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廣宮孝信 ひろみやよしのぶ

Author:廣宮孝信 ひろみやよしのぶ
工学修士(大阪大学)、都市情報学博士(名城大学)。
2009年、著書「国債を刷れ!」で「政府のみならず民間を合わせた国全体の連結貸借対照表(国家のバランスシート)」を世に送り出した経済評論家、"国家破綻セラピスト"です。
「アイスランドは財政黒字なのに破綻!」、「日本とドイツは『破綻』後50年で世界で最も繁栄した」--財政赤字や政府債務GDP比は、国家経済の本質的問題では全くありません!
モノは有限、カネは無限。国家・国民の永続的繁栄に必要なのは、国の借金を減らすとかそんなことでは全くなく、いかにモノを確保するか。モノを確保し続けるための技術投資こそがカギ。技術立国という言葉は伊達にあるわけではなく、カネとか国の借金はそのための手段、道具、方便に過ぎません。
このように「モノを中心に考える」ことで、国の借金に対する悲観的常識を根こそぎ打ち破り、将来への希望と展望を見出すための”物流中心主義”の経済観を展開しております。”技術立国・日本”が世界を救う!
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694:「アベノミクス・プラス(金融緩和+財政出動+構造改革)」が世界経済に必要。だが、「決定的な財政出動」は政治的に困難。よって、景気後退はほぼ確定:シティのブイター氏

2016/02/26 (Fri) 19:07
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当面、ツイッターのみ更新し、ブログ更新はどうしてもツイッターでは表現しきれない重要なニュースがあったときだけ、というようにする方針です。

※私のツイッターは、当ブログのPC版の左上に表示しているツイッター窓で見て頂くか、「twitterでフォローして下さい」ボタンを押してツイッターを開いてみて下さい。







ijigen-hyoushi.png


『2016年、異次元大恐慌が始まる』
飛鳥新社 刊


 好評発売中


ちなみに、私自身が考えていたタイトルとオビの原案はというと、

タイトル 原案:『世界大恐慌2.0 ――世界と日本を激変させる、歴史的大波涛』

オビ文言 原案:「資本主義でも、共産主義でも、民主主義でもない、異次元な新時代の幕開け」


というような、もう少し穏当(?)なものでありました。少なくとも「大恐慌=この世の終わり」ではありません!


「世界大恐慌2.0」というのは、次に起こりそうなのは「1929年世界大恐慌のバージョンアップしたもの」になりそう、という意味合いです。
→なぜそうなるかというのは、経済的なカネ勘定の問題よりは、政治的な権力構造の問題ではなかろうか、という仮説になります。


目次項目の一覧はこちら




さて、本題です:

ブルームバーグはよく興味深い記事を出すので、個人的には好きなメディアの一つです。

ただ、そのような興味深い記事が日本語訳されない、されても部分訳しかされないという点が非常に残念なところ。

(この1年かそこら、英語のメディアをできる限り読むようにしていますが、正直、骨が折れます^^;。が、英語で読まないと、なかなか接することの情報の、なんと多いことか!)

今回ご紹介する記事も、そのような類(たぐい)のものかも知れないので、大雑把ながら全訳してみます。

『異次元大恐慌』でも紹介しました、シティ・グループのブイター氏の見解に関する記事です。

ブイター氏は、英中銀(Bank of England)の金利決定委員会(英中銀内部の委員5人と外部委員4人の9人で構成)で外部委員を2年間(だったかな)務めた経歴の持ち主です。ブイター氏が以前、経済の安定に関して、民間債務を非常に気にかけた分析をしているのを読んだときから、私は個人的にかなり注目しています。


Citi: Here Comes a Global Recession
シティ:世界的景気後退がやってきた

http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-02-25/citi-here-comes-a-global-recession
by Julie Verhage, Bloomberg
February 25, 2016

Growth is likely to fall apart.
成長は崩壊しそうだ。


After a few years of reasonably calm markets and stable growth around the world, Citigroup Inc. says the chances of a global recession are already high and only going up.
世界における2、3年間の分別ある穏やかな市場と安定した成長を受け、シティ・グループは世界的景気後退の可能性はすでに高く、そして、その可能性は高まるばかり、と言っている。

"In our view, global growth is at a highly precarious point, after 2-3 years of relative calm," the team of economists led by Willem Buiter said in their note, which is likely to exacerbate concerns about the world's ability to withstand a pause in China's stunning economic growth.
「我々の意見では、世界の成長は2、3年の比較的穏やかな期間を経て、かなりおぼつかない地点にある」:ウィレム・ブイターによって率いられたエコノミスト集団は、彼らの書いたノートにおいて、驚異的な中国の経済成長の停滞に世界が耐えられないという懸念を強調しているようだ。


"The long-standing fragilities in the world economy relate to the structural and cyclical slowdowns in China and its unsustainable exchange rate regime, the excessive level of debt across many countries and sectors and ongoing regional and geopolitical uncertainty," the economists said. The economists have accordingly revised their forecast for growth this year in advanced economies, from a 2.4 percent in January 2015 to 1.6 percent currently, and warned that the 2016 figure "could well be lower."
「世界経済における長く続いている脆弱さは、構造的、循環的な中国の減速、並びにその不安定な為替相場体制、そして、多国間、他部門間にまたがる過剰な水準の債務、地政学的不確実性と関連している」と彼らはいう。彼らは、今年の先進経済における成長率を、2015年1月の予測2.4%から現行の1.6%に引き下げ、この2016年の成長率は「もっと低くなり得る」と警告している。

When they adjust for what they call "true Chinese growth," the Citi team finds that global growth might have been as low as 2 percent year-over-year in the final quarter of 2015. That is the lowest since the euro zone recession of 2012-13, and if growth remains at such depressed levels, it would qualify as a global recession according to their measures:
彼ら自身が「真の中国の成長率」と呼ぶような調整をした場合、世界全体の成長率は2015年の最後の四半期において既に2%を下回っているとシティは見積もっている。2012-13のユーロ圏の景気後退以来、最低の水準である。そして、もし成長率がこのようなこち込んだ水準を続けるなら、それは彼らの基準では世界的な景気後退と判定されることになる。


"The most recent deterioration in the global outlook is due to a moderate worsening in the prospects for the advanced economies (AE), a large increase in the uncertainty about the AE outlook (notably for the U.S.) and a tightening in financial conditions everywhere. Unlike most of the previous years, the most recent worsening in global growth prospects and global sentiment is therefore driven by the advanced economies rather than [emerging markets] ... Below-potential global growth will likely reinforce disinflationary momentum and global growth could fall to even one percent or lower, in the event of an even sharper AE downturn (including eg a U.S. recession).
「最新の世界経済の見通しの悪化は、先進経済の見通しの悪化、先進経済(特に、米国)の見通しの不確実性の大きな増大、そこかしこにおける金融状態の引き締まりに起因する。前年と異なり、最新の世界経済成長の見通しと世界的な市場心理の悪化は、(新興市場)よりもむしろ先進経済によって引き起こされている。…潜在成長率を下回る世界経済の成長率は、ディスインフレーション(=インフレ率の低下)のへの勢いを強化しそうであり、もし先進経済が鋭く落ち込むことが(例えば米国の景気後退入りなど)あった場合、世界経済の成長率は1%もしくはそれを下回ることすらありそうだ。

While a global recession may be increasingly probable, according to Citi, it's not necessarily unavoidable.
世界的な景気後退の確率が高まりそうであるが、シティによれば、これは必ずしも不可避ではない。

"To avoid a recession and to avoid a greater slowdown in potential output growth than is warranted because of worsening demographics, the world needs a global version of what we would call 'Abenomics plus,'" which in Citi's terms would be easy monetary policy coupled with fiscal stimulus and structural reform that would include "material deleveraging."
「悪化する人口動態を原因とする景気後退を避け、潜在的成長率の一層の減速を避けるには、世界は、我々が『アベノミクス・プラス』と呼ぶ経済政策――金融緩和政策に、財政刺激と、『実体的な債務縮小』を含む構造改革を組み合わせた経済政策――の世界バージョンを必要とする。

※deleveraging デレバレッジングとは、レバレッジの縮小、つまり、資産を売って債務を返済し、債務比率を低減して自己資本比率を高め、企業や個人のバランスシート(貸借対照表)の安全性を高めることです。ここでいう債務縮小は、政府の債務縮小ではなく、民間部門の債務縮小を指していると思われます。というのは、政府の財政出動(=財政赤字の拡大)が必要としているからです。
多くの危機、日本の1990年前後の株・土地バブルの崩壊やリーマンショックは、政府の借金ではなく、民間の借金が問題を起こしました。ゆえに、上記のdeleveraging デレバレッジングは、民間の債務縮小を指すと考えるのが妥当でしょう。


But, given their recession call, the team doesn't believe these policy measures will actually occur as fiscal stimulus faces high political hurdles.
しかし、財政刺激は政治的に高いハードルに直面するため、これらの政策手段(「アベノミクス・プラス)が実際に実行されるとは、彼らは信じていない。

"Even though we suspect that ongoing economic weakness and limited options for incremental monetary easing will probably reinforce the trend towards modest fiscal easing, we do not foresee a shift to decisive fiscal easing," they somberly conclude.
「進行中の経済的な弱さと、限られた漸進的な金融緩和のための選択肢が穏やかな財政緩和に向かうことを強制するかも知れないと、我々は考える。しかしながら我々は、決定的な財政緩和への転換があるとは予測していないと、彼らは陰鬱に文章を結んでいる。






このシティのブイター氏のチームによる、

現在、世界的な需要不足の状況にあり、世界的な財政出動が必要であるが、必要な財政出動が実施されることは政治的に難しいので、世界的な景気後退は避けられないだろう

という見方は、私の『異次元大恐慌』の見立てと同様のものになります。


ところで、今回取り上げたブルームバーグの記事には、なぜか、ロスチャイルド・グループのパオロ・スカロニ副社長が景気楽観論を語っている動画が付いています。悲観論の記事とバランスを取る意図なのかも知れません。

スカロニ氏は、「ガソリンが安くなって、皆のポケットには一人当たり1000ドルが残る(1年あたり1000ドル=12万円、か?)。それが消費に回ることの影響を、悲観論者は考慮していない」というようなことを話しています(というように聞こえたと思っていますが、それほどリスニングに自信はありません!)。

私が思うに、それはそれで確かに考えられるでしょう。しかし、民間部門、企業や個人が、受け取った金を全部使うか、全部貯金するか、半分だけ使って残りを貯金に回すか、それは定かではありません。
少なくとも最近の世界においては、世界中の政府の借金が増え続け、民間の貯蓄が増え続けています。そして、「国の借金がー!」というプロパガンダが、多くの国のメディアで年がら年中喧伝されています(「民間の貯蓄がー!」とはほとんど語られることはない)。
民間部門は、将来の先行きが不透明、さらに外貨建て借金かどうかとか、経常収支がどうかとか、対外純資産がどうかとかの区別なく、「国の借金がー!」のプロパガンダなどによって、政府の先行きにも不安を抱き、貯蓄をため込む傾向はますます強まります。

すると、ガソリンが安くなったからといって、それで節約できた分を、「宵越しの銭はもたねえぜ!」とばかり使うかというと、それは非常におぼつかないことだと言わざるを得ません。

また、ガソリン、原油が安くなった分、石油業界、産油国の収入が減り、彼らの投資支出、消費支出が減るのですから、ガソリンが安くなったことのプラスの影響とマイナスの影響はほぼ相殺されるように思われます。

よって、「ガソリンが安くなって、1000ドル浮いた」ことの効果は、あまり期待できない、と考えられます。


ちなみに、本日の上海におけるG20会合で、ドイツのショイブレ財務大臣が以下のように語ったとのこと。原油価格安に関しては、ロスチャイルドの副社長と同じご意見のようです:



ドイツはG20による財政刺激には反対、構造改革に注力を-財務相
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O350MA6JIJUP01.html
ブルームバーグ 2016/02/26

(ブルームバーグ):ドイツのショイブレ財務相は26日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がこの日上海で開幕するのに先立ち、ドイツとしてはG20によるいかなる財政刺激計画にも反対すると表明した。それよりも各国が構造改革に注力して成長率を高めるべきだと述べた。
ショイブレ氏はさらに、金融政策の余地も使い尽くされたと指摘。債務に依存して成長を押し上げる政策は経済の「ゾンビ化」につながるだけだと警告した。
同氏は上海でのコンファレンスで、「さらなる財政刺激策に関する議論は、目の前にある真の課題から注意をそらすだけだ」と説明。ドイツの政策当局としては「見通しへのリスクが現実化した場合の策として一部が主張しているG20の財政刺激パッケージには賛成しない」と述べた。
ショイブレ氏はまた、原油価格の下落が需要に「多大な」刺激を既に与えていると指摘。拡大的な財政政策は将来の危機の下地をつくる恐れがあると述べた。




というわけで、世界的な「アベノミクス・プラス」はこれだけでもなさそうです。

一応、中国がもっと財政出動します、金融緩和も、構造改革もやりますと、いわば「アベノミクス・プラス」実施を宣言(?)していますが…


中国には景気支援で金融政策面での余地がある-人民銀総裁
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O34V4U6TTDTF01.html
ブルームバーグ2016/02/26


周総裁は「引き続き進展を注視し、調整を適切に進める必要がある。下振れリスクの可能性に対処するため、中国にはまだ一定の金融政策の余地と複数の政策手段が残されている」と説明した上で、財政政策が一段と積極的になり、供給サイドの構造改革が引き続き焦点になるとも話した。





しかし、その積極財政も、世界全体の景気を押し上げることはなさそうです:


中国財政赤字の対GDP比、4%に上昇でも対応可能-中銀幹部ら
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O333K46JIJUS01.html
ブルームバーグ 2016/02/25

 (ブルームバーグ):中国政府が法人税減税を目指す中で、同国は財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を4%まで上昇させることができると、中国人民銀行(中央銀行)当局者が中国紙、経済日報のウェブサイトへの寄稿で指摘した。
人民銀調査統計局の盛松成局長らによると、政府債務は低水準で、経済成長は「比較的速い」上に国有資産を豊富に抱えており、中国にはより大きな国債増発能力がある。財政赤字が対GDP比4%に上昇したとしても、2025年末時点で債務の対GDP比は70%にまでに維持できるとしている。
国営の新華社通信が最近報じたところによれば、財政赤字の対GDP比は15年の2.3%から今年は上昇する可能性が高い。3月5日には全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕し、今年の経済計画や目標が審議、発表される見通し。




2015年の財政赤字GDP比2.3%から4%に上げられます、という程度です。

2015年の中国の名目GDPはIMFによると11.4兆ドル(1ドル=120円とすれば、1368兆円)と見積もられます。
GDP比4%まで上げられるということで、4-2.3=1.7%分、財政赤字を増やせると。

1368兆円×1.7%=23兆円

まあ、名目で仮に2016年のGDPがドル建てで6%増えるとしましょう(怪しいですが)。それでも、中国が増やせる財政赤字は24兆円に留まります。

世界全体の2015年の名目GDP(ドル)は73.5兆ドル(1ドル120円で8820兆円。それに対して24兆円の「積極財政」(8820兆円のわずか0.3%程度)があったとしても焼け石に水、シティのブイター氏らが言うところの「決定的な財政緩和への転換があるとは予測していない」という範囲内でしかないでしょう。

ドイツもない、中国もない。

日本や米国であるかというと、やはり政治的に難しいでしょう。

特にアメリカは議会で間違いなく「債務上限がー」で紛糾するのでほぼ不可能。

日本は、仮にできたとしても、20兆円とか30兆円でしょう。それもまた世界全体のGDPの0.3%程度でしかありませんが、それでも政治的には困難ではないかと思われます。





 世界的な『アベノミクス・プラス』。

 あって欲しいとも思うが、

 残念ながら、政治的にお預け、か?



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2016/02/26 19:39 | # [ 編集 ]

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