のことを言っているように感じるのは、私だけでしょうか。

トランプ氏の発言は、ときに過激になりがちですが、上記の方針から外れることはないように思われます(私が気づかないところでは、あるのかも知れませんが!)。

ちなみに、「国境に壁」という件につては、ハンガリーが「刃付き鉄条網フェンス」設置という形で、先に進んでいます:








さて、次にトランプさんとサンダースさんの共通点について


◎TPP反対


トランプ氏:TPPはひどい取引





サンダース氏:私はNAFTAもTPPも、常に強く反対してきた



サンダース氏:(TPP大筋合意で)ウォール街やほかの大企業がまた勝った。私は可能な限り全てのことをして、TPPを打倒する。




◎国民皆保険の再整備

トランプ氏:
In his 2000 book, The America We Deserve, Trump wrote, "We must have universal health care."
2000年に出版した彼の著書、The America We Deserveにおいて、「我々は国民皆保険を持つ必要がある」と述べている。

He suggested that this initiative be modeled after the Federal Employees Health Benefits Program, saying, "Our objective [should be] to make reforms for the moment and, longer term, to find an equivalent of the single-payer plan that is affordable, well-administered, and provides freedom of choice. Possible? The good news is, yes. There is already a system in place-the Federal Employees Health Benefits Program-that can act as a guide for all healthcare reform. It operates through a centralized agency that offers considerable range of choice. While this is a government program, it is also very much market-based."
彼は、この新たな取り組みは、連邦職員健康保険制度をモデルにする、として、「我々の改革は、当面、そして長期的に、一つの公的機関による保険制度( the single-payer plan )と等価のもので、誰の手にも届く、よく管理された、選択の自由を提供するものを目指すべきだ。 可能か? 可能である。既に実施されている連邦職員保険制度がある。この制度は全ての健康保険改革の指針となり得る。この制度では、集中型の機関において、かなりの範囲の選択肢を提供している。これは政府の制度である一方、かなりの度合いで市場原理に基づいている。」


サンダース氏:
At the second Democratic primary debate, on November 14, 2015, Sanders, when asked about the Affordable Care Act, said "I believe we've got to go further. I want to end the international embarrassment of the United States of America being the only major country on earth that doesn't guarantee health care to all people as a right, not a privilege. ..."
2015年11月14日、2回目の民主党予備選討論会で、皆保険制について「私はもっと進むべきと信じる。私は地球上の主要国で米国だけが人々の特権でなく、権利としての健康保険を保証していないという国際的に恥ずかしい状態を終わらせたいと思っている」。

(保険制度に関する両候補主張の出典:Ballotpedia



◎「イラク戦争は間違い」と主張












◎ウォール街に厳しい

トランプ氏:



サンダース氏:
サンダース氏については言うまでもないという気もしますが、彼は↓こんな発言も






次に、両氏の相違点:

◎不法入国者に対する態度

トランプ氏:厳しい
“I have a very hardline position, we have a country or we don't have a country. People that have come into our country illegally, they have to go. They have to come back into through a legal process. I want a strong border. I do want a wall. Walls do work, you just have to speak to the folks in Israel. Walls work if they're properly constructed. I know how to build, believe me, I know how to build. ... People can come into the country, we welcome people to come but they have to come in legally.”
「私はかなり強硬な立場である。我々は国を持つのか、それとも持たないのか、ということだ。不法に我々の国に入った人々は去らなければならない。彼らは、法に則った過程で戻って来なければならない。私は強固な国境を望む。私は壁を強く欲する。壁は役に立つ。イスラエル人に聞けばわかる。壁は、適切に建設すれば機能する。私はどう建設すればよいか知っている。…人々はこの国に来ることができる。我々は人々を歓迎するが、彼らは法に則って来なければならない。」


このトランプ氏の不法移民に対する強硬な姿勢に共感しているのが、長年、不法移民に厳しい姿勢で知られるアリゾナ州の名物保安官です:







サンダース氏:
一方、ユダヤ系のサンダース氏はやはり、移民全般に寛容です

Bernie Sanders released a statement on January 19, 2016, applauding the U.S. Supreme Court for deciding to review the constitutionality of President Obama’s executive actions on immigration. “ ... Clearly the best form of action is for Congress to pass comprehensive immigration reform to put undocumented people on a path toward citizenship. But if Congress fails to act, as president I would uphold and expand the president’s action,” Sanders said.
バーニー・サンダースは、オバマ大統領の移民に対する行動(一部不法移民の強制送還)につき、最高裁が憲法に基づく見直しを行う決定をしたことを称賛し、2016年1月19日に声明を発表し、「…明らかに、最善の行動は、連邦議会が包括的な移民改革を成立させ、不法滞在者に市民権への道を与えることである。しかし、もし議会がそれに失敗したなら、大統領として私は更なる行動を展開する」、と述べた。

(両氏の移民問題の主張の出典:Ballotpedia )



◎銃保有

トランプ氏:推進

合衆国憲法修正第2条で保障された銃を持つ権利を守り、再び偉大なアメリカを!

購入時のバックグラウンド・チェック(身元調査)など不要!
犯罪者はそんなチェックを受けるほどアホじゃない。彼らは友人や家族を通じて買うか、盗み取る。

運転免許同様、州別ではなく全国共通の銃携行ライセンスを!
正当防衛の権利は、自宅にいるときにだけあるのではない。だから私は、他の数千万のアメリカ人と同じく、銃を隠して携行する許可を持っている。州別の許可制では、この許可は特権になってしまう。自動車の運転免許と同じく、全50州で共通にすべきだ!

(トランプ氏のウェブサイト参照)


そんなトランプ氏なので、↓学生に「銃を持て!」と呼びかけたリバティ大学の学長、ファルウェルさんが彼を支持しています:








ちなみに、ファルウェルさんは、こんな人:







「銃を持て!奴らイスラム過激派が来やがったら、返り討ちにしてやるぜ!」という感じです。



サンダース氏:規制強化

We have to try to strengthen the instant background checks. Our goal as a nation…is to make sure that guns do not fall into the hands of people who should not have them. People who have criminal backgrounds, who are mentally ill. The federal government does have a very important role.
我々は身元調査の強化を試みるべきだ。我々の国としての目標は、確実に、犯罪歴のある人々や、精神疾患のある人々など、銃を持つべきでない人々の手に銃が渡らないようにすることだ。連邦政府は、極めて重要な役割を持っている。

(出典:Breitbart, "Bernie Sanders: Gun Control The Job of the Federal Government", 24 Jan 2016



◎「ユダヤ人とお友達」か「本人がユダヤ人」か

トランプ氏:今回の共和・民主両党の候補者のなかで、唯一、日常的にユダヤ人と接しており、また、孫にユダヤ教徒がいる、とロイター記事:





が、トランプ氏は、「イスラム教徒入国禁止」発言で、イスラエルから猛反発を受けます:
















その一方、トランプ氏はロシアのプーチン大統領から絶賛されています:







イスラエルに反対され、ロシアに支持されるトランプ氏…




サンダース氏:本人がユダヤ人
次に、サンダース氏は、実はユダヤ人そのものです





ユダヤ人で、恐らく、ユダヤ教徒のサンダース氏ですが、興味深いことにカトリック法王の発言をよく引用しています:








私の新著『異次元大恐慌』では、ローマ・カトリックと東方正教を、ローマ帝国からの流れと見て、国際情勢分析の主軸に据えました。
本当は、イスラエル/ユダヤ軸もあったほうが良いと思うので、これはまた近いうちに当ブログで補足しておきたいと思います。




両氏の人気:背景は政治不信

共和党の元下院議員(ニューヨーク選出)が、トランプ氏とサンダース氏の人気の高まりにつき、次のようなことを言っています:












「トランプ大統領」は日本にとって…

「メキシコ国境に壁」発言でヒスパニック票を取れそうにないトランプ氏にとっては、現状ではまだ、本選で民主党候補(サンダース氏であれ、クリントン氏であれ)に勝てるかどうかかなり、微妙です。各社調査で現状、トランプ氏はサンダース氏にもクリントン氏にも負けてます。もちろん、それもトランプ氏が共和党候補になった場合のことですが。

しかし今後、本選までに暴落・大恐慌があれば、昨年12月にバブル崩壊を「予言」しているトランプ氏が有利です:








但し、トランプ氏が大統領となった場合、日本にとっては厳しい面もあることを覚悟しておいたほうが良いでしょう:










 トランプ氏が大統領となれば、日本にとって厳しい面もある。
 しかし、それは彼が言っているような
 1.国境のない国は、国ではない。
 2.法律の無い国は、国ではない。
 3.自国民に奉仕しない国は、国ではない。
 という国家主権強化を日本が推進する好機ともなり得る、か?


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